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2020-10-24

特集展示「郷土ゆかりの画家たち ─赤穂ゆかりの画家たちが描いた日本画─ 展」(赤穂市立美術工芸館 田淵記念館)後藤 仁

特集展示「郷土ゆかりの画家たち ─赤穂ゆかりの画家たちが描いた日本画─ 展」
 2020年11月11日(水)~2021年1月21日(木)
   ※12月16日(水)から一部展示替えとなります

 赤穂市では、江戸時代以来、多くの日本画家を輩出してきました。
 今回の展示では、朝廷から「法橋」の位を叙任された長安周得とその弟子の北條文信や、幕末から明治にかけて京都画壇で活躍した鈴木派の鈴木百年・松年親子、明治から大正にかけて京都画壇で活躍した四条派の今尾景年から、現代日本画家の室井澄氏、後藤 仁 氏までを展示いたします。
 赤穂ゆかりの日本画家たちが描いた日本画が一堂に会するこの機会を、是非御堪能ください。

 私が赤穂市に寄贈した、日本画作品「精華(インド舞踊)」も展示されるようです。お近くの方は、ぜひ足をお運びになり、作品をご覧ください。
 絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁

「精華(インド舞踊)」後藤 仁日本画「精華(インド舞踊)」(F50号) 後藤 仁

 ◆展示説明会◆
  日時/2020年12月20日(日)午後2時~
  場所/当館展示室
  説明/当館学芸員

  開館時間 9時00分~17時(入館は16時30分まで)
  休館日 毎週火曜日(祝日の場合は翌日振替)
  入館料 大人200円・小中学生100円(特別展期間中は別料金) 
  ※団体30人以上2割引、100人以上4割引
  ※赤穂市内に居住する65歳以上の方は5割引
  ※ココロンカード利用可
  ※身体障害者割引あり

赤穂市立美術工芸館 田淵記念館
 〒678-0215 兵庫県赤穂市御崎314-10
  TEL・FAX/0791-42-0520
   E-mail/info@ako-art.jp
  http://www.ako-art.jp/%e4%bc%81%e7%94%bb%e5%b1%95%e3%81%ae%e3%81%94%e6%a1%88%e5%86%85/

テーマ : 展示会、イベントの情報
ジャンル : 学問・文化・芸術

2020-10-13

哀悼~からくり人形師、伯父・後藤大秀さんへ

「愛しく気に入っているすべての人々とも、やがては、生別し、死別し、異にするに至る。」
「もろもろの事象は過ぎ去るものである。怠けることなく修業を完成なさい。」
 〈 「ブッダ最後の旅 大パリニッバーナ経」(中村 元 訳/岩波文庫) 〉


 ここのところ半年余り続いた大きな憂鬱の原因の一つは、この予兆だったのであろうか・・・。からくり人形師・能面打ち師であり、私の芸術の心の師である、伯父・後藤大秀さんが、先月9日、亡くなられたという。
 親類に心配・迷惑をかけたくない等という思いからなのか、私達には直接の連絡はなく、大垣祭保存会のSNS・ブログで伯父の逝去を知る事になるとは、今は何とも奇妙な時代である。実にリアルな”戦争”の夢・・・恐ろしさの中にどこか懐かしさが入り混じった奇妙なその夢を見た9月7日の、二日後である。あの夢はこの暗示であったのか、はたまた、伯父の夢中に通じたのか・・・・。
 約25年前に57歳で亡くなった父には、東京藝大の卒業作品を見せる事が叶わず、今回、伯父には大垣祭り「天井画(天井絵)」を見せる事ができなかった事が、誠に残念である。ただ、2018年に「後藤 仁、後藤大秀展」(赤穂市立美術工芸館 田淵記念館)を開催できた事は大いなる果報である。

後藤大秀 能面展「後藤大秀 からくり人形・能面展」(名古屋市博物館/2007年8月) 伯父・後藤大秀さんと私

赤穂市立美術工芸館特別展「日本画画業35周年記念 後藤 仁 日本画・絵本原画、後藤大秀 からくり人形~赤穂出身の日本画家・絵本画家、初の里帰り展~」(赤穂市立美術工芸館 田淵記念館、兵庫県赤穂市/2018年10月20日) 後藤大秀夫妻、大垣祭保存会の皆様と私

 伯父は齢90を越え、職人としての創作に一生を捧げ、きっと満足して、遠き異界へ旅立たれたと思う。世話の焼ける甥には、少しばかり、心残りがあったであろうか・・・。伯父は50歳代半ば以降、名古屋・大垣周辺の からくり人形復元を一手に担い、専門書籍・新聞・雑誌・テレビ等にも度々取り上げられた。晩年は「岐阜県伝統文化継承功績者顕彰状」「大垣市功労章」等を授与され、特に岐阜県・愛知県周辺では、よく知られた存在であった。ただ、根っからの職人気質の伯父は派手なパフォーマンスを嫌い、業界では「当代随一の からくり名人」の誉れがあるにもかかわらず、本当は実力が劣るといわれる著名からくり人形師家系当主ほどはメディアに持ち上げられる機会はなかった。伯父は、その名声以上に実力・気概のある、本物の職人・芸術家であったと確信している。その作品は、多くの大垣市民・岐阜県民・日本国民に愛され、これからも子々孫々、受け継がれ、語り継がれていく事だろう。

 私はこの後、3年計画で進められる、〔ユネスコ無形文化遺産・国重要無形民俗文化財〕大垣祭り・中町 布袋軕(ほていやま)(岐阜県大垣市)復元事業のトリを飾る、「天井画(天井絵)」制作に一人で臨む事になる。
 子供の頃、大垣の伯父の家(父の実家)には、夏休み・冬休みの度に訪れた。伯父の、からくり人形・能面作品を見る事が何よりも楽しみだった。大垣は私にとって、第二の故郷ともいうべき思い出深い土地だ。
 伯父と最後に話したのは、確か今年の5月末頃、「仁の天井画が完成するまで、後3年は生きにゃあならんわい・・・。」と電話口で飄々と語る伯父の声は、決して忘れる事は無い。伯父の訃報を受け、改めてこの度は、とても貴重な創作の機会を賜ったと感じる。この制作依頼は伯父の遺言だとも、天命だとも信じて、大垣市民その他、祭り愛好者の期待に応えるべく、全身全霊で創作に打ち込みたいと思う。
 父や伯父に大した恩返しも出来なかった分も、次世代の子ども達・若者達の為にも、伯父の御意志を継いで、未熟な私ではあるが、きっと一生を創作に捧げたいと誓っている。

 絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁


【YouTube】特別展「後藤仁日本画・絵本原画/後藤大秀からくり人形~赤穂出身の日本画家・絵本画家、初の里帰り展~」(赤穂市立美術工芸館 田淵記念館/2018年10月~12月) 


図録 『後藤 仁 日本画・絵本原画/後藤大秀 からくり人形~赤穂出身の日本画家・絵本画家、初の里帰り展~』(赤穂市文化とみどり財団/赤穂市立美術工芸館 田淵記念館)
http://www.ako-bmz.jp/single-goods/%E5%B9%B3%E6%88%90%ef%bc%93%ef%bc%90%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E7%89%B9%E5%88%A5%E5%B1%95%e3%80%80%E5%BE%8C%E8%97%A4%e3%80%80%E4%BB%81%e3%80%80%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%94%BB%E3%83%BB%E7%B5%B5%E6%9C%AC%E5%8E%9F/


【後藤大秀 概要・略歴】
 後藤大秀(ごとう だいしゅう、1929年~2020年、本名は後藤秀美 )は、岐阜県・愛知県を中心に活躍した著名な「からくり人形師」であり、後藤 仁の伯父(父の兄)でもある。

 現在、日本で本格的な「からくり人形師」として活動しているのは数名しかおらず、後藤大秀は日本を代表するからくり人形師の一人である。全国的にも有名な大垣祭、大津祭といった祭りの、「山車からくり(だしからくり)」の完全復元や修復を多く手がけた。(この場合の復元とは、昔の人形を基に全く同じ姿形の人形を新しく制作する事。修復とは、昔の人形の破損した箇所だけを作り直す事。)
 なかでも、大垣祭の相生軕「神主友成」復元制作では、昔の人形は過去に紛失していた為、古い写真一枚と古老の証言のみを基に制作をしたので、この場合はほぼ完全創作と言える。

 「からくり人形」は頭・首・手・足・胴・胴串等から出来ており、頭・首・手・足には木曽檜、胴には桜、軸は樫、ピンは竹、滑車類はツゲといった木材を、バネには鯨のヒゲを使用する。昔と変わらぬ道具や材料を使用して、人形一体を制作するのに一年はかかる。
 後藤大秀の作品は、「能面打ち」修行でつちかった髪や目の繊細な線描きと、深い色合いの彩色や、「宮大工」時代につちかった高度な木工技術による、複雑なからくり仕掛けが特長である。

                *

○1929年 愛知県一宮市に生まれる。〔本名、秀美(ひでみ)。父は指物大工である。甥は日本画家の後藤 仁。〕その後、岐阜県大垣市に移る。
○1948年 工匠の小寺浅之助に堂宮建築(宮大工)を学び(「金蝶園総本家 本店(大垣市景観遺産指定)」等の建築に参加)、のち数寄屋建築(茶室)を手がける。
○1950年 大垣祭の大黒軕(三輌軕)「保管箱(厨子)」制作。
○1980年 能面打ち師の東 安春(堀 安右衞門の弟子)に師事し、能面打ち修行をする。(つまり後藤大秀は、能面打ちでは、堀 安右衞門の孫弟子にあたる。)
○1984年より、「からくり人形」復元制作を始める。名古屋市 戸田まつりの四之割「宙吊り小唐子」「肩車大唐子」「采振り童子(ざいふりどうじ/采振り人形)」復元制作。
○1988年 「大垣市市展賞」受賞。
○1991年より、名古屋市筒井町 天王祭の神皇車(じんこうしゃ)「神功皇后(じんぐうこうごう)」「武内宿禰(たけのうちのすくね)」「面かぶり巫女」「采振り童子」復元制作。
○1992年 大垣市東地区センター能面の会 講師。
○1994年より、大垣祭の相生軕「神主友成」「住吉明神」「尉」「姥」復元制作。
○1994年 豊田佐吉記念「トヨタ産業技術記念館」(名古屋市)に唐子人形を制作納入。
○1996年 大垣祭の相生軕「神主友成」「住吉明神」完成。
○1998年 「大垣市教育功労賞」受賞。
○1999年 大垣祭の相生軕「尉」「姥」完成。大垣祭の愛宕軕「武内宿禰」「神官人形(狂言師人形)」復元制作。大垣市美術家協会 理事。「第14回国民文化祭」(岐阜県高山市)で、からくり人形の制作実演。
○2000年 大垣市市展 審査員。
○2001年 大津祭の龍門滝軕「鯉」復元制作。大垣祭の浦嶋軕・布袋軕「采振り童子」復元制作。
○2003年より、名古屋市 広井神明社祭の二福神車(にふくじんしゃ)「恵比寿人形」「大黒人形」「采振り童子」復元制作。
○2005年 岐阜県神戸町町展 審査員。
○2007年 「大垣祭り出軕運営委員会 功労賞」受賞。「後藤大秀 からくり人形・能面展」(名古屋市博物館)開催。
○2009年 「全国山・鉾・屋台保存連合会 人形関係修理技術者」認定(当時は全国で3名のみ、現在は4名のみ認定)。大垣祭の布袋軕「倒立唐子人形」「布袋人形」復元制作。
○2013年 「全国新作能面公募展」秀作受賞。
○2014年 常滑市大野橋詰町 尾張大野祭の紅葉車(こうようしゃ)「逆立ち唐子」「采振り童子」復元制作。
○2015年 大垣祭が「国重要無形民俗文化財」指定。「全国新作能面公募展」能楽の里賞受賞。
○2016年 大垣祭、亀崎潮干祭が「ユネスコ無形文化遺産」登録決定。
○2017年 「岐阜県伝統文化継承功績者顕彰状」授与。「全国新作能面公募展」審査員特別賞受賞。津島市 津島秋祭・七切祭(ななきりさい)の麩屋町車「湯取神子」「笛吹人形」「鼓打人形」、池町車「逆立ち唐子(唐子遊)」復元制作。
○2018年 「大垣市功労章」授与。「後藤 仁 日本画・絵本原画/後藤大秀 からくり人形 展」(赤穂市立美術工芸館 田淵記念館)開催。
○2020年9月 91歳にて逝去。


