2014-12-17
絵本『ながいかみのむすめチャンファメイ』『犬になった王子 チベットの民話』出版から2年たち・・・

2013年2月に、初絵本『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店こどものとも)を出版して、早や2年近く経ちました。福音館書店の月刊絵本「こどものとも」は、児童書業界・保育幼児教育業界・図書館業界では知らない人はいないという、日本で最も歴史があり規模の大きな絵本雑誌シリーズです。福音館書店の相談役の松居 直氏が、編集部編集長の時に発展させました。
現在、年中向き、年少版、0.1.2と合わせて4種類に増えましたが、過去に「こどものとも」を手掛けられた作家・画家はそうそうたる顔ぶれです。絵本画家・イラストレーターでは、いわさきちひろ、赤羽末吉先生「スーホの白い馬」、田島征三先生「ふるやのもり」、加古里子先生「だるまちゃんとてんぐちゃん」、安野光雅先生、和田 誠先生他、日本画家では秋野不矩先生(文化勲章受章者)、稗田一穂先生(文化功労者)、堀 文子先生他、彫刻家では佐藤忠良先生「おおきなかぶ」、等々・・・。日本で最も売れている絵本シリーズ「ぐりとぐら」も、この「こどものとも」からスタートしました。
私が現在所属している日本児童出版美術家連盟(童美連)には300名ほどのメンバーがいますが、今までに「こどものとも」を手掛けられているのは物故会員も含めて、いわさきちひろ、赤羽末吉先生、大田大八先生、瀬川康男先生、西巻茅子先生、浜田桂子先生、西村繁男先生、和歌山静子先生等ほんのわずかの方々だけですが、いずれも大御所の方ばかりです。
また、私が作画を担当した絵本『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店こどものとも)、『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)で、文章を書いていただいた君島久子先生(国立民族学博物館名誉教授)と、かつて組まれて絵本・民話集を手掛けられた画家の方は、初山 滋先生「たなばた」、赤羽末吉先生「王さまと九人のきょうだい」「白いりゅう 黒いりゅう」、村山知義先生「しんせつなともだち」、大田大八先生「チベットのものいう鳥」、佐藤忠良先生、瀬川康男先生、小野かおる先生等、日本絵本史に残るそうそうたる方々ばかりです。
(この度、君島久子先生と赤羽末吉先生の名コンビ絵本『王さまと九人のきょうだい』 が、「1万人の子どもが選ぶ箕面・世界子どもの本アカデミー賞2014」絵本賞を受賞しました。おめでとうございます!! https://www.city.minoh.lg.jp/library/katsudou/academy/academy2014.html )
昨年はこの様に、日本の絵本出版社の最大手・福音館書店と、日本における絵本シリーズ出版の草分け・岩波書店から続けて絵本を出版でき、その文章を君島久子先生に書き下ろしていただいた事は、誠に光栄な事だと感じています。
現在、福音館書店「こどものとも」新作絵本制作が進行中で、来年は本格的に本画制作に入れる事と思います(結局、この企画は、出版社の都合で未完に終わりました。:2021年10月追記)。その他、幾つかの絵本出版社から「民話絵本制作の時には、ぜひ・・・。」と言った話をいただいていますが、現在のところ一週間で本画一枚を描くのがやっとですので、出来れば時間差でご依頼いただきたいところですが、そう上手くいかないのが世の中でしょう。仕事が無い時には無く、ある時には徹底的に集中するというのが絵描きの常です。来年以降も、良き日本画制作・絵本制作に恵まれます事を願っております。
日本画家・絵本画家 後藤 仁
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