2014-11-04

ミャンマー(ビルマ)写生旅行 その3

 (その2からの続き)
 10月11日朝、旅行10日目、インレー湖(ニャウンシュエ)からカローに向かいました。ニャウンシュエで乗合トラック(ピックアップ)に乗り、一人乗りという事で高く取られ3000Kでシュエニャウンのジャンクションへ。そこでカロー方面への乗合トラックに乗り換え、比較的楽そうな助手席を選ぶとカローまで5000K取られました。多分外国人向けの高い価格でしょうね。なかなか出発せずようやく動き出すと、すぐ民家に乗り付け運転手はそこで何やら問答中。運転手が戻ると元のジャンクションに引き返して、別の車に乗り換えてくれと言う。「No money.」と言うが、当たり前です(-"-)。どうやら何かの都合でその車が使えなくなった模様。この様な意味不明のやり取りは、アジア圏ではよくある事です。別の乗合トラック・運転手でようやくジャンクションをスタート。するとすぐにお坊さんが乗って来て、ミャンマーでは僧侶は最優先ですので、狭い助手席に私とお坊さんの二人で乗る破目に・・・乗り心地が悪く、結局、安い後部座席(3000Kという)の方が良かったのではないかと思う。カローの手前でまた乗合トラックを乗り換えさせられ、また支払うのかと思ったが、前の運転手が次の運転手にお金を渡して「No money.」と言う・・・ここは良心的。私が最初に「カローまで」と言った約束を守っています。
 ガタガタの山道を走り、ようやく合計3時間あまりかけてカローに着きました。ニャウンシュエでバス待ちの欧米旅行者に聞くと、ホテルに依頼したバスが、カローまで一人10000Kだと言っていたので、その方が早くて楽だったのでしょう。しかし、現地ミャンマー人と同じ目線で街を見るのも面白いものです。

 カローでは、ゴールデン・カロー・インというホテルに飛び込みで宿泊。一泊朝食付で12ドルです。ここのスタッフは愛想も良く親切でした。ホテルの屋上からカローの街が一望でき、午後は2時間あまりかけて、この光景をスケッチ。ミャンマーでは、一つの街で2~3組位しか日本人に会わないのですが(多くの旅行者は欧米人)、この宿には偶然、東京藝術大学の先端美術を卒業した人が泊まっていました。映像作家という事で、その作品創りの下調べらしいです。
 明日予定の「トレッキング」をホテルで手配して、ガイドと打ち合わせしました。一人参加なので少し高くなり一泊2日(英語ガイド・宿泊・食事付き)60000Kでした。日帰りだと20000Kという事で、どちらにするか少し迷いましたが、今回の旅では「トレッキング」を大きな目的としていましたし、ここでケチっても仕方がないと、一泊2日トレッキングを敢行。かつてタイ王国とラオスで参加したトレッキングがとても良かったから、今回も期待したのです。2日かけてカロー周辺の少数民族村を巡ります。

ミャンマー旅行16ゴールデン・カロー・イン屋上からカローの街並みを望む、10月12日早朝


 旅行11日目。カロートレッキング1日目、朝食後8時カロー出発。ユアッテイト村(パラン族)で緑茶を栽培・製造している所を見物。タジョー村(パラン族)ではパラン族の民族衣装を着させられ、女性の服ではオカマの様になり、男性の服では勇ましいパラン男に変身(;´Д`)。パラン族のおばあさんと子供をスケッチ。ここで素敵な手作りのロンヂー(腰巻)を都会より安く買えますが、私は荷物が多くなるので辞退。気持ちのチップを少し渡す。
 その後歩いて、ビューポイントで昼食。だんだん空が曇って雨が降り出し、ビューポイントの景色は残念ながら見えませんでした。昼食のチャパティ(インドのものに似ているが、肉厚でもちっとしている)は具だくさんでとても美味しい。飲み物のみ別料金です。