テーマ : art・芸術・美術
ジャンル : 学問・文化・芸術

2020-10-10

「絵師 日々の言霊」 後藤 仁 ①

 私は日本画・絵本制作の合間に時々、日々のよしなし事をフェイスブック・ツイッターでつぶやきます。一画家のたわいもない独白は、いい加減で無責任な言葉にしか過ぎません。しかしその行間に、芸術家・絵師の真実が垣間見えるかも知れません。
 このコロナ禍で展覧会・イベント告知等が減った分、取り留めの無いつぶやきが増えたので、近頃、「或る清貧画家の断簡」として拙ブログにも書き留めてきました。そして、この間の精神的・経済的苦境を何とか一旦脱したところで、この後は「絵師 日々の言霊」として時折、まとめていこうと考えています。荒削りで不器用な画家の言葉の中から、”真実の言霊”を見出していただけましたら光栄です。
 絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁

                ★

2020年9月22日

 岡山県津山市立一宮小学校 「図書だより(図書館だより)」
http://www.ed-tsuyama.jp/ichinomiya-es/

 新しい本に、私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)も仲間入り。ぜひ、皆さんで読んで下さいね!!   ヽ(^o^)丿
 

9月22日

 私は、短絡的売り絵ビジネスに容易になびかない根っからの貧乏画家体質という事もありますが、一般の美術愛好家との接点を持ち、一般の方々に美術の楽しさ・重要性を広めたいという思いもあり、日本画家・絵本画家として活発に活動し、東京藝術大学講師・東京造形大学講師などの大学講師として指導する他に、文化センター(カルチャースクール)でも、2007年以降「絵画(日本画・水彩画・鉛筆デッサン)」を教えてきました。
 今までに短期で辞めていく人から、10年以上在籍していただいている人を含めて(在籍平均、5年程度)、少なくとも計200名以上の人を指導してきました。中には、とても良い絵を描かれる人も多数おります。
 私の指導方法は、伝統・基本を大切にしながらも、その人の描きたいもの・個性・自由意志を大切にしたいと、常に考えています。その上で、初心者向けには一から親切丁寧に、経験者には美術大学で教える以上のプロ級のハイレベルな内容まで対応した、豊富な知識と経験に基づく高度な指導を心がけています。
 現在は、「日本画」3か所(NHK文化センター柏、読売・日本テレビ文化センター柏、コープみらいカルチャー春日部)、「鉛筆デッサン」1か所(NHK文化センター柏)で教えています。
 丁度いま、「コープみらいカルチャー」の公式サイトに広報されていますので掲載します。日本画を始めたい方は、一度、お近くの教室を覗いてみて下さい。
 東京藝術大学非常勤講師、日本美術家連盟会員 後藤 仁

○コープみらいカルチャー(春日部教室)
 「基本からの日本画講座」
https://mirai.coopnet.or.jp/event/culture/saitama/ordinary.html
https://mirai.coopnet.or.jp/event/culture/saitama/pdf/2009aut_ordinary.pdf

○NHK文化センター(NHKカルチャー)柏教室
 「基礎から始める日本画講座」
 「鉛筆デッサン~初歩から上級まで~講座」
http://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_491581.html
http://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_518580.html

○読売・日本テレビ文化センター(よみうりカルチャー)柏
 「日本画 美人画から静物まで講座」
https://www.ync.ne.jp/kashiwa/kouza/202010-03043014.htm


9月23日

「ダレトク雑学トリビア」
6月18日は何の日?記念日、出来事、誕生日占い、有名人、花言葉などのまとめ雑学 ─ 6月18日生まれの有名人
https://netlab.click/todayis/0618#618-6

 上手く雑学がまとめられた、このサイトによると、6月18日生まれの有名人には、私、後藤 仁(日本画家・絵本画家)が挙げられています。妙な事に、後藤輝基(お笑いタレント、フットボールアワー)、後藤理沙(女優/最近はほぼ見なくなりましたが、一時代は美人女優として大変活躍していました)と二人の芸能界の”後藤”が、同日生まれなのです。奇遇ですね~。その他、大森貝塚を発見したエドワード・モースや、著名な日本文学研究者のドナルド・キーンや、マンガ家の横山光輝、ミュージシャンのポール・マッカートニー(ザ・ビートルズ)がいる事が面白いです。


9月23日

 最近、様々な骨董・美術品店のサイトに、私・後藤 仁の事が引用されているケースを、度々見かけます。本当に拙作を買い取る訳ではなく、ネット検索に引っ掛かる事に主眼を置いた掲載でしょう。
 歴史上の凄い画家達と並記されるのには違和感がありますが、ただ、特に嘘を書いている訳でもなく、私の経歴等が美術市場での何らかの役に立つのなら、それはそれで良い事でしょう。
 (以下に、目立った骨董・美術品店サイトを挙げてみましたが、この他にも類似サイトは多数見つかります。)
 
https://fk-vintage.com/tachikawa-kottou/
https://www.kotto-enya.jp/tokyo/kaiga/tachikawashi.html
https://antiqueart-kaitori.com/osaka/
https://geihinkan-kottou.com/area/%E5%8D%83%E8%91%89%E7%9C%8C/
https://www.eirakudou.com/2079/


9月24日

「おとなりどうし~世界とわたしをつなぐ本」&ヤングアダルトブックフェア のお知らせ (大垣書店イオンモールKYOTO店)

 私が気が付くのが遅かったのですが、7月から9月8日まで開催していたという事です。(「世界の昔話」のコーナーは、10月中旬まで開催するようです。)
 私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)も、名作絵本『スーホーの白い馬』等と共に出品されていました。またどこかで同じような企画が開催されましたら、ぜひ足をお運び、拙作絵本を手に取って下さい。

https://www.books-ogaki.co.jp/%E3%80%907-11%E3%82%88%E3%82%8A%E9%96%8B%E5%82%AC%E3%80%91%E3%80%8C%E3%81%8A%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%97%EF%BD%9E%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%A8%E3%82%8F%E3%81%9F%E3%81%97/

絵本「犬になった王子 チベットの民話」絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)

●岩波書店 公式サイト ─ 絵本『犬になった王子 チベットの民話』
 https://www.iwanami.co.jp/book/b254895.html


9月25日

宮城県大崎市図書館 ─ 図書館だより「ほんだな」2020年9月号
 【展示5】おうじさま おひめさま

 私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)も展示されているという事です。ぜひ、図書館で、書店で、拙作絵本を手に取ってご覧下さい。

https://www.city.osaki.miyagi.jp/index.cfm/18,14337,73,html
http://www.city.osaki.miyagi.jp/index.cfm/18,14337,c,html/14337/20200901-112304.pdf


9月27日

 今日、NHK「日曜美術館」に、またまた、現代アーティスト・村上 隆さんが出ていましたが、相変わらず、元気そうに豪語していましたね~。
 私は19歳~20歳の頃に、美術予備校(立川美術学院)で、東京藝術大学 日本画専攻 博士課程に在籍していた村上さんに、デッサン・着彩を教わりました。村上さんの指導はスパルタ的に厳しかったですが、多くの影響を受けました。ただ当時、村上さんの現代アート的な思考に、完全に同調しなかった意固地な生徒は、多分、当時もその後も、私くらいでしょうね・・・。私は元々、東洋的・日本的な伝統的美意識が好きで、現代アートはあまり好きではないのです。それ故に、村上さんの作品自体はそれほど好きな訳ではありません。また、人間的には決して道徳的とも言えない村上さんを、優れた人格者だとは思いません・・・。
 しかしながら、私が今までお会いした作家の中で、村上さんほどのインパクトを感じた画家は、後藤純男先生くらいのもので、他には皆無です。アメリカの超富豪相手のビジネスモデル等には、私は全く関心が無く、庶民や子どもや社会的弱者までもが楽しめる、普遍的・感傷的な美術を私は求めたいと願っています。ただ、村上さんのアートへの激しい情熱や思想は、誰よりも強烈で、大きな尊敬に値します。村上さんは、仙境に遊ぶような東洋的芸術家ではありませんが、確実に本物の西洋的・ビジネス的・アーティストだと思います。やはり日本人には稀有な、偉大なアーティストである事は間違いありません。
 私は若い時に、村上 隆さんに絵を教われた事を、芸術家として、とても良い経験だったと、運命に感謝しています。

村上隆さんらと「立川美術学院 体育祭」(1989年10月) 村上 隆さんらと後藤 仁


9月29日

 画家は常に自己の”制作”を、何よりも優先させないといけません。本当にしっかりした創作をするには、時間も労力も膨大にかかるので、他の雑事に割ける時間は少ないのです。確かに政治家の如く多くの外部者に常に交わっていたら、人脈でもって、肩書や称号が与えられやすくなります・・・。
 かつて日本画と並行して、「金唐革紙(手製高級壁紙)」の復元製作をしていた時代にも、本当は私達、20歳代(当時)の若者数名が実質的な製作を全てやっているのに、金唐革紙製作所の運営と外部折衝を全て担っていた製作所経営者のみが、名誉称号と勲章を与えられるという苦い経験をしました。
 「美術・絵画」の世界も同様の事が言えます。若い頃はそれなりに制作を頑張っていたとしても、歳を取り、制作意欲が衰え、逆に肩書・名誉称号のみが一人歩きして、制作がおろそかになる事が無いよう、もし実力以上に名誉ばかりが先行しだしたら、その時期こそ、作家は心を引き締めなければならないのです。


9月29日

 中国向けの新作絵本制作は、ここしばらく、「第14・15場面」の彩色をじっくりと進めています。なかなか、はかどりませんが、今で1~2割程度の進捗状況です。今のところは特に急ぐ必要もないので、10月末までに2枚完成の目標で、丁寧に描いています。

