2014-10-30

ミャンマー(ビルマ)写生旅行 その2

 (その1からの続き)
 2014年10月5日、旅行4日目。7:00ヤンゴン発→9:10ヘーホー空港着、エアーバガンW9201 にてインレー湖へ向かいます。チャンミー・ゲストハウスを早朝5:00に出発。ゲストハウスに依頼したタクシーは空港まで7000Kでしたが、丁度ドイツの旅行者が一人いたので、その人と相乗りでシェアして一人3500Kで済みました。旅行中は毎朝5時前起きでしたが、日本との時差が2時間30分遅れなので、いつも8時起きの私はほとんどそのままの睡眠起床ペースで過ごせました。エアーバガンのスタッフは丁寧で、軽食も付いて快適な飛行機でした。
 ヘーホー空港に到着。ここからインレー湖ニャウンシュエまではタクシーしか足が無く、それをいい事にミャンマー一高いタクシー料金を取られるという事です。ニャウンシュエまで25000Kでしたが、ここでも丁度アメリカの旅行者がタクシー交渉をしており、私からシェアをもちかけ、一人12500Kで済みました。外国人旅行者は、ニャウンシュエに入る所でインレー湖入域料10ドルを払います。インレー湖は祭り中で人が多いと見込んで、日本から電話で予約しておいたホテルのリメンバー・インに直行。一泊(朝食付)でシングルルームが15ドルで、私は6泊しました。今回の旅の中では設備・価格・スタッフの対応等、総合的には一番素敵な宿でした(日本では1万円クラスでしょう)。部屋は広くて清潔で温水シャワー・トイレ付。朝食は5種類位から選べ、ミャンマーの麺料理モヒンガーが美味しかったです。宿の前が博物館なので緑が多く静かです。テレビは数チャンネルが視聴でき、NHKワールドも映りました。皆さんがインレー湖に来た時には、おすすめ出来ます。
 この日は、近くのミンガラー・マーケットを見物して、水を買い込み(一本1ℓ、300K位。ヤンゴン・バガン等のスーパーで買うと同じ物が150K位で買えます)、ヤダナマンアウン・パヤー(入場無料)を見物。小さな展示館にブッダの四門遊観の像があり、リアルで面白いです。

ミャンマー旅行08リメンバー・イン

 5日目は前日に予約しておいたインレー湖ボートチャーターです。ボート一隻一日18000Kで、私は一人で借りましたが複数人いる時は人数で割れます。いよいよ「ファウンドーウー祭り」見物で胸が高鳴ります。
 祭り期間は出発時刻が通常より早い様で、朝6:00に宿を出ます。ニャウンシュエのボート乗り場からエンジン付きの伝統的な木製ボートで発進。風を切りながら、宿でいただいた朝食の弁当をほおばります。時々渡り鳥(カワウでしょう)が飛来する広大な湖をしばらく進むと、魚を獲るインダー族の人がいました。この伝統漁を撮影するとチップを要求されたので、少し渡す。インレー湖も観光開発等による環境破壊が進んでいるらしく、漁獲量も年々減少していると言います。こうして私達観光客相手にお仕事をしているのですね・・・旅先では、いつもながら考えさせられます・・・。
 さらに進むと湖の中央付近で「ファウンドーウー祭り」が見えて来ました。傘を立てた大きな舟に乗った多くの人がいます。観光客もボートに乗って大勢つめかけていました。しばし休憩していた乗り手がにわかに体勢を整え、舟をこぎ始めました。何隻もの舟が一定方向に進みます。すると、まだ観光客が見ている最中なのに船頭さんがボートを進めて、誰もいないインレー湖上の民家に到着。もう祭りは観ないのかな~と訝っていると、その水路へ先程の舟が向かって来ました。舟の進む絶好の鑑賞ポイントに先回りしていたのです。ベテラン船頭の経験が光ります。何隻かの大型舟が通り過ぎた後、伝説の聖鳥・カラウェイをかたどった立派な黄金の舟が2隻通りました。「ファウンドーウー祭り」では、この舟にファウンドーウー・パヤーの仏像を乗せ村々を巡るのです。きらびやかな舟団に目を奪われました。