ミャンマー旅行17タジョー村、パラン族の民族衣装(女性用)を着た私
ミャンマー旅行18タジョー村、パラン族の民族衣装(男性用)を着た私

 その後、ヒンカーゴー村(パラン族)、カンバーニー村(タンジョー族)を通り、道中では少数民族の人々や日本では見られない珍しい花や昆虫に出会います。古い鉄道トンネルを通り抜けたり、線路の上を歩いたりと、日本では経験出来ない面白いコースです。夕方、マインダイク村(ダヌ族)に到着し、夕食・宿泊です。良い感じの山小屋の広間に私一人で宿泊。贅沢です。水シャワー・トイレもありました。
 夕食はガイドのMr.Myo Zawが作ってくれます。昼食も彼が作ってくれていた様で、料理も上手くとても丁寧な良いガイドでした。夕食のカレー等、とても美味しいのですが、量が多くて食べきれませ~ん( ^^) _U~~。

ミャンマー旅行19トレッキングの夕食

 旅行12日目、カロートレッキング2日目。早朝、マインダイク村を散歩、スケッチ。朝食のパン・果物等たらふく食べて出発。ヤプー村(ダヌ族)、シャーペイン村(ダヌ族)、ロッピエン村(タンジョー族)を通る。途中、趣きのある古い鉄道駅を通り、美しい緑の水田を見ました。水田のグリーンにピンクのコスモスと牛・・・うっとりする光景です。この辺りは優れた稲作地帯だそうで、ミャンマーには水田と乾田があり、ここでは両方見られます。
 休憩所のロッピエン村のガジュマルの木には白い牛がたくさんいて面白いので、15分ばかりスケッチ。その先、タンジーチェー村までの間に、山の小さな学校がありました。下校中の元気な子供達がいるので、教科書や弁当を拝見。教科書は白黒の素朴な印刷で、簡単な図解もあります。弁当には赤米・白米、麺類、魚のカレー等が入っており、カレーは結構辛いです。ミャンマーの子供達は多少照れ屋が多いですが、外で元気よく遊びまわり、生き生きとしています。
 その後、ニンマティ村に到着して、昼食の麺をいただく。ニンマティには大きな洞窟があり、その中を見物。自然の鍾乳石と人工の仏像・仏塔が入り混じり、独特の雰囲気を創り出していました。そこからかなり歩いて、夕方4時頃カローに戻りトレッキングを終了しました。良きガイドをしてくれたMyoさんには、気持ちのチップを5000Kばかり。

ミャンマー旅行20ロッピエン村、ガジュマルの木

ミャンマー旅行21ニンマティの洞窟


 トレッキング1日目約20㎞・2日目約19㎞、合計約39㎞の山道の行程で、体力には結構自信のある私ですが、心地良い少しの疲労が残る最高のトレッキングでした。カローからインレー湖に抜けるコース等もあり、2泊3日でも良かったかなと思ったくらいです。現在では、民族衣装を着た人が少なくなっているのと、木造家屋の屋根が草葺きから多くは金属のトタン板に替わってしまっているのは少々残念でしたが、時代の変化は仕方ありません。
 旅行後考えると、このトレッキングが無ければ、かなり普通の観光旅行に近くなっており、旅の妙味も半減していたのかもしれないと感じました。優れたガイドのMyoさんに感謝です。皆さんも、カローではぜひトレッキングにチャレンジしてみて下さい。


 旅行13日目。朝、カローの宿から40分ばかり歩いて、竹の仏像(ニー・パヤー)(入場無料)を拝見。ドネィションボックスに少し寄付をすると、お茶とお茶菓子が出て来ました。ここの仏像は重そうに見えても、竹で出来ており軽いらしいです。
 午後はカローの街を散策し、明日のマンダレーまでの車の手配を、サンシャイン・バスチケットでしました。サンシャインのおじさんはとても丁寧な方です。大型バスは満席なので、冷房付きの乗り合いワゴンカーを予約(13500K)。大型バス(20000K位)より割安でした。おじさんは知り合いの画家を紹介して下さり、カローのMr.Thein SoeのPAN KHAYAN PYAR ART GALLERYを拝見。ミャンマーには優れた画家や職人がたくさんいますが、現在では主に観光客相手の土産物を製作する場合が多くて、まだまだ”芸術”としての高い価値を見出し切れていない段階ではあります。ただ考え方を変えれば、日本等とは異なり、美術工芸品が比較的安価で身近なものとして浸透しているとも言えます。