          *

 しかしながら、随分久しぶりに、一定以上の画力と気概のある画家に出会えたかと思ったら、ただ、自己アピールが得意な、調子の良過ぎるパフォーマー系画家であったりと、・・・なかなか世の中、上手くいかないものです。
 他人に期待し過ぎると、それが上辺だけのものであると判明した時の、がっかり度も大きいので嫌になります。もう私も良い歳になりましたので、そろそろ他者(画家における)に期待するのは諦めて、それが”孤高”なのか”孤低”なのかは知らねど、独歩するしかないのでしょうね・・・。
 本当の画家は、自分も忙しいはずでしょうし、他人のやっている表面上の活動・言動には、直接にとやかく文句を言わないものです。その人の本質だけを観ているので、表面上の言動は重要ではないのです。それでも、もし何か、二者間で作家としての疑念が生じたら、お互いが二人とも納得するまで、時間をかけて、討論・話し合いをする必然性が生じます。
 最近、そんな案件が生じたので、その人を”本当の画家”として認めたかった私は、あえて直接、”疑念”をぶつけてみました。私も多忙な身です。最初から重要視していない人には、そんな労力は払いません。そうしたら、その人は、さも、めんどくさそうに、「そんな事はもうどうでもよい事だろう。他の画家の方がお前より大切なのだ・・・。」といった趣旨の発言で早々に打ち切られました・・・。
 私のその人に対しての疑念は増し、この人とは本気では付き合えないな~、この人は本当の画家ではないのだな~、と悟ったのです。ただビジネス的効率だけで話をしようとする人とは、私は、画家としては本気で付き合えません。
 私が画家を判断する際には、絵(作品)を観れば、98%は良し悪しの断定はできるのですが、実に巧妙に模倣されていたり、精神性は無くとも技術がかなり高くて判断しがたい場合も、稀にあるものです。そんな時、その人だけでは判断しにくい位に、活動の程度や人当たりや、経歴や実績等が、一見、高く完成された人の場合は、その人が連れてくる同伴者(画家や画商や協力者等)を観て、最終判断します。おおよそ専門分野において優れた人は、必ず、ある程度、優れた人と行動を共にしているはずです。(これは決して、人権的な高低を言っているのではなく、その人の本業の実力・精神性を指しているのです。)その主要な同伴者の中の5人位を観れば、おおよそ、その本人の意識レベルも判明します。5人中、半数以上にクエスチョンが付くか、又はどうしようもない程、レベルの低い人が一人でもいると、極めて怪しくなります。
 その画家の場合も、その怪しい結果になったので、やはり、本物の画家ではなく、社会的成功の為のパフォーマンスを最優先する、似非画家に近い者だと判断せざるを得なくなったのです。
 多分、私の画家(同業者)に対する意識は、厳し過ぎるのかも知れません。しかし本当に高い芸術の境地を目指すのなら、これは仕方のない必然的な犠牲なのです。


9月30日

 中国向けの新作絵本制作は、「第14・15場面」の彩色を、粛々と進めています。2枚合わせると、人物を200人位と、多くの動物や建造物等を、精緻に描かねばならないので、目が飛び出る程、とても大変です。
       
          *

 しかし、常時から一般人より物事を沈思黙考しがちな私ですが、このコロナ禍において、さらに考える事が増えました・・・。
 このような非常時において、改めて思う事は、私は幼き頃より今に至るまで、”絵”を描いていて本当に良かったという事です。絵を描いていなかったら、もうとっくに生きていなかった事は確実です。よく今まで生きて来れたと、不思議なくらいです~。
 私は幼き頃より、常識に囚われる事を嫌がる性質で、かなり意固地で変わった子どもだったようです。今ではそれなりに社会に順応しているかの風に装っているので、私をよく知らない人からは、一見、普通の感じに見えるらしいですが、実のところ、かなり尋常でないようです。多分、脳のどこかが異常なのだと思います。左脳(理性脳)がおかしいのか、右脳(感性脳)がおかしいのか? 
 関心がない事には全くやる気が起こらず、学業なども関心がないジャンルは全くやらずに赤点ばかりで、高校時代には留年させられた経験もあります。勉強ができないのではなくて、やる気がないのです。留年させられるので、やむなくやったら、学校内で成績がオール一番になったりもしました・・・(美術・工芸系の高校なので、学校自体の学科レベルは高くはないですが)。世の中の評価等、所詮いいかげんなものです。成績が悪い時には罵られるのに、良くなれば褒め称えます~。
 ただ、普段は大抵、何事も適当なのですが、こと創作においては異常なほどに拘りがあり、一種の自閉的な素因があるのやも知れませんが、執拗に創作には拘泥します。それが何故なのかは、自分でも自己がよく分からないのです・・・。確実なのは、普通人のようなサラリーマン的な規則に則った生き方が出来ないであろう事は確かですね。
 本当に”絵”を描いていて良かった~。変人そのものの生き方ですが、そういう点では、私の人生は、誠に幸せな人生と言えるのでしょう。(^_-)-☆


10月2日

 現在、中国向けの新作絵本制作、「表紙、第14場面、15場面」の彩色を進めている所です。この素晴らしき「絵本」の作画が終わるのも名残惜しいので、急がずに、丁寧に丁寧に描いています。
 同時に、さらに壮大な世界観の次回「新作絵本」や、大垣祭り「天井絵」等のイメージ・原案を練っているところです。私は描く行為そのものも好きなのですが、作品イメージをドンドン膨らませていく、この過程も実に楽しいものです。~~
          
          *   

 絵を描く仕事はとても大変で厳しい道なのですが、絵が心底好きな私にとっては、誠に楽しく愉快な日々でもあります。
 ただ、現代の日本では、”絵”(売り絵)だけで食べていける純粋美術(日本画、油絵、彫刻 等)の作家は、極めて少ないのが現実です。ほとんどは各種学校の先生や絵以外の副業等をして食べています。かなり有名な作家や大型団体展(院展、日展、二科展、二紀展 等)の肩書がある作家でも、ほぼ食べてはいけません。特にバブル経済崩壊後は酷い有様です。現在、日本画(絵の世界はプロ~アマチュアの区別が曖昧ですが、一応プロ的な活動といえる日本画家は400~500人位いると思われます)では30歳代位以降からほぼ一生、絵だけで食べていけている人は、おそらく、50人もいないでしょう。(多分、その多くは親の資産があるか、共働き世帯で、一人だけで平均的サラリーマン並みの生涯収入がある人は、30人もいないでしょう。ただし、その上位10名位は部長・社長クラス以上の高所得者ですが、年々、数が減っていると思います。また、絵だけで食べていけるからといって、商売が上手いだけという場合もあり、必ずしも全員の”絵”が優れているとも限りません。)日本画人口の10倍はいるであろう、油絵(油彩画・洋画)でも、絵だけで食べている人は200人もいないと思います(サラリーマン並み~以上の収入の人は、100人位でしょう)。彫刻はさらに厳しいでしょう。
 東京藝術大学 日本画専攻は一学年26名いましたが、私の同級生で絵だけで食べているのは、実家にいる人を除いたら、皆無だと思います。上下の学年でも、それらしき人は数年に1人~2人位でしょう。食べていくどころか、今もまともに絵を続けている人自体、一学年に5~6人位です。
 東京藝術大学に次ぐレベルとされる多摩美術大学・武蔵野美術大学では、日本画科は各学年50名位はいると思いますが、絵で食べていける割合は東京藝術大学より少ないのは確実です。その他の美大や大学を出ていない人になると、プロとして絵を続けていける人自体の割合が極めて少なく、絵で食べていくのは奇跡的な事でしょう。
 私の知るところ、イラストレーターやマンガ家・絵本作家(プロと目される絵本作家は500人余りはいると思います)等の方が、断然、食べていけているようです。しかしながら、潜在的には、日本画・油絵界には、画力や気概が高邁な作家がかなり埋もれています。私が見たところ、イラストレーター・絵本作家界より、その実数と割合は多いと思います。
 ただ純粋美術は収入に結びつくルートがかなり限られているのです。すなわち、日本には潜在的には優れた造形作家がいるであろうに、その実力が全く活かされていないという事なのです。それは作家自身の販路開発・意識改革の努力不足も大きいのでしょうが、日本の経済界や政治界や一般人の絵画への無理解・認識不足も要因だと思います。絵描きは、どこかで霞を食べて生きているかのように思っているのでしょう・・・。
 これは誠にもったいない事で、人材を上手く活かせきれていないばかりか、日本の文化・芸術レベルの低下に拍車をかけます。このような類の話はこれまでにも幾度となく話してきましたが、一向に改善の兆しもなく、多分、この度のコロナ禍で、多くの画家は、さらに、ますます追い詰められているでしょう。
 経済界・政治界・一般大衆が日本の芸術家・画家・日本画家にも目を向けられ、理解し応援して下さる事を切に願うばかりです。そして私達、作家・画家は日々、汗水を垂らして、誠心誠意、懸命に作品を創作するしかないのです・・・・。


10月3日

Killy「日本画家」の有名人ランキング
「日本画家」関連の、みんなの注目する有名人ランキングです。
 5位は「土屋秋恆」、4位は「中島潔」、3位は「吉田翔」、2位は「名倉弘雄」、注目の1位は「後藤仁」です。 (日々更新されるので、現在の順位は変更しています。)

 このサイトによると、現在、「日本画家」で最も注目されているのは、私・後藤 仁という事ですが、何のデータに基づくのか分かりませんが、あまり正確な内容ではないでしょうね~。本当に有名な人から、聞いた事がない人まで、記載されています。ただし、全てが嘘とは言い切れないかも知れませんよ~。(@_@)

https://killy.biz/star/tag/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%94%BB%E5%AE%B6


10月6日

 日曜日の夜にNHK「日曜美術館」の再放送をやっていましたが、村上 隆さんと対談する、李 禹煥さんの話には説得力がありましたね。しかし、いずれにしても、西洋的美術解釈による現代アートがそんなに好きではない私は、現代アートをあまり肯定してはいませんが、それぞれの作家の人間力は、やはり半端なく高いものを持っているのだと思います。
 私はアジア・日本の庶民文化・伝統工芸美術等に限りない芸術的高みを見出す場合があります。物質的生活は決して豊かとは言えない時代・地域・民族でも、美的感覚はそれぞれ極めて優れています。現代の即興的・刹那的な物質芸術は果たして、本当に後世に残せるほどの、豊かで優れたものであるのでしょうか? ほんの一部の国の一握りの大富豪相手の慰めに創造され、消費されていく物体が、本当にハイカルチャーの本質なのだろうか? いや、本当にハイカルチャーと言えるのだろうか? もしそれをハイカルチャーと言うなら、大多数の庶民に深く深く浸透して行くサブカルチャーにも劣るのではないだろうか?。・・・私は常に自問自答しています。
 しかし、せっかく職人が製作された貴重で高価な金・プラチナ箔の上に、多分、アクリルであろう、無機的で面白くない色が乗っかってしまい、実にもったいない~。村上 隆さんは極めて高いアート意識と行動力を兼ね備えた、日本には稀有なアーティストである事は確かでしょう。彼のような作家がいないと日本の文化芸術はますますしぼんでしまいます。ただ、もっと本当に、日本・東洋の美を高度な技術力で表現し得る、高邁な芸術家の誕生が、今後の日本にあるといいのですが・・・。
 ちなみに、私が村上 隆作品で一番好きなのは、彼が藝大を終了した頃に制作していた、「毛皮ランドセル」シリーズです。アザラシやクロコダイル等の動物の革で造られた色とりどりのランドセルは、まっことユニークでした。そのずっと後、日本のランドセル業界で様々な色や材質のランドセルが流行しましたが、その先見とも言えるでしょう。
 「おい後藤、おもしれえ事、思いついたよ~。次の個展で、ランドセルを水着のコンパニオンに背負わせて、会場でファッションショーをするんだ。こりゃ、賑わうぜ!」と、バカバカしいと言えば実にバカバカしい事を、本気で熱を込めて語る村上さんは、全身全霊でアートに情熱を注ぎ、アート表現が心底好きなのだなと感じました。

村上隆さんらと美術予備校・立川美術学院 日本画科の講師ら(村上 隆さん他)と、当時借りていたアパートの私の部屋にて(1990年3月)


