2014-11-21

ミャンマー(ビルマ)写生旅行 その5

 (その4からの続き)
 2014年10月18日、ミャンマー旅行17日目。マンダレーからバガンへの「リバークルーズ(船旅)」(43ドル)です。早朝6:00船へチェックイン、6:30出航という事ですので、ホテルを5:30頃チェックアウトしました。ホテルを出ると、すぐバイクタクシー(バイクの後部座席に乗るタクシー)が寄って来ました。値段を交渉して少し安くしてもらい、ゴーウェイン埠頭に向かいます。バイクタクシーの人が船会社を聞くので、「マリカ・リバークルーズだ。」と答えると、「I know.」と言う。
 15分余りで埠頭に着くと、確かに「マリカ・リバークルーズ バガン行き」と大きな看板が出ていました。結構高い船賃なので乗り過ごしたら大変ですが、時間も余裕があり一安心。時間が余ってぶらぶらしていると、マリカ・リバークルーズの従業員らしきあんちゃんが、「チェックインは6:30からだ。」と言う。「6:00からではなかったかな・・・。」と思いながらも、「ゆとりを持たせているんだろう・・・。」と解釈。そのあんちゃんが、「時間があるので、散歩しないか~。」と言ってきたので、埠頭の先へぶらぶら散歩していました。船首にカラウェイ(伝説の聖鳥)が2羽ついたド派手な巨大クルーズ船があったりして、色々な船を見るのも面白いものです。すると、先程のマリカ・リバークルーズとよく似た船があり、白人が数名待っていました。「どこへ行くのか。」と聞くと、「バガン」と言う。大きな看板があるが、船会社・行き先などは書いていない。「似た様な船があるのだな~。」と思う。
 ゆっくり最初の船へ戻ると、船着き場で水浴びをする親子の集団がおり、「さすが東南アジアだな~。」と感心。6:20頃、そろそろチェックインしている人もいるので、私もさっきのあんちゃんに「Thank you.」と別れを告げ、チェックインに向かう。係員にチケットを見せると、「Another ship.」と言う。「エッ!しまった。・・・さっきの船に違いない!!」あわてて引き返す。6:30発なので、あと5分余りしかありません。100m以上走りに走って何とか間に合う。あの時、散歩しておいて良かったです。海外では何事も人任せにせず、自分の目で確かめる事が肝要です。最初の船の正体は良くは分からないのですが、マリカ・リバークルーズのエクスプレス2号船かスローフェリーだったのでしょうか?。
 私が乗り込んで5分後、船は埠頭を出航しました。ようやく安心した私は甲板の屋上に出て、ゆっくりと離れて行く早暁のマンダレーの街に向かって感極まり、「Good bye マンダレー!」と声を上げました。テレビアニメ『母をたずねて三千里』のマルコの気分になり、その主題歌を口ずさみました。その後も船室には戻らずに、甲板屋上で椅子に座って延々とエーヤワディー川の川面や岸を眺めていました。船賃に含まれる朝食(パン、ゆで卵、コーヒー)と昼食(ミャンマー焼きそば、目玉焼き)の時だけ食堂に行き、後はずっと甲板屋上にいました。船は50人以上が乗れる大型クルーズ船で3階立てです。客は欧米人ばかりで、東洋人は私一人でした。ミャンマー人も従業員以外はいません。
 エーヤワディー川の光景はほとんど変化しませんが、時々、岸に寺院の仏塔が見えます。バガンのニャウンウー埠頭に着いたのは予定より1時間遅れて4:30頃です。約10時間かかりましたが、全く退屈せず疲労もほとんど感じませんでした。川を眺め、歌を口ずさんだり体操をしたりしている内に到着した感覚です。時間の流れをじっくりと体感する船旅でした。皆さんもマンダレーとバガン間を行く時には大変おすすめです。