 カローの食堂では、エヴェレスト・ネパーリ・フードセンター(ニャウンシュエと姉妹店)のダルバート(2500K)や、サムズ・ファミリー・レストラン(カレー、2000~3000K位)、セブン・シスターズ(シャン料理、5000K位)が美味しかったです。
 高地のカローは涼しくて過ごしやすく、とても雰囲気の良い田舎の街でした。感じの良い宿だったゴールデン・カロー・インにも気持ちのチップを少し。

ミャンマー旅行22カローでは朝の托鉢も見られます、10月15日

ミャンマー旅行23猫の親子。猫や犬、牛、豚等の多くの動物に出会えるのもミャンマーの魅力、10月14日 カローにて


 明日は、ミャンマーの古都・マンダレーに向かいます。この様子はまた次回といたしましょう。
 
 
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No title

後藤仁先生。いい距離歩かれお疲れでした。
欧米人や江戸時代ごろの日本人もわりに歩くこと厭わない様に思いますが、我々、交通網の発展とともに億劫になってますね・
チップの感覚が慣れいりそうですね(^◇^)

Re: No title

さとおーる様。
 かつて、タイやラオスでも「トレッキング」に参加しましたが、そちらでは途中に象ライディングやボート乗り、いかだ乗りがあったりするので、「海外トレッキング」では今回が最も長距離を歩いたと思います。
 ミャンマーでは本来、ホテル等への「チップ」は必要無いのですが、良い対応をされた時のみ、あくまで気持ち程度を渡しています。ただ、あまり慣習化すると、もらって当然という風潮を助長して、良くないのかもしれません。難しい所です。(※寺院への寄進や貧しい人への喜捨は上座部仏教国やヒンズー教国では当然の事にはなっています。)
 
プロフィール

後藤 仁(GOTO JIN)

Author:後藤 仁(GOTO JIN)
 ~後藤 仁 公式ブログ1~
日本画家・絵本画家 後藤 仁(GOTO JIN)の日本画制作、絵本原画制作、写生旅行、展覧会などのご案内を日誌につづります。

  〔後藤 仁 略歴〕
1968年兵庫県赤穂市生まれ。15歳、大阪市立工芸高校美術科で日本画を始める。東京藝術大学絵画科日本画専攻卒業、後藤純男先生(恩賜賞受賞者)に師事。在学中より約12年間、旧岩崎邸、入船山記念館、孫文記念館(移情閣)等の金唐革紙(手製高級壁紙)の全復元を行う。卒業以降は日本画家として活動し、中国・インドをはじめ世界各地に取材した「アジアの美人画」をテーマとする作品を描き、国内外で展覧会を開催する。近年は絵本の原画制作に力を入れる。
○絵本作品に『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店)、『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)、『わかがえりのみず』(鈴木出版)、挿絵作品に『おしゃかさま物語』(佼成出版社)。『犬になった王子 チベットの民話』は、Internationale Jugendbibliothek München ミュンヘン国際児童図書館(ドイツ)の「The White Ravens 2014/ザ・ホワイト・レイブンス 国際推薦児童図書目録2014」に選定される。NHK日曜美術館の取材協力他、テレビ・新聞等への出演・掲載も多い。
○東京藝術大学・デザイン科非常勤講師。東京造形大学・絵本講師。金唐革紙保存会 主宰。日本児童出版美術家連盟(童美連)(太田大八先生、赤羽末吉先生、いわさきちひろ先生らが創設)会員・理事。絵本学会(太田大八先生らが創設、現会長:松本 猛先生)会員。日本中国文化交流協会(井上 靖先生らが創設)会員。この本だいすきの会(代表:小松崎 進先生)会員。千葉県松戸市在住。

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