10月7日

 中国向けの新作絵本制作は、ここ数日、「第14・15場面」の彩色・描写を黙々と進めています。かなり細密な建物を、墨で描き起こすのは、一苦労です~。人物・動物・建造物・風景と一通り色を置いて、おおよそ3割強の進捗状況です。この2場面の全体の様子が、完全に見えてきました。
 ここにいる人々はみな楽しげで、素朴で温かくて、良い雰囲気です。これぞ私が求める、平和と至福に満ちた世界なのです~。
 次回絵本新作の原案も、とても面白いイメージが浮かんできました。上手くいけば、今までほとんど見た事のないような新しい種類の、誠に面白い「絵本」になりそうです。
 私が絵画や美術に求めるのは、根本的には、理屈や概念ではありません。それらは評論家や学芸員や現代アーティストに任せておけばよいのです。私は、ただひたすら理想の世界を、地道に着実に描くのみ!! その後の評価・結果など、極論、どうでもよいのです。そんな職人的とも言える、愚直なまでの作家人生しか私はできないのです。


10月8日

橿原市立香久山小学校「香小だより」(2019.7.1)

 私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)をご活用いただき、誠にありがとうございます。本・絵本名と書かれてあるので、多分、チベット民話集の中の「犬になった王子」ではなくて、私が作画した絵本版を指していると思います。今はコロナウイルスの影響で、読み語り・読み聞かせも難しいようですが、また良い時節になりましたら、各方面にてご活用下さい。

http://www2.mahoroba.ne.jp/~kaguyama/tayori/tayori201907.pdf


10月8日

 中国向けの新作絵本制作は、本日、「表紙」の彩色を進め、ようやく4割程の進捗状況です。ヒロインである、玉のように美しい貴婦人の姿が、だんだん浮かび上がってきました。これは何とも神々しい!!
         
          *       

 ここしばらく私は、美術・画家に対する、かなり厳しい見方を展開してきました。そこには、その画家・画商・編集者等が本物かどうかを見極めるという意味合いもあります。「中途半端に私に近づくと火傷するよ~。」という、私特有の大げさでひねくれた演技的メッセージでもあります。立ち去る人はこれ位の軽い挙動で簡単に立ち去るものなので、その真贋・本気度が判別できるのです。本当に私と歩むべき必然の人なら、私の本意を理解し、それでも道を共にしてくれるはずなのです。私はその人を心底信頼し、心から大切にしたいのです。私の天の邪鬼に過ぎないのでしょうがね・・・。
 ただこれには、将来、”絵”の世界を目指す、子ども達・若者達へのメッセージという深い意味合いもあります。絵画業界をよく知らずに、安易な気持ちでこの特殊な世界に飛び込んだら、もし手遅れになると、引き返す事は易くはなく、一生を後悔にさいなまれる結果となる可能性も高いからです。
 私は美術高校・美術大学時代から、才能・技量はかなりあるのに画道から消えていった、哀しい作家を山のように見てきました。たとえ絵がすこぶる良くても、人と上手くやれなければ、ほぼ消えていっています。協調性がほとんどないのに、絵の世界に未だ残っているのは、私くらいでしょう・・・。
 そのような形で苦しむ若者を少しでも減らせるなら、私は美術・絵画業界の良い部分も悪い部分も、忌憚なく述べたいと思うのです。美術・絵画の世界は、スポーツや芸能界等と同じような特殊な実力社会です。しかも今の時代、マンガ・ゲーム等の特に流行している業種を除くと、スポーツや芸能界ほどの大きな見返りも、ほぼ期待できません。
 曲がった自己顕示欲や、売れっ子になれるかのような勘違いにより、ある歳を越えてからも、美術・絵画の世界を目指す人は結構多いです。言っても無理なのでしょうが、できうるなら、これからの将来のある若者達にその路を空けておいていただけませんか・・・。ある年齢を越えて十分に今まで食べて来れた人は、その豊富な資金力や人脈を駆使すれば、確かにある程度の所まで、社会に認知される可能性はあります。しかし、ただそれだけの事実に過ぎず、美術界に大きな足跡を残す事も、大きな利益を生み出す事も、ほぼ困難です。絵を趣味として楽しむのなら大歓迎ですが・・・。
 将来、美術・絵画界を純粋に懸命に目指す、子ども達・若き猛者達を、私は応援したい!!。
 美術の世界は確かに厳しいですが、全く可能性が無い訳ではありません。何とか頑張って描き続ければ、どこかで誰かに認められるケースもあります。しかし、その結果・成果よりも、一番大切なのは、自分の”絵の世界”を創造する過程そのものにあります。そこにこそ最大の喜びがあり、醍醐味があるのです。
 その上、例えば私の場合は、「日本画」で中年から年配者に、「絵本」で子どもから若者・親御さん世代までと、何世代にも渡る実に多くの人々を楽しませ、愉悦していただく事ができるのです。これは創作者にとって、この上ない喜びであり、最大のご褒美となります。それ故、たとえ絵だけで食べていく事が難しいとしても、私は絵を描き続けるのです。
 さあ、本当にその覚悟ができているのなら、良いでしょう。若者達よ、ようこそ、この美の路へ!! ヽ(@o@)丿


10月9日

 私はかなりの時代劇好きで、子供の頃には「水戸黄門」や「遠山の金さん」等を観て喜んでいました。映画では、20歳頃に「羅生門」「雨月物語」「源氏物語」等の古い白黒映画にはまって観ていました。私の故郷である赤穂を舞台とした映画「忠臣蔵」は、新旧様々なバージョンを何回も観ています。近年は日本の時代劇が減ってしまい残念ですが、最近では、中国歴史ドラマ「麗王別姫」が素晴らしく面白かったです。この20年ばかりの中国の映画・ドラマの技術レベルの上昇は、凄まじいものがあります。
 そんな訳で私は、時代劇の俳優さんも結構知っていますが、先日、突然、ツイッターにて西郷輝彦さんにフォローされたので、妙な事もあるものだと思っていたら、西郷さんが私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)を気に入られてご購入されるというのです。私はミーハーではないのですが、西郷さんは映画「赤穂城断絶」でも浅野内匠頭を演じていらっしゃり、かつて赤穂市の「義士祭」にもご出演された経験があるようで、世の中、何かしらの遠いご縁というものもあるものだと、誠に嬉しくなりました。
 私などでも、日本画家の中では、まだ世間で知名度のある方ですが、画家の著名人といってもたかが知れており、所詮は業界外ではほとんど通用しないレベルです。芸能人・歌手などの知名度ははるかに桁が違います。有名だったら良いという訳ではないのですが、このような世間に膾炙された方々に作品を見ていただけるという事は、とても嬉しく、また励みにもなる事なのです。

絵本「犬になった王子 チベットの民話」絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)

●岩波書店 公式サイト ─ 絵本『犬になった王子 チベットの民話』
 https://www.iwanami.co.jp/book/b254895.html


テーマ : art・芸術・美術
ジャンル : 学問・文化・芸術

2020-09-21

「或る清貧画家の覚醒への断簡」 後藤 仁


 私は制作の合間に時々、フェイスブックやツイッターでつぶやいています。今回はその”まとめ”の続編になります。
 今年(2020年)の1月頃には刊行される予定だった、中国(中華人民共和国)向けの新作絵本『青蛙緑馬』(中国原創絵本清品系列/浙江少年児童出版社, 伝世活字国際文化メディア・小活字/文 唐 亜明、画 後藤 仁)の発売は、新型コロナウイルスの影響で、残念ながら、まだ延期されたままです。しかし、続く新作絵本(題名等は、発売決定後に発表)の原画制作は、昨年末から着実に丁寧に進めています。その絵本は、史実に基づいた伝承民話を原話とした、一人の美しく高貴な女性をめぐる壮大な史劇絵本になります。原画の完成は11月末頃を予定しており、現在、表紙・後ろ扉と最終局面2場面の作画に、全身全霊、打ち込んでいるところです。
 覚醒・・・・!?。昨年までの雑務の多忙さ、災害の頻発・新型コロナウイルスの影響 等で気分も沈み気味でしたが、ここに来て、いよいよ気合が乗って参りました~。今後の日中の経済活動交流の再開状況次第ですが、中国での、2冊、ほぼ同時発売になるかも知れません。順調にいけば、その後、日本での翻訳出版も計画されています。いずれも、誠に素敵な絵本になりそうですよ~。乞うご期待!! ヽ(^o^)丿
 絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁

絵本『青蛙緑馬』表紙絵本「青蛙緑馬」(浙江少年児童出版社, 伝世活字国際文化メディア・小活字)

               *       *

2020年8月14日

Real Sound|リアルサウンド
『風の谷のナウシカ』に表れる宮崎駿の“矛盾”とは? 『ミヤザキワールド』と『ナウシカ考』、2冊の書籍から考察
 〔『風の谷のナウシカ』の原型の1つと言われる絵物語『シュナの旅』は、チベット民話『犬になった王子』をベースにした作品だ。・・・(中略)・・・『犬になった王子』の原典には王子が旅をした方角は正確には記されていない・・・(後略)。〈ナウシカ考〉〕 

 とこの記事には記載されていますが、この件には私もかなり前に気が付いていて、私の個展『饗宴Ⅱ~後藤 仁 日本画と絵本原画の世界~』ギャラリートーク(2014年9月13日 ギャラリーアートサロン、千葉市)でも、その事に触れています。アニメーター・宮崎 駿さんの内面世界を垣間見れる、とても興味深い事案です。
 
○Real Sound|リアルサウンド
『風の谷のナウシカ』に表れる宮崎 駿の“矛盾”とは? 『ミヤザキワールド』と『ナウシカ考』、2冊の書籍から考察
https://realsound.jp/book/2020/03/post-518026.html

○YouTube
「饗宴Ⅱ 後藤 仁 ギャラリートーク01」(2014.9.13 ギャラリーアートサロン、千葉市)




絵本「犬になった王子 チベットの民話」絵本「犬になった王子 チベットの民話」(岩波書店)

★岩波書店 公式サイト ─ 絵本『犬になった王子 チベットの民話』
https://www.iwanami.co.jp/book/b254895.html


8月21日

 中国向けの新作絵本制作は、本日、「第13場面」の描き起こし・彩色を進め、およそ6~7割の進捗状況です。良い感じです。
 墨による描き起こしは、1mmの10分の1以下の極細の線で描くので、極めて疲れます~。目も疲労で、ぼやけてしまいます~~。 <(@_@)>
 「表紙」は昨日までに、彩色を1割位進めています。まだまだ、これからが本番です。
 私のアトリエにはエアコンがないので、となりの休憩室のエアコンから導くしかありません。それでも、とても暑くて、汗がダラダラでます。貧乏画家故、やむを得ませんが、古来、本当に優れた画家は、案外、生涯、貧困にあえいだ人が多いと言います。芸術と商売は、必ずしも一致するとは限らないのです。
 これもまた、仙境に遊ぶ自由画人の姿として、優雅なものではなかろうか~。
(しかし、仕事部屋とエアコンが一つあるだけでも、十分なのです。戦時中や貧困な国の子ども達を想うと、私など十二分に贅沢をしているのです。)


8月25日

 日本における絵本検索No.1サイト「絵本ナビ Ehon Navi」に、「著者詳細情報・後藤 仁」のページができました。是非ご覧ください。(^o^)丿
https://www.ehonnavi.net/author.asp?n=29317