ミャンマー旅行09ファウンドーウー祭り

ミャンマー旅行10ファウンドーウー祭り

 舟が通り過ぎた後、そのままその民家の葉巻たばこ作り見物です。葉巻たばこを作る女性達の手慣れた手付きに感心。たばこの土産を買いたい人はそこで買えますが、買わなくても問題ありません。ついでにインダー族の民家の中を見学。木造2階建てで良く出来ています。裏庭では伝統舟の製作工房も見れます。そこここに生えたガジュマルの木の根元には、ナッという精霊信仰の祠が建っています。良い物を見せていただいたお礼に、ドネィションボックス(寄付箱)に少々チップを。
 その後ボートで進むと、機織り工房があります。伝統的な機織りに極めて関心の高い私は熱心に見学(日本画・絵本で機織りの場面を描きたいと考えているのです)。蓮から繊維を取り出しその糸で布を織っているという事で、なおさら興味津々です。機織りの様子を軽くスケッチ。製品購入を勧められて、所有物にさほど関心の無い私は絵画資料として購入しようとも思うが、旅の先は長く荷物になる上それなりの価格なので辞退。たしかに物はいいですので、観光で訪れた際は購入されると良いでしょう。その後、鍛冶職人、銀細工師と興味深い職人仕事を見学。ここでも製品購入が出来ますが、買い物が目的では無い私は観るだけです。
 それからファウンドーウー・パヤー(カメラ撮影料500K)に立ち寄りました。湖の中に建つ壮麗な寺院です。カラウェイ舟の一隻が停泊していたので、1時間あまりかけてスケッチ。ベテラン船頭さんは、時間は「No problem」と言ってくれたので助かります。
 その後、湖上レストランで昼食を取り、インデインの仏塔遺跡を横目に進み、パダゥン族のショップに寄り伝統的な腰機(こしはた)を見物。パダゥン族は首長族として知られています(タイではパドゥン・カレン族と言います)。パダゥン族の女性はとても美しい容貌をしており、腰機にも関心の高い私は、軽くスケッチ。移動後、ガーペー僧院(入場無料)の様々な仏像を見物。かつて僧院は、ジャンピング・キャット(輪くぐり猫)でも有名だったそうですが、今はやっていなくて普通の猫が数匹いました。

ミャンマー旅行11パダゥン族の腰機

 こうして充実したボートチャーターを終えニャウンシュエへ戻った時には夕方4時を過ぎていました。この濃い内容で18000Kとは安過ぎる様に感じましたので、5000Kのチップを船頭さんに渡しました。私の場合、旅は絵画修業でもありますので、良い取材が出来た時が一番嬉しいのです。

 6日目は、ニャウンシュエの五日市(マーケット)を軽くスケッチ、宿の前のニャウンシュエ文化博物館(2000K)を見学。ほとんどの博物館でスケッチはOKなのですが、ここでは不可という事で残念。写真撮影は当然不可ですので、頭に記憶。展示数は少ないですが、興味深い展示物もありました。

 7日目は、レンタルサイクル(貸自転車)を借りて(一日1500K)湖畔の村、カウンダインまで。途中にカウンダイン天然温泉があり欧米の観光客が多く来ていました。私も温泉につかりたいと思いましたが、結構高く(5~10ドル)午前中から疲れそうなので辞退。サイクリング途中、巨大ガジュマルの木やインダー族の民家、ニャウンウン村のワンパクな子供達をスケッチしました。

 8日目もレンタルサイクルで、シュエヤンウェ僧院・仏塔(入場無料)を見物。この僧院は19世紀創建の木造で、とても優れた建物です。仏塔の中には、ガラス細工で彩られた無数の壁龕に仏像が収まっています。僧院を2時間弱、壁龕を1時間あまりかけてスケッチ。夜はアウン・パペット・ショー(伝統人形劇)を見物(30分、3000K)。たった一人の人形使いのおじさんが人形をひもで操っており、その動きは生きている様にリアル。私の伯父が、からくり人形師(山車からくり人形を創る人)でもあり、興味深く鑑賞。満足の人形劇でした。

ミャンマー旅行12アウン・パペット・ショー(伝統人形劇)

 9日目もレンタルサイクルで、マイントゥク村の五日市を見物。五日市は場所を変えながら、満月・新月の日以外、毎日どこかで開催しています。マイントゥクの五日市と近くの村の子供を軽くスケッチ。