ミャンマー旅行30「マリカ・リバークルーズ」 バガン ニャウンウー埠頭

 バガンのニャウンウー埠頭からニャウンウー村(バガン観光の拠点となる村)までは、馬車やサイカー(自転車のサイドカー)で移動しますが、値段交渉して安いサイカーにしました。埠頭出口でバガン入域料15ドルを払います。ガイドブック(地球の歩き方)で調べておいたイーデン・モーテル(テレビ・ホットシャワー・トイレ付シングルルーム、一泊朝食付 15ドル)に直行。イーデン・モーテルには1.2.3と3館あり、イーデン・モーテル3に宿泊。部屋は広くて清潔です。


 旅行18日目。バガンの遺跡巡りです。イーデン・モーテル2でレンタルサイクル(1日1000K)を借りて、毎日、遺跡巡りをしました。バガン遺跡群は、アンコール遺跡群(カンボジア)、ボロブドゥール遺跡(インドネシア・ジャワ島)と並んで、 「世界三大仏跡(仏教遺跡)」とされており、既に後の2か所を取材している私にとっては最後の1か所でした。
 朝食前の6時頃に近場のシュエズィーゴォン・パヤー(入場無料)へ向かいました。ここで1時間余りパヤー(仏塔)のスケッチをしましたが、巨大で複雑な仏塔はなかなか描きこなせません。「これは毎日来るしかないな~。」と覚悟を決め、朝食が7:30からと遅いのをいい事に、朝食前に毎日1時間余りスケッチをする事にしました。

ミャンマー旅行31シュエズィーゴォン・パヤー

 一度ホテルに戻り急いで朝食をかき込むと、またすぐに遺跡群に向かいました。自転車で1時間弱走るとオールドバガンの遺跡群が見えて来ます。ガイドブックにも載っていない寺院があり寄ってみると、内部には優れたフレスコ画(壁画)が描かれていました。ガイドブックに載っていない寺院でもこんなにすごいのかと驚きました。地元の人に寺院の名称を聞くと、アロドビ寺院だと教えてくれました。
 その後、オールドバガン地域で最も重要な寺院、アーナンダ寺院へ向かいました。立派な巨大寺院で、東西南北に高さ約9.5mの4体の仏像が安置されています。周りの回廊に「シッダールタ王子生誕のレリーフ(マヤ夫人像)」があり1時間30分余りスケッチしました。インドの彫刻を思わせる、とても美しい女性像です。懐中電灯を点けながらスケッチしていたのですが、途中、電池が切れかかり、急いで寺院の出店で電池を買いました。アルカリ乾電池2個パック4000Kと、ミャンマー物価ではどう考えても高いのですが、急用なので値段交渉もせず2パック買いました。後日、ニャウンウー村の小型スーパーで値段を聞くと、2個パックで1200Kでした。寺院の出店で買うと、何でも観光客価格なのでご注意を。
 それから、シュエグーヂー寺院(上部テラスからの眺めが良い)、ピタカタイ(三蔵経庫裡)、タンドーヂャ石仏タビィニュ寺院(建物の高さ65mとバガンで最も高い)、ナッラウン僧院(バガンで唯一のヒンドゥー教寺院)、Pahtothamya寺院(ガイドブックに解説は載っていないが、優れたフレスコ画が残る)(以上入場無料)と廻る。途中の寺院で2度ほど、ミャンマー人旅行者らしき集団に腕をつかまれ、「一緒に写真を撮ってくれ。」と熱烈に頼まれました。(普通の家族連れなどなので、怪しい人達でないのは確かです。)それ程、アジアで有名とも思えない(日本でも然り)私ですので意味不明でしたが、多分、アーナンダ寺院でスケッチをしている姿を見ていたのではないかと推測。「もしや世界的有名画家では・・・。」などと思ったのでは? (;´Д`) (インドなどでは日本人だというだけで、人が集まって来る事はあります。)
 本日最後は考古学博物館(5000K)で、撮影は不可だがスケッチは良いと言うので、ミャンマー舞踊を踊る踊り子の絵を簡単に模写しました。

ミャンマー旅行32アーナンダ寺院

ミャンマー旅行33タビィニュ寺院 (レンタルサイクル)