8月27日

宫崎骏《修拉之旅》:王子寻找种子之旅
https://www.bilibili.com/read/cv589036/

 中国系サイトで、絵物語「シュナの旅」(宮崎 駿/徳間文庫)が掲載されていました(多分、掲載許諾は取っていないでしょうから、著作権的には問題があると思います)。
 中国でも「シュナの旅」の翻訳本が出版されたのでしょうかね? この翻訳版の”あとがき”には、「犬になった王子」が「阿初王子与青稞的故事」と訳されて、記載されています。
 チベット民話「犬になった王子」は、私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)の原話でもあります(文章は同じ、君島久子先生による)。
 このせいでしょうが、最近、中国系サイトに、「犬になった王子(青稞种子的来历 ─ 阿初王子)」に関する記載が、とみに増えています。
 私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)の、中国での翻訳出版の計画が進んでいますので、その日を楽しみにしております。

                  *

 中国向けの新作絵本制作は、数日かけて、「第13場面」の描き起こし・彩色を進め、およそ7割強の進み具合です。
 昨日は集中しきれず、危うく彩色の一部分を失敗しそうになりましたが、今日で何とか回復。副主人公の男性を、ほぼ描き起こしました。主人公の美しい貴婦人の容姿も、だんだん見えてきました~。素晴らしい~~。  ヽ(@_@)丿
 墨線描きには極細の面相筆を使うのですが、2~3枚描くと、命毛がすり減り、一番の細部(顔・毛描き)を描く用途には使えなくなります。墨線描きでは、手がわずかでも震えたらお終いですので、極めて集中力を要し、大いに神経をすり減らします。目と胃が飛び出そうになります~。しかし、良い線が描けたら幸せです~~。  ヽ(^o^)丿


8月28日

 中国向けの新作絵本制作は、本日、「第13場面」の彩色を進め、およそ8割弱の完成度です。良い感じで進んでいます~。
 現在は編集責任者も、中国との往来ができないので、中国向け絵本の出版も遅れるばかりです。そこで、むやみに急いでも仕方ないので、完成予定を2カ月近く伸ばし、11月末に見定め、更にじっくりと丁寧に描く事にしました。ここからは「表紙」や結びの場面なので、ことさら集中力と時間を要すのです。
        ○
 しかしながら、未だにフェイスブック等のネット環境には慣れません(一生、慣れる気もないのですが・・・)。前に、フェイスブック グループで何かとうるさく細かく規則の忠告をする人がいるので、ほぼ全てのフェイスブック グループから退会しました。その後、勝手にグループに招待して入会させる人がいるので、仕方なしに、また稀に少し書き込んだら、また、規則をうるさく言う管理者なる人がいます。私はダイレクト メッセージ等もあまりマメに確認しないので、ずっと前に忠告を書き込まれて未読のままでいたりします。
 私はフェイスブック・ツイッター等のSNSを、本質的にはほとんど重要視していなくて、「ファン等で私の作品に関心がある人は、自由に読み流して下さい・・・」位の軽いツールなのです。そこで盛んにコミュニケーションを図ろうという意図もなく、実際にお会いして尊敬・信頼できる人にしか、まともに返事もしません。私の関心事は「芸術・美術」関係に限られるので、それ以外の内容は全く見る暇もないのです。
 かつて、気ままに書き連ねた内容に、メッセージで異論を唱える年長画家もいましたが、それは見当違いです。根本的に人権を差別・侮蔑する発言等は問題でしょうが、言論の自由内で思い・思考を自由に発言する権利を人は有しています。もし、余程、他人を傷つけている等の大きな問題があるのなら、実際にお会いした時にでも、直接、耳打ちして下されば良いのです。私は常人ではない絵描きバカなので、一般的な常識が分からないのです。
 ただ、時代の流れには逆らえず、否応なしに、SNSを使うしかない時代なのですよ。ただ何かと面倒なので、その内、頃合いを見て、公式サイト・ブログ以外は止めようとは思っています・・・。


8月29日

日本教育新聞 「子どもに読ませたい本・ながいかみのむすめチャンファメイ
https://www.kyoiku-press.com/post-173877/

 私の作画絵本『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店こどものとも)が、おすすめ絵本として、ここでも紹介されています。
 多くのチャンファメイ ファンの方々から、再版・ハードカバー化のご要望をいただいています。このコロナ時代にも大切にしたい、とても素晴らしい物語です。早く日本から中国から世界中で、ハードカバー版が出版される事を願っています。

絵本「ながいかみのむすめチャンファメイ」絵本「ながいかみのむすめチャンファメイ」(福音館書店こどものとも)


8月30日

 公益財団法人 伊藤忠記念財団の公式サイトのトップページにて、私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)が、名作絵本「はらぺこあおむし」「だいくとおにろく」「こぐまちゃん」等と共に紹介されています(随時更新しているようなので、今しばらくだけかも知れません?)。スクロールして、絵本の紹介画面をご覧ください。

https://www.itc-zaidan.or.jp/
https://www.itc-zaidan.or.jp/summary/ebook/waiwai/detail/155


8月31日

JICA 独立行政法人 国際協力機構
 「世界を知るための絵本や図書のリスト」
https://www.jica.go.jp/tsukuba/library/
https://www.jica.go.jp/tsukuba/library/ku57pq000005itnk-att/document_05.pdf

 このリストでも、私の作画絵本『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店こどものとも)が挙げられています。海外(異国)の文化を知る事は、日本の文化を知る事にもつながります。お子さん・お孫さんには、軽々しい流行物絵本を読ませるのではなく、本当に情操上の為になる、良い絵本を読ませてあげて下さい。

                  *

 國立臺灣美術館など、海外の多くの図書館にも、私の作画絵本『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店こどものとも)『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)は所蔵されています。世界中の子ども達に読んでもらいたい、感動的物語絵本です~。

國立臺灣美術館─兒童繪本區107年11月新書單
https://www.ntmofa.gov.tw/information_1061_94357.html
國立臺灣美術館─兒童繪本區107年9月新書單
https://www.ntmofa.gov.tw/information_1061_88542.html


9月1日

 中国向けの新作絵本制作は、本日、「第13場面」の彩色を進め、9割程まで追い込みました。後半、墨線が流麗に伸び、神憑ってきました~。これこそ正に、画神降臨です~ !! 。
 玉の如く美しい貴婦人の姿態が、ここに現出しています。あと少し、描き起こして・彩色して、完成というところでしょう。
 「第1場面」の女性像に比べて、少し大人びた感じになりましたが、「第1場面」はやや幼い頃で、「第13場面」は妙齢に達した・・・という風に解釈していただけると幸いです。


9月2日

 中国向けの新作絵本制作は、本日、「第13場面」の細部を描きつめ、完成まであと一息 !!。あとは、金泥(きんでい/純金の粉末)を入れ、細部を調整すると完了というところです~。
 「第13場面」に合わせて、「第11場面」のヒロインの目の辺りの細部を、再度、描きつめました。更に、ぐっと良くなりました。 ヽ(^o^)丿
 描き始めは、なかなか良い線が出ないのですが、後半、調子が徐々に上がってきます。正に、画神降臨~~。
 美人画の最後のつめは、極めて神経を使うので、気がおかしくなりそうになります。しかし、天女、あるいは、観音菩薩かと見まごう、気品のある美人像が描けました。良かったね~!!!


9月4日

 中国向けの新作絵本制作は、本日、「第13場面」の金泥をさし、完成まで、もう一息です~。あと1~2日もあれば、できるかな~。('ω')ノ
 純金泥(純金の粉末)には、他の絵の具とは異なる特殊な取扱い方法があり、また、とても高価で(安い時でも、0.4gで5000円近くします)、絵本の原画に使用する画家はほぼいないと思います。コストパフォーマンス的には最悪です。本来は、高額で原画が取引される「日本画」だからこそ、使用可能なのです。
 しかし私は、これから長く、長く、生きる、子ども達に向けて描く「絵本」であるから、なおのこと、”本物の絵の具”で、より”本物の描写”を見せてやりたいのです。たとえ、印刷再現の限界があろうとも、いいのです。その違いが分かるか否かではなく、たとえ見極めができなくとも、”本物の絵”を見ていただきたいのです。
 そんな絵本で育った子ども達には、たとえ記憶になくとも、心の奥底には、豊かな”感性”とたくましい”信念”が宿るのだと、私は信じています。それが本当の絵描きの使命なのです。
 もっともっと芸術の高みを目指して、誠心誠意、粉骨砕身、良い絵を描かなければなりませんね・・・。


9月5日

 拙作絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)の売れ行きが、このコロナ禍にも関わらず、むしろ結構、好調なようです。重版出来~大増刷とはいきませんが、少増刷の知らせが岩波書店から来ました。
 本当に良い「絵本」が世の中に認知されるのには、意外と時間がかかるものなのです・・・。むしろ、いい加減にも見える描写技術の、流行的で軽々な絵本がやたらと売れる、変なご時世です  ( ;∀;) 。
 しかしながら、この絵本の印税たるや、私が「チベット・四川省 写生旅行」に赴いた予算までも届いていません(チベットは特殊な地域ゆえに、旅費がとても高くつくのです)。ビジネス的に見ると、完全な赤字です。
 それでも良い。・・・そうなのです、本当に良い作品を描く為には、コストパフォーマンス等を想定せず、ただひたすら良い作品を描く為だけに動くのが、後藤 仁たる所以なのです。そんな絵描きバカがいないと、世の中、軽薄な作品ばかりで埋め尽くされてしまいます。そして、一番かわいそうなのは、そんな似非美術で育つ子ども達なのですよ~。( ゚Д゚)丿 

★岩波書店 公式サイト ─ 絵本『犬になった王子 チベットの民話』
https://www.iwanami.co.jp/book/b254895.html

                  *

 エキサイトニュースに、こんな「後藤 仁」ページがありました。芸術家の他にも、多くの人物を、よくまとめていますが、結構、古い情報に基づいているようですね・・・。

https://www.excite.co.jp/news/dictionary/person/PE1c3b7451e562c25b1a65c87f2d5229546c20a9cb/


9月6日

豊橋創造大学短期大学部 研究紀要 37号
「保育系学生が読む昔話・民話・神話2」青嶋由美子
http://www.sozo.ac.jp/slic/kiyo/
http://www2.sozo.ac.jp/pdf/kiyou37/contents/37-1Aoshima.pdf

 この紀要には、私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)も紹介されています。定番の昔話・民話絵本に比べたら、まだまだ認知度は低いようですが、少しずつ教育機関等でも取り扱われる機会が増えています。

                  *

★『絵本BOOKEND2019』(絵本学会/朔北社) 
 「作家の証言」後藤 仁 掲載、好評発売中!!