 インレー湖での昼食・夕食は、リン・タット・ミャンマー・トラディショナル・フード(ビルマカレー、2500Kでとても美味しくお腹いっぱい)やユニーク・スパーブ・フード・ハウス(蒸し魚の野菜のせ、4000K位。インレー湖で獲れた魚が美味しい)、エヴェレスト2・ネパーリー・レストラン(ネパール定食ダルバート、2500K。ネパールを思い出す本格的な味)、ムセ(500Kのシャンヌードルが絶品)等で取りましたが、いずれも味には大満足です。いつもは屋台・露店で食事を取る事もあるのですが、今回の旅では腹をこわす事に留意して、ガイドブックにも載っている食堂や忙しい時にはパンで済ませました。

ミャンマー旅行13「リン・タット・ミャンマー・トラディショナル・フード」 ビルマカレー
ミャンマー旅行14「ユニーク・スパーブ・フード・ハウス」 蒸し魚の野菜のせ
ミャンマー旅行15「ムセ」 シャンヌードル


 インレー湖は気候もヤンゴン等に比べてずっと涼しく、人々も田舎の良き素朴さがあり、宿も申し分なく、とても好感触の場所でした。素敵な思い出をくれた、感じの良い宿には気持ちのチップもはずむというものです。

 10月11日、10日目はインレー湖からカローに移動します。カローでは、今回の旅の2つ目の大きな目的、「トレッキング」に参加しようと楽しみにしています。この模様はまた次回といたしましょう。
 
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No title

後藤仁先生。
食事がコメ、麺といったなじみのあるもの中心ですね(^◇^)
パダゥン族さんはお若そうに見受けられますが伝統が受け継がれているのですね。
しかしボート・バイク次はトレッキング・・
鉄人ですか(。´・ω・)?
(^^)/

Re: No title

さとおーる様。
 この後、話にも出て来ますが、ミャンマーは豊かな米作国です。日本人の口にも合う美味しい食べ物が多いですが、少し辛くて脂っこい食事が多いので、日本人は胃がもたれる人もいます。
 パダゥン族は、かつてタイ等から戦乱を逃れて来た人も多く、その国での立場は良いとは言えない人が多いのです。この様に観光客相手に、ビルマ族・タイ族等の元、働いている若い人も多くいます。とても優れた工芸技術文化を有した民族だと思います。 
 日本画家・絵本画家 後藤 仁
プロフィール

後藤 仁(GOTO JIN)

Author:後藤 仁(GOTO JIN)
 ~後藤 仁 公式ブログ1~
日本画家・絵本画家 後藤 仁(GOTO JIN)の日本画制作、絵本原画制作、写生旅行、展覧会などのご案内を日誌につづります。

  〔後藤 仁 略歴〕
1968年兵庫県赤穂市生まれ。15歳、大阪市立工芸高校美術科で日本画を始める。東京藝術大学絵画科日本画専攻卒業、後藤純男先生(恩賜賞受賞者)に師事。在学中より約12年間、旧岩崎邸、入船山記念館、孫文記念館(移情閣)等の金唐革紙(手製高級壁紙)の全復元を行う。卒業以降は日本画家として活動し、中国・インドをはじめ世界各地に取材した「アジアの美人画」をテーマとする作品を描き、国内外で展覧会を開催する。近年は絵本の原画制作に力を入れる。
○絵本作品に『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店)、『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)、『わかがえりのみず』(鈴木出版)、挿絵作品に『おしゃかさま物語』(佼成出版社)。『犬になった王子 チベットの民話』は、Internationale Jugendbibliothek München ミュンヘン国際児童図書館(ドイツ)の「The White Ravens 2014/ザ・ホワイト・レイブンス 国際推薦児童図書目録2014」に選定される。NHK日曜美術館の取材協力他、テレビ・新聞等への出演・掲載も多い。
○東京藝術大学・デザイン科非常勤講師。東京造形大学・絵本講師。金唐革紙保存会 主宰。日本児童出版美術家連盟(童美連)(太田大八先生、赤羽末吉先生、いわさきちひろ先生らが創設)会員・理事。絵本学会(太田大八先生らが創設、現会長:松本 猛先生)会員。日本中国文化交流協会(井上 靖先生らが創設)会員。この本だいすきの会(代表:小松崎 進先生)会員。千葉県松戸市在住。

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