 夕方5時頃、オールドバガンから1時間弱かけてニャウンウー村へ向かう。この日の夕食は「ウエザー・スプーンズ」で名物ウエザー・スプーンズ・バーガー(3700K)を食べました。牛肉と鶏肉があり、歯ごたえがある肉ですがボリュームたっぷりで美味しいです。(バガンでの昼食は、毎日、スーパーで買ったパンと飲み物でした。本腰を入れた取材中は昼食の時間が取れないのです。)

ミャンマー旅行34「ウエザー・スプーンズ」 ウエザー・スプーンズ・バーガー


 夕食後、ホテルに戻ったのは6:30過ぎです。こうして充実したバガン遺跡巡りの1日目が終わりました。この後、今日を入れて6日間のハードな遺跡取材が続きますが、その模様はまた次回といたしましょう。

  日本画家・絵本画家 後藤 仁
 
 
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No title

 後藤 仁先生、こんばんは。

 お変わりなく精力的に活動されまことに嬉しく拝見させていただいております。
 実は私、ボロブドゥール遺跡の先生の卒業制作展について以前、現場にて拝見させて頂いております。
 今回のバガン遺跡群にまつわります寺院についての作品もいつか我々の目に触れる日が来ること、待ちきれない想いでございます。
 
 まずは取材のご旅行お疲れさまでございました。
 

Re: No title

週末画家 様。コメント有難うございます。今後も日本各地で「日本画展・絵本原画展」を開催して行こうと考えております。お近くで開催の折はよろしくお願い申し上げます。  日本画家・絵本画家 後藤 仁

No title

後藤 仁先生。最後のバーガー。美味しそうですね(^^♪
英資本のお店でしょうか?魚フライバーガーでないのが不思議でした。
どうでもいいとこにくいついてしまいました(*_*;

ウエザー・スプーンズ・バーガー

さとおーる様。「ウエザー・スプーンズ」は個人レストランですので、多分ここの一店舗しかありません。とてもボリュームがあり、バーガーと飲み物だけでお腹いっぱいです。( ^^) _U~~
プロフィール

後藤 仁(GOTO JIN)

Author:後藤 仁(GOTO JIN)
 ~後藤 仁 公式ブログ1~
日本画家・絵本画家 後藤 仁(GOTO JIN)の日本画制作、絵本原画制作、写生旅行、展覧会などのご案内を日誌につづります。

  〔後藤 仁 略歴〕
1968年兵庫県赤穂市生まれ。15歳、大阪市立工芸高校美術科で日本画を始める。東京藝術大学絵画科日本画専攻卒業、後藤純男先生(恩賜賞受賞者)に師事。在学中より約12年間、旧岩崎邸、入船山記念館、孫文記念館(移情閣)等の金唐革紙(手製高級壁紙)の全復元を行う。卒業以降は日本画家として活動し、中国・インドをはじめ世界各地に取材した「アジアの美人画」をテーマとする作品を描き、国内外で展覧会を開催する。近年は絵本の原画制作に力を入れる。
○絵本作品に『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店)、『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)、『わかがえりのみず』(鈴木出版)、挿絵作品に『おしゃかさま物語』(佼成出版社)。『犬になった王子 チベットの民話』は、Internationale Jugendbibliothek München ミュンヘン国際児童図書館(ドイツ)の「The White Ravens 2014/ザ・ホワイト・レイブンス 国際推薦児童図書目録2014」に選定される。NHK日曜美術館の取材協力他、テレビ・新聞等への出演・掲載も多い。
○東京藝術大学・デザイン科非常勤講師。東京造形大学・絵本講師。金唐革紙保存会 主宰。日本児童出版美術家連盟(童美連)(太田大八先生、赤羽末吉先生、いわさきちひろ先生らが創設)会員・理事。絵本学会(太田大八先生らが創設、現会長:松本 猛先生)会員。日本中国文化交流協会(井上 靖先生らが創設)会員。この本だいすきの会(代表:小松崎 進先生)会員。千葉県松戸市在住。

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