『絵本BOOKEND 2019』
  編集/絵本学会機関誌編集委員会
  発行/絵本学会 発売/朔北社
  B5判・並製・100頁 (本体1200円+税)
  ISBN978-4-86085-135-4 (2019.8)

 『絵本BOOKEND』の主要企画コーナー【作家の証言】第3回に、後藤 仁 特集「古里・赤穂の思い出、そして日本画家・絵本画家へと至る路」を掲載しています。
 「作家の証言」は、第1回:国際的絵本作家、スタシス・エイドリゲーヴィチュスさん、第2回:文化功労者でもある日本を代表する絵本作家、安野光雅さんに続いて、おこがましい事に力不足ながら、第3回:私(後藤 仁)が務めています。絵本制作以外にも美術(日本画・金唐革紙)の専門的な話まで詳細に記しています。
 続く、第4回は私が実際にお会いした絵本作家の中で、画力(デッサン力)と絵本理論の面で最も尊敬できる画家であり、東京藝術大学の大先輩でもある、いわむらかずお さん です。合わせて、ぜひお近くの書店で手に取ってご覧下さい。

『絵本BOOKEND2019』 後藤 仁
http://www.sakuhokusha.co.jp/book/bookend2019.html
https://ehongakkai.com/publish/16.html

『絵本BOOKEND2018』 安野光雅
http://www.sakuhokusha.co.jp/book/bookend2018.html
『絵本BOOKEND2020』 いわむらかずお
https://ehongakkai.com/publish/17.html


9月7日

 今朝、”戦争”の夢を見た。私の夢は概してリアルであるが、今回もまた、極めて真実味があった。まるで本当に戦場に迷い込んだかのようである・・・。
 最初は、子供の頃の思い出的な、無邪気に皆で野球をしているような曖昧な光景だったが、途中から戦場の場面になり、リアルさが増し、ストーリーのつじつまが合ってきた。
 大きな川の流れる峡谷を挟んで対峙する、二つの部隊があるようで、私は手前の岸辺の上部で、何故か戦場のビデオ撮影をしていた。私は戦争を見物する、学生的な設定らしい。峡谷の下の方では、アジア系と思われる兵士達が川を挟んで、大勢で戦っていた。どうやら、朝鮮人か中国人的な設定であろうか、日本人ではないらしい。私は元々、兵器などあまり詳しくはないが、結構リアルな兵器が用いられている。下の方では、流血し倒れている兵士もいる。旧式の戦闘機が頭上を飛び交い、私はそれらにビデオを向けて、ひたすら撮影する。
 現代の光景とも思えない、少し古い時代の描写であろう。朝鮮戦争辺りなのか・・・。下で大砲が放たれると、私のお腹にまで響く。それはそれはリアルな感覚である。今でも、その感覚が残っている。
 少し下の崖にいる、一人の兵士が振り向いて、後ろ上部にいる私に銃口を向けた。その真剣な眼差しと、目が合う。少しの間、そのままの状態が続いたが、兵士は、再び銃口を対岸に向けた。ホッとする・・・。
 その直後、目が覚めた私は、右手がやけにしびれていたが、すぐにまた眠りについた。その他にもリアルな描写が長く続いたのだが、今は詳しくは思い出せない・・・。しかし、時代と場所を違えて、実際の戦争に迷い込んだかのような、あまりに現実的な夢であった。最近、終戦75年という事で、NHKで戦争記録の番組を幾つか観たので、その影響であろうか。はたまた最近ハマって観ていた中国ドラマ「麗王別姫」の影響であろうか~。私は元来、戦争・いくさは嫌いで、嗜好してそれらを見る事はない。また、戦争ゲーム等もやった事すらない。それなのに、こんなにリアルな夢を見た。何か悪い出来事の啓示であろうか?。はたまた、実際に時空を超えて、昔の戦争に迷い込んだのであろうか?。
 それにしても、世の中が永久に、平和である事を祈りたい・・・。


9月8日

朝学習の読み聞かせ - かほく市立大海小学校CMSサイト
https://cms1.ishikawa-c.ed.jp/oomixe/blogs/blog_entries/view/74/02355bcbc3698e54b7ff292decbda2cf?frame_id=84 

 私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)を、学校の読み聞かせにて、ご活用いただき誠に有難うございます。今後とも拙作絵本をお楽しみ下さい。

                  *

 中国向けの新作絵本制作は、本日、「第13場面」が完成しました。様々な作画がある中でも、美人像を本当に美人に描くのは最も大変な事です。今回もかなり苦心しましたが、とても美しい美人像が描けておおよそ満足です。
 今日から、「第14・15場面」の下図に取り掛かりました。いよいよ大詰めですが、この2場面も複雑で難しい描写が求められます。最後まで気が抜けませんね・・・。(@_@)
             
 絵描きは絵描きのやるべき事だけをせねばなりません。画商や催事企画者などの真似事をしている、時間的・精神的ゆとりは全くないのです。たとえその行動が、人としては良い行いであっても、画家がやるべき事と、そうでない余計事があるのです。そのような本業から外れた企画ばかりに気が向いている画家を、人としては奇特な人だと思えても、画家の行動としては認める事はできません。多分、そのような人は、本質的な画家なのではなくて、とにかく次々と企画を起こしては、自己アピールをしたいのでしょうか・・・?。
 一生、愚直に、自身の”絵”に向き合う画家が、本当の画家であると信じています。たとえ人として偏っていようと、極論を言えば(犯罪を決して肯定はしませんが)カラヴァッジオみたいに殺人を犯そうと、芸術家・画家としての高みがあれば、芸術家・画家としては信じられるのです。それは一般常識を超えた世界でしょうが、そんな倒錯世界でも、”絵”だけを追及できる人こそが、本当の絵描きと言えるのです。


9月13日

 珍しいですが、韓国の通販サイトに、私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)を見付けました。
 ネット社会は難しい面も多々あり、アナログ人間の私では完全には馴染めないのですが、国境・物理的距離を越えるという点では有用なツールです。
https://www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?itemid=33329443


9月15日

 中国向けの新作絵本制作は、この数日間、「第14・15場面」の下図を描き進めています。「第14場面」には、雄大な風景の中に、人物が100人以上、登場します。またまた、この場面の日本画での描写は、相当大変になる事でしょう。数を減らした方が、当然、早く描け楽なのですが、今回の歴史物語の壮大さを表現するには、やはり、大勢の人々・建造物 等を正確に丁寧に描くしかないのです。その労力を厭うならば、最高の作品など描けないのです。
 続く「第15場面」にも多くの人が登場します。この2枚は、「後ろ扉」を除いての最終場面になるので、最後の気力を振り絞り、2カ月余りかけて「表紙」と共に描きつくしたいと思います~。この2場面には、後藤 仁 絵本ファン(そんな人いるのかな?)が泣いて喜ぶと言う、懐かしのキャラクターが沢山隠れていますよ~~。('ω')ノ
 果たして、できるのでしょうか・・・、否、やらねばならないのです。拙作絵本を楽しみにしてくれている、中国~日本、そして世界中の子ども達・青年達・大人達のためにも、全身全霊を傾け、描き切らねばならないのです。それが、本当の絵描きがやるべき、唯一の大切な事なのですから・・・。


9月18日

 中国向けの新作絵本制作は、本日、「表紙」の彩色を進めると共に、「第15場面」の骨描き(こつがき)を仕上げ、「第14場面」と合わせて、胡粉と黄土の下地を2回ずつ塗りました。私の作品制作においては、この下地造りを、古式にのっとり丁寧に行います。現代の日本画家は胡粉塗り等をいい加減にして、厚塗りでごまかしたような作風が増えましたが、幾つかの理由で、この工程はとても重要なのです。
 「第15場面」には、チベットの空の下で出会った、懐かしの善男善女・生命たちが、多数描き込まれました。素敵すぎます~。 ヽ( ;∀;)/
 気合・気力も最高潮に乗ってきました~。誠に美しく麗しく、素敵な絵本になりそうですね。ヒャッホーー ヽ(^o^)丿~~


テーマ : 文明・文化&思想
ジャンル : 学問・文化・芸術

2020-09-11

日本画から絵本へ、そして日本画(絵師)へ 後藤 仁

 私は物心がついた頃には、絵を描くのが好きでした。小学校~高校の頃には、運動の好きな わんぱく少年の反面、いつでも、鉛筆や水彩やアクリルで空想画を描いている、絵画少年でした。私が「日本画」に出会ったのは、15歳・美術高校(大阪市立工芸高等学校 美術科)1年生の時です。高校2年生からは日本画を専攻しました。大和絵・唐絵から続く1000年を超える日本画の歴史の素晴らしさと、日本画の画材の面白さ・多様性・多彩性に魅了されたからです。近親者には、日本画を描く者や深く知る者はいなかったので、日本画壇の現状を知る由もなかったのです。
 高校卒業後、単身上京し、美術予備校(立川美術学院 日本画科/村上 隆さんらにデッサン・着彩を教わる)に進みました。本来、私は、大学進学など全く関心がなかったのです(中学か高校卒業後、すぐに画家か美術系職人になりたいと考えていました)。ところが、東京藝術大学の卒業生には、私の憧れる日本画家が沢山いましたので、ここなら行く価値くらいはあるだろうと思ったのです。横山大観・菱田春草~東山魁夷・平山郁夫まで、そうそうたる日本画家達です。当時、NHK「シルクロード」等の影響もあり、中国伝統文化への傾倒を高めていたので、藝大の平山郁夫先生の教室でシルクロード美術を研究してみたいという、純粋な思いがありました。
 しかし実際に、東京藝術大学 美術学部絵画科 日本画専攻に入学してみると、期待していた雰囲気とは異なっていました。無類に絵の好きな者達が、日夜、画道のみに邁進する光景を予想していたのです。実際には、朝早くから絵を描いている人はほんの僅かで、あまり学校に来ない人もいて、「絵なんて子供の頃は好きではなかった・・・。」「芸祭が終わると、絵を描くだけでつまらない・・・。」などという話ばかりが聞こえ、「大学院に行くにはどうすればよいか、どの先生に付けば得策か、どうしたら将来、出世できるか・・・」などという噂話でもちきりでした。
 藝大日本画専攻のそのような低レベルな雰囲気に幻滅した私は、学校を辞めたいと思い、しかし新聞奨学生をしながら苦労して入学した藝大ですので踏ん切りも付かず、2年余り学校に行かずに自己研究をしながら日本国内を放浪していました。そんな青春期も過ぎゆき、常に勤労学生の貧乏書生でしたが、親からの仕送りもいただいていた私は、親不孝も甚だしいという事で、やむなく藝大に戻りました。そこで3年生から後藤純男先生の担任になり、後藤先生の”絵”に対する真摯で純粋な姿勢に感銘し、藝大の残り2年間を何とか在籍できました。その他の先生・先輩・同級生からは、残念ながら、本当に”絵”が好きだという情念はあまり感じ取れず、絵によって偉くなるとか、お金持ちになる事の重要性ばかりが目に付きました。
 あの時、後藤純男先生にお会いしていなかったら、心底、日本画壇が嫌になっていたでしょうね・・・。2年留年という汚名を着せられましたが、何とか学部卒業だけはしました。藝大生はいくら頑張っても良い絵を描いても、留年している人は大学院には行けません。平山郁夫先生の教室、又は、後藤純男先生の教室で学ぶという夢は潰えました。その学生時代のたった2年間の弊害で、私は未だに日本画界では、20年以上も出世からの遅れを取っています(私は名目的出世を良しとしません、野の草のように踏まれて踏まれて、厳しき画道を行く方が、画家にとって良いと思っているので、これでいいのです)。

後藤純男先生「後藤純男先生 東京藝大退官記念展」(東京藝術大学資料館) 1996年10月7日 日本画家・後藤純男先生と

 しかしながら、その後も、日本画壇への漠然とした不信感は続き、特に日本画三大団体(院展・日展・創画会)の近年の強固な権威性・保守性・閉鎖性・低質化・没個性化には辟易しており、私は院展同人理事の後藤純男先生門下ながら、大学卒業後には日本画団体とは一定の距離を置いてきました。
 バブル経済崩壊後、日本画壇も低迷が続き、昔ほどの輝きを失い、日展~創画会~院展の順で、著しく勢いが陰ってきました。生来の芸術家肌の作家が徐々に減り、各団体は派閥を大きくするために、アマチュア画家から引っ張ってくる傾向が強まり、総素人化の様相を呈しています。日展はバブル経済崩壊前から、いち早く、絵画的実力・中央での人気が廃れましたが、未だに日本の地方では一番高等だと信じられていますね・・・、フフフッ。いずれの団体も、本当に優れた画家がどんどん減り、権力・富ばかりを欲する似非画家が増えました。逆に無所属日本画家の中には、少ないながらも、優れた画家が微増傾向にあります。今は、「どこの団体に所属しているか」という時代ではなく、個々の作家の”ブランド力(作家の名前と作品自体)”が重要なのです。
 各団体は、そのような苦境にありながらも、それを見て見ぬふりをし、または気が付きもせず、改善する努力を怠り、師匠・先輩の絵を模倣し続け、そのような悪環境下で、過去の下田義寛先生の盗作事件や今回の宮廻正明先生の盗作事件という、あってはならない嘆かわしき事件まで起こす始末です・・・・。

 一部の財テク的絵画コレクターの為に売り絵を描かざるを得ない「日本画」のあり方にも、最初から疑問を持っていましたが、近年、更に、そのような日本画界の停滞ぶりをまざまざと見せつけられ、ますます疑問は増しました。また、私自身は比較的小品の「物語絵・絵巻物」に関心があれど、超大作・非情緒性を良しとする現代日本画壇では発表の機会・場所もなく、煮え切らない心持ちでいました。
 そんな折、2004年と2007年の「個展」の時、日本を代表する絵本出版社・福音館書店の編集者から声をかけていただきました。「絵本に関心はありますか? 描いてみる気はありませんか?」と。私は幼少期には絵本を好んで読みふけり、絵画への興味の萌芽を抱いた事を思い出しました。私は「絵本」という印刷媒体(出版美術)の是非よりも、「物語絵」を描きたいという一点において、大きな興味を持ちました。「ぐりとぐら」「モチモチの木」「おおきなかぶ」「王さまと九人のきょうだい」「ひさの星」等の古い名作絵本はよく知っていましたが、当初は、現代絵本界の知識はほぼありませんでした。そこで、日本画で丹念に描いた初絵本『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店こどものとも)と、初ハードカバー絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)を出版したのを機に、絵本界をより知るために、2014年に、絵本作家・イラストレーターの集まり日本児童出版美術家連盟(童美連)に入会し(推薦者:黒井 健、浜田桂子)、絵本出版社・編集者 等との交流も始まりました。

絵本「犬になった王子 チベットの民話」絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店/後藤 仁 絵、君島久子 文)

 人柄の良い絵本作家にも複数、出会えましたが、しばらくして絵本界をよく知るにつれ、現代絵本作家界においても日本画界同様、作家の質の低下が起こっている事に気が付きました。文章はともかく、私の本業の”絵”に関しては、納得いく作画レベルの絵本はほんの僅かでした。かつての、いわさきちひろ や 赤羽末吉、太田大八、佐藤忠良(本業は彫刻家)等のような優れた絵本画家が輩出された黄金時代は、既に終わっていたのです。今の絵本界は一見、テレビ等でも多く取り上げられ隆盛の様相に見えますが、その実は、軽薄なマンガ風イラストやヘタウマ(実はヘタ)絵本ばかりが増え、本当に芸術的画力のある作家が実に少ないのです。絵のアマチュアや芸能人 等もどんどん参入してくるので、日本画界同様、絵本界は総素人化しているのです。
 絵本作家界は他人の絵の事をとやかく言わない原則があるようですが、私は本来、純粋美術の人間なので必要とあらば明言するのですが、実際にお会いした絵本作家の中では、いわむらかずお さん がデッサン力・絵本的思想において特に優れていると感じました。また、浜田桂子さんや和歌山静子さん、小泉ルミ子さん、長野ヒデ子さんのような、絵の是非はともかく、メッセージ性の強い優れた絵本を描かれる作家もおられます。田畑精一さんや篠崎三朗さん、黒井 健さん、池田あきこ さん、藤本四郎さん、黒川みつひろ さん、あんびるやすこ さん 等にも大変お世話になりましたが、いずれも、ある種の高い職業的実力をお持ちの世代です。
 童美連には6年間在籍し、理事・展覧会実行委員会委員長・日本著作者団体協議会担当を経験しました。幾つかの学ぶべき点もありましたが、展覧会実行委員会委員長の職は多忙過ぎ、画道との両立は時間的・精神的にも厳しかったのです。また、絵の実力・絵本の実績もほとんどない人が何故か威張っていたりして、諸々面倒くさくなり、理事任期の途中で無理やり退会しました。最初から分かっていた事なのですが、やはり私は、団体・集団での活動には向いていないのです。

いわむらかずお さん「第35回子どもの本と文化の夏の集い」 2017年8月19日 絵本作家・いわむらかずお さん と

中島千波先生個展「後藤 仁 日本画・絵本原画展」(画廊宮坂) 2018年8月20~25日 日本画家・中島千波先生と

 この間、「日本画」から「絵本」の業界に大きく足を踏み入れ、そのウエイトが増していたのですが、やはり本業の「日本画」~純粋美術を大切にしなければという思いが募りました。絵本は「絵の本」なので、絵が最大級重要だと私は考えていましたが、業界では文と絵のバランスを重視する傾向が強く、どちらかと言うと、絵よりも文が高尚だという思考もあるようですね・・・。私は生来の画家~絵描きです。ただひたすらに、絵を描きたいのです。私は国語はかなり得意だったので、必要ならば絵本の文も書けますが、基本的には絵を十分に描ければ満足なのです。
 現代日本を代表する日本画家・中島千波先生にお会いし、推薦をいただけたので、2018年に日本美術家連盟(美連)に入会しました。絵本作画と並行しながらも、日本画家としての立場を中心軸に、絵を探究したいと思ったのです。そこでここ数年、やる気のありそうな日展系の日本画家達とグループ展・講演会等を開催したりもしました。面白いには面白くもありました。しかし、やはり画家はイラストレーターよりも更に我が強いもので、自分が一番目立ちたい、自分が一番偉い、という姿勢が全面に出るのです。また現在の日展の迷走・低調ぶりが現われたのか、日展準会員ともあろう者が、純粋な画道から逸れた雑多なイベント企画ばかりを立ち上げたり、素人の画商まがいの人を連れてきたりするので、私はだんだん呆れてきました。これでは画家~日本画家ではなく、ただの目立ちたがりのパフォーマー・イベンターです~。これも違うなと諦観した私は、やはり当面、一人で歩むしかないと覚悟しました。
 仏陀もこうおっしゃられました、「旅に出て、もしも自分よりもすぐれた者か、または自分にひとしい者に出会わなかったら、むしろきっぱりと独りで行け。愚かな者を道伴れにしてはならぬ。」(「ブッダの真理のことば」中村 元 訳/岩波文庫)
 厳しき画道を進むには、本当に同行するに相応しく、息の合った、優れた画家が現われない限りは、一人で求めるしかないのです。私もかなりの偏屈・変人ですので、私に合わせられるような奇特な画家の登場は理想でしかなく、実際にいるとは思えません・・・。
 ちなみに、「日本画家」という名称は、明治時代初期に作られた新名称であり、私にはどこか違和感を覚えるので、日本画壇への拘泥もない私は、日本における画家の古称である「絵師」という肩書きを10年位前に使用していたのを、最近再び、使い出したのです。職人性・芸術性の両方を合わせ持つ絵描きでありたいという意味を込めています。
 絵の発表形態としては、展覧会や出版物 等、時代と必然性に応じて、様々な表現手法を駆使する事でしょう。残りの作家人生、どの立ち位置にいようとも、日本画の画材を純粋に用いながら、一枚絵や、絵本等の物語絵を、全身全霊で描きつくし、美の求道を生きられたら幸いです。

  絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁 

テーマ : 文明・文化&思想
ジャンル : 学問・文化・芸術

2020-08-23

「夏休み 蟲 日記」 絵師(日本画家・絵本画家)後藤 仁

 私はフェイスブック・ツイッターを日記代わりに、日々、思った事柄を、そこはかとなく書き連ねています。ほとんどが日本画・絵本等の作品制作・取材旅行等に関する事柄ですが、元々、誰に読んでいただくという意図もなく、しかしながら、関心のある人なら誰でも読めるような、画家の公開日記のようなものです。
 今年の春~夏は、新型コロナウイルスの影響で、ほとんど外には出ずに、アトリエで絵本の原画制作に打ち込んでいました。そんな私に会いたくなったのか、何故だか、例年よりも多く、アトリエに”虫”がやってきました。そんな些細な出来事でも、ここの所の巣篭りがちな日常の、少しの面白味になります。そこで今回、ブログにまとめてみました~。 🐝 🐞
  絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁

                *

 フェイスブック:2020年7月26日

 昨日、アトリエの入り口付近に、カブトムシのオスがとまっていました。時に絵の資料としてスケッチする場合もありますが、弱ってしまいそうなので、今回は写真だけ撮って、放してあげる事にしました。~~
 数日前には、カブトムシのメスがとまっていました。両方とも、近所の鎮守の森のご神木まで、運んでやり、逃がしてあげました。このマンションのコンクリートの上で最期を過ごすのは、かわいそうですから・・・。
 その他、羽アリやカンブンやセミや蛾(オオミズアオ)やアブやスズメバチやオニヤンマなど、色々な昆虫がアトリエ付近にはやってきます。時には、小さなコウモリがとまっていた時もあります。カラスやハトやスズメなどの鳥もたまにきますが、まれには、チョウゲンボウがきた事もありましたね。
 こんな都会の自然の少ない環境ですが、何故か死期の迫った生き物たちが、ぞろぞろと集まってくるのです。このマンションが、まるで都会のコンクリートジャングルに屹立する、巨大な墓標であるかのように・・・・。

カブトムシカブトムシ(オス)


 7月27日

 不思議な事です!。今日も、カブトムシがアトリエにやってきました。先日、カブトムシを放してあげた鎮守の森は、アトリエからけっこう遠いので、今回のカブトムシは別の個体です。今年のカブトムシは、これで3匹目です。例年は、多くて2匹だったので、今年は特別ですね~。
 何故か、私のアトリエの前に来るのです。よほど生き物たちは私に会いたいのでしょうか? しかしながら、彼らの生命力の力強さには感動させられます。小さな生命は、ささやかながらも懸命に生きようと、もがいているのですね・・・。人もそうあらねばなりませんね・・・。
 これほどご挨拶に来るという事は、よほど私に描いてもらいたいのかしら~。今回のカブトムシは元気そうなので、軽くスケッチしてあげました(せっかくなので、特別に掲載します)。この後また、鎮守の森まで、放してあげに行きましょう~~。(^・^)

カブトムシカブトムシ(オス)

カブトムシ・スケッチカブトムシ スケッチ/後藤 仁


 8月16日

 昨日、またカブトムシがアトリエの入り口付近に来ました~。今度はメスでした。実は、前にオスのカブトムシが来た後日に、メスのカブトムシの残骸を見付けました。既に乾いて、分解されつつありました。
 今年は今の所、5匹のカブトムシがアトリエにやって来た事になります。例年に比べて、とても多いです。セミやカナブンの飛来もかなり多いです。何か理由があるのでしょうか・・・?。
 先の大戦から75年、東日本大震災から9年・・・、やはり、お盆に、人々の魂が虫になって、帰って来ているのでしょうかね。
 もしかしたら、およそ25年前、私が大学4年の年末、57歳という若さで事故によって亡くなった、私の父の魂も混じっているのかも知れません・・・・。私も後5年で、父の享年と同じ年齢になります。不思議なものです・・・。もっと画道に、精進せねばなりませんね~~。
 昨日は遅かったので、今日、鎮守の森にカブトムシを返そうかと思っていましたが、朝にはすっかり弱りきっていました。せめて、ビルの下の土に返してやりましょう・・・。

 8月18日

 今日、アトリエの階段で、オオミズアオという巨大な白緑(びゃくろく)の蛾を見付けました。数年に一度位、まれにアトリエにやってくるのですが、今回の個体はかなり弱っていて、可哀想に羽もボロボロです。
 やはりこのビルは、虫達の集う処です。いずれも大概、弱った頃にやってきます。エデンの園よろしく、まるで、ここが最期の地ででもあるかのように・・・・。

オオミズアオオオミズアオ 

テーマ : 博物学・自然・生き物
ジャンル : 学問・文化・芸術

2020-08-20

「日本画の将来を真剣に憂う」日本画家・絵本画家 後藤 仁

 これから書く内容は、かなりきわどい内容になるが、私が永年、奥義を求める「日本画」の世界が、そのような陳腐で低俗な物でない事を願って、それでさえバブル経済崩壊後の日本画等の純粋美術の低迷の中、このまま完全に滅びてしまわないように、反面教師、また、強い自戒の念を込めて、あえて、正面から触れておかなければならないのだ・・・。
 決して、作家個人や特定の団体の責任を追及するという趣旨ではなく、日本における日本画・美術界全体の将来を思って、ひ弱な一画家が述べるのである。日本画を愛する一変人画家の戯言と、許していただきたい。

 日本画に籍を置く人なら誰しもが知っている、悩ましい事件(知らない人は、多分、もぐりである)・・・、1979年、当時、飛ぶ鳥を落とす勢いだった院展の人気作家・下田義寛先生が、海外の写真家の作品をそっくり盗作したと言うのだ。当時、テレビニュース・新聞で報じられ、東京藝術大学の上司に当たる平山郁夫先生が陳謝し、当人は東京藝術大学教授の職を退くという事態に陥った。下田教室で学んだ或る先輩日本画家によると、当人は普段から他人の写真を、そのままシルクスクリーンに起こして、日本画の骨描きとして使用していたとか、していないとか・・・。
 ところが後年、私も中学・高校時代から尊敬していた、平山郁夫先生自身の作品への盗作疑惑が起こった。平山先生の先輩日本画家・岩橋英遠先生の赤トンボの絵に酷似していると言うのだ。さらに、この事案は、一般的にはほとんど知られてはいないが、私の知識によると、平山先生の代表的画題のラクダのモチーフは、そのシリーズが描かれるようになる1968年より前の1967年に岩橋先生が描いた、「神々とファラオ」という名作の下部に酷似している。しかし、これらのレベルは、オマージュの範囲に入るのではないかと私は考えてきた~。
 売れっ子を多数抱えてきた、その院展(日本美術院)は、ここ30年以上、師匠や先輩画家の作品に酷似した、真似したような作品ばかりが目立ち、何故だか、そのような酷似した作風の作品ばかりが、審査に受かるのだ。院展系作家の話によると、派閥ごとに下図・本画研究会があり、審査の事前にほとんど合否が決まっていると言う。若い作家は皆、YESマンとなり、先生への忠誠の証として、そっくりの絵を踏襲するのだろう。これでは良い絵が描けるはずもなく、当然、模倣が横行する事になる。
 先の例だけではなく、もっともっと事案は潜在していると思われる。かなり前、私の友人がたまたま見付けたのだが、日本画界の最大派閥・平山郁夫先生門下でもあり、東京藝術大学で教鞭も取っていた U先生の、春の院展出品作品が、日本の著名風景写真家・竹内敏信さんが山の旅の途上、偶然撮影できたという、「山の小道」の写真に、そのまま構図・内容とも酷似している。ただ、その中央に、後から子犬を描き加えただけである。風景写真家が偶然撮影できた人知れぬ光景を、画家が同場所でスケッチできたとは考えづらい。間違いなく、竹内さんの写真集の写真を、そのまま使ったのである。多分、著作権使用許諾は取っていないだろう(取っていても、作家の制作姿勢としてはいかがなものか・・・)。日本人作家は著作権侵害の訴えを、ほとんどしないので、今の所、裁判沙汰にならずに助かっているだけである~。
 その他にも、私が後藤純男先生の門下展「翔の会日本画展(銀座松坂屋)」をやっていた時、院展にも所属する女性作家であるが、彼女が沖縄を描いた絵の人物像が、その当時、流行っていた、NHK連続テレビ小説「ちゅらさん」に登場する国仲涼子さんに酷似しており、明らかに写真をそのまま模写したのが分かった。少し参考に使う位なら、あり得るだろうが、あからさまなので、困るのである。
 時間と暇がある人なら、その気になって探していけば、その他にも多々、見付かるだろう。院展・日展辺りの団体作家の中で、写実・リアルを謳う現代日本画家(洋画家も)の多数、また、写真的な作風の無所属作家でも、他者の写真作品等からの模倣・盗作が相当数、常態化しているのである・・・。

 それにしても下田義寛先生盗作事件で、院展の同人辺りは、さすがに懲りたのではないかと思っていたが、今回、平山郁夫先生の直弟子の中でも四天王(田淵俊夫先生、福井爽人先生、手塚雄二先生、宮廻正明先生)とも言われ、東京藝術大学名誉教授でもあり、テレビ等にも度々登場し、大きな権力・権勢をお持ちの宮廻正明先生が、あからさまな盗作をするとは・・・。情けない・・・。
 ソウル・フラワー・ユニオンという日本のロックバンドのCDジャケットの写真と、宮廻先生の春の院展出品作品とが、瓜二つだと言う。新聞やネットニュース等でも報じられ、大騒ぎらしい。本人曰く、「外国旅行の途中で、他人が持っていた写真を、その人の許可を得て、その場でスケッチしたものを、日本画に描いた・・・。」とは、虚しい言い訳である。ネット上では2作品を比べて、どれだけ似ているかが取り沙汰されている。似過ぎている。画像を左右反転させただけである。スケッチだけでは、こうも似ないだろうが、仮に言い訳が事実だとしても、その写真の持ち主の許可ではなく、その出所・著作権者の確認はしたのか?。他人のアイデアによる写真をまんまスケッチして、自己のオリジナルの絵が描けるのか?。・・・明らかに、芸術家としての認識の欠如も甚だしい。宮廻先生の絵は前々から、極めて写真的でもあり、また、自力だけでの取材ではなかろう事は予想していた。絶対、写真の素人では撮影できないであろう、船の上空からの光景等、著作権使用許諾の有無は知らないが、明らかに他者の写真を使用していると、私は感じていた。今回の事件で判明したのは、やはり、今までもそのような制作姿勢で、長年、絵を描いてきたのだろう。
 その延長であろうか、院展における、宮廻先生の多数の弟子筋の絵は、またこの上なく、先生の絵の技法・内容に類似している。類は友を呼ぶのか・・・。その他にも、院展・日展・創画会等の団体内には、派閥ごとに類型的・類似的な作品が実に多い。これが現在の団体展の現状である。
 もし、私の師である、後藤純男先生(日本美術院同人理事、東京藝術大学名誉教授、日本芸術院賞・恩賜賞受賞者)が生きておられたら、さぞ、今の院展の現状を嘆き、憤慨した事だろう。後藤先生は、日本画を描く上での鉄則として、何よりも、写生旅行と、写生を重んじておられたから・・・。

 かく言う私も、他者の写真集・図鑑等を、ごく部分的な参考資料に使う事はある。特に「絵本」の原画を描くようになってからは、多くの小物・衣装や建造物等の参考・時代考証には、資料画像は欠かせない。ただ、絵の中の主要ではない一部分だけに、しかも、必ず自分独自のアレンジをかなり加えるようにしている。また、絵全体のイメージやアイデアを、他者の作品から持ってくる事はあり得ない。必ず自身で現地取材に赴き、基本的には写生(スケッチ)し、時間がない時には自身で写真を撮る。海外写生旅行では、病気・怪我・トラブルが絶えず、過酷過ぎる取材旅になるケースも多い。まさに、命がけの一人旅なのである。人物を描く時には、高いモデル代を支払って描く場合もある。
 どうして、このような多大な苦心を払って制作するのか、何故なら、その作品の創造性・個性・独自性というものは、現代美術作品には欠かす事ができない、最重要要素だからだ。その人の作品を、その人のオリジナルとなせる物、それは、その”創造性・想像力”に他ならない。それを忘れた、又は、その苦労を厭う作品など、「芸術作品」であるとは、決して言えない。また、そのような作品創作で満足する画家など、所詮は「芸術家」とは言えない。
 私は強い自戒の念を込めて、今回のような日本画団体・日本画家には大きな怒りも感じるし、激しく残念でならない。こんなようでは、思ったよりも早くに、近い将来、明治以降に名付けられた、いわゆる「日本画」は必ず滅びるであろう・・・。
 私個人は、日本画画材の面白さ・多様性・多彩性に大きな未来・可能性を感じるし、大和絵・唐絵から1000年以上も続く、日本画の歴史と伝統も素晴らしいものであると、心から信じている。私の悪い予感が当たる事のないように、画家は常に、自己の創造性・感性をたくましくして、誠心誠意、画道に勤しまなければならないのである。

 絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁

テーマ : 文明・文化&思想
ジャンル : 学問・文化・芸術

後藤 仁 プロフィール

後藤 仁(GOTO JIN/后藤 仁)

Author:後藤 仁(GOTO JIN/后藤 仁)
~後藤 仁 公式ブログ1~
日本画家・絵本画家 後藤 仁(GOTO JIN/后藤 仁)の日本画制作、絵本原画制作、写生旅行、展覧会などのご案内を日誌につづります。

 〔後藤 仁 略歴〕
1968年兵庫県赤穂市生まれ。15歳、大阪市立工芸高校 美術科で日本画を始める。東京藝術大学 絵画科日本画専攻 卒業、後藤純男先生(日本芸術院賞・恩賜賞受賞者)に師事。在学中より約12年間、旧岩崎邸、入船山記念館、孫文記念館(移情閣)等の金唐革紙(手製高級壁紙)の全復元を行う。卒業以降は日本画家として活動し、中国・インドをはじめ世界各地に取材した「アジアの美人画」をテーマとする作品を描き、国内外で展覧会を開催する。近年は絵本の原画制作に力を入れる。
○絵本作品に『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店)、『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)、『わかがえりのみず』(鈴木出版)、『金色の鹿』(子供教育出版)、挿絵作品に『おしゃかさま物語』(佼成出版社)。『犬になった王子 チベットの民話』は、Internationale Jugendbibliothek München ミュンヘン国際児童図書館(ドイツ)の「The White Ravens 2014/ザ・ホワイト・レイブンス 国際推薦児童図書目録2014」に選定される。NHK日曜美術館の取材協力他、テレビ・新聞・インターネットサイト等への出演・掲載も多い。
○東京藝術大学デザイン科 非常勤講師、元 東京造形大学 絵本講師。国選定保存技術 金唐革紙 製作技術保持者。日本美術家連盟 会員(ご推薦者:中島千波先生)、絵本学会 会員、日本中国文化交流協会 会員、この本だいすきの会 会員。千葉県松戸市在住。

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絵:後藤 仁 /文:君島 久子 /出版社:岩波書店絵本ナビ


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