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2021-10-21

インドネシア(ジャワ島・バリ島)写生旅行〈1995年〉その3、後藤 仁

 私の一番最初の海外旅行、『インドネシア(ジャワ島・バリ島)写生旅行』 (1995年3月13日~27日)の続き〈その3〉です。

                 *

 旅行6日目: 1995年3月18日(土)。この日は、バリ島からジャワ島への移動日です。14:30 バリ島、グラ・ライ国際空港 発 → 14:45 ジャワ島・ジョグジャカルタ、K.C.アディスチプト空港 着 の予定です。

 午前中に、「バリ博物館」に行ってみましたが、閉館中なので外観だけ見物。その後、空港に向かいました。この当時、空港では毎回、空港使用料(グラ・ライ国際空港では7700ルピア/1ルピア≒約0.044円)を支払う必要がありました。
 グラ・ライ国際空港を飛行機で飛び立ち、すぐにジョグジャカルタに着くかと思いきや、案外、時間がかかります。機内で機長が、何やら長々と英語でしゃべっていましたが、英語の不得意な私には、よく聴き取れませんでした・・・。空港に到着してみると、どこか様子が変です。ここで待機してくれと、空港のロビーに乗客が案内され、軽めの弁当と飲み物が配られました。隣のインドネシア人に聞いてみると、どうやら、ジョグジャカルタ上空の天候が悪いので、ジョグジャカルタを飛び越えて、ジャカルタのスカルノ・ハッタ国際空港に、一旦、飛行機が降り立ったらしいのです。弁当を食べながら、しばらく時間をつぶしていると、ようやく出発できるとの事で、再び飛行機に乗り込み、K.C.アディスチプト空港に向かいました。ジョグジャカルタの地に着いた頃には、すっかり、たそがれ時になっていました。かなり時間を要しましたが、ようやく、インドネシアの古都・ジョグジャカルタに到着です!! 旅にトラブルはつきものですね~。
 確か、空港のガルーダインドネシア航空オフィスで、帰りの航空便のリコンファーム(予約再確認/この当時は、搭乗の72時間前までに、帰国便の予約の再確認が必要でした)を済ませたと思います。タクシーで市内に向かいました(4人で6000ルピア、と手帳に書いてあるので、多分、他の2人組と同席したのでしょう)。ジョグジャカルタでの宿は、「PETI MAS Guest House」(Dagen通りNo.27/一泊二人〈ダブル部屋・確か朝食付き〉で15 USドルだったと思います)にしました。この宿だけは、リーフレットを取ってありましたが、それ程に、とても快適で良い宿だったと記憶しています。
 
インドネシア写生旅行
「PETI MAS Guest House」 (ジョグジャカルタ Dagen通りNo.27) リーフレット


 旅行7日目: 3月19日(日)。今日から、ジョグジャカルタの街を巡ります。王宮(Kraton/入場料300ルピア)を見物。趣のある古い建物の中に、古代の馬車等が展示されています。毎週日曜日の10:30~12:00には、ここで「宮廷舞踏」(鑑賞料1500ルピア、カメラ撮影料500ルピア)が開催されていますので、鑑賞しました。トランス状態で自由に舞っている感じのバリ舞踊に比べ、また一味おもむきが異なり、より様式的で厳格な雰囲気を感じる舞踏です。

 午後には、ベチャ(三輪自転車の輪タク)に乗って、ボロブドゥール方面行きバス乗り場に向かいました(輪タク代、2人 3000ルピア)。バス乗り場では、バス会社のお兄さんが、「ボロブ、ボロブ~!」と大声で呼び込んでいるので、すぐにボロブドゥール遺跡行きのバス(1人 1500ルピア/所要 約1時間余り)が分かります。バスに乗り込み、いざ、ボロブドゥール遺跡へ!! 
 今回の旅の最も大きな目的は、東京藝術大学の卒業制作用に「ボロブドゥール遺跡」をスケッチする事ですので、俄然、胸が高鳴ります~。ボロブドゥール遺跡は、ユネスコ世界遺産でもあり、世界三大仏教遺跡の一つでもあります。(他の二つは、「カンボジア、アンコール遺跡群(アンコール・トム等)」と「ミャンマー、バガン遺跡」ですが、私はこの後、2005年の「タイ・カンボジア写生旅行」と2014年の「ミャンマー(ビルマ)写生旅行」を合わせて、世界三大仏教遺跡の全てを訪れています。また2004年の「インド写生旅行」では、ブッダガヤ・セーナー村・アジャンター・サーンチー・サールナート等の主だった仏跡を見て回りました。)

 バスの車窓から、遠く、ボロブドゥール寺院の威容が見えて来ました(入園料4000ルピア)。バス停で降車すると、歩いて寺院に近づきます。想像を絶する、超巨大な石造りの建造物です(高さ42m、最下部の基壇の正方形の一辺124m)。巨大な石の階段を、一歩一歩、登ります。
 ボロブドゥールは、仏教の三界(欲界~色界~無色界)を表しているとも言われています。隠れた基壇の石壁には俗世の人々が彫り込まれ、第一回廊~第四回廊には、「方広大荘厳経」「華厳経入法界品」に基づく、釈迦の前世譚(ジャータカ)や釈迦の生涯 等が彫り込まれています。上から見ると方形をした回廊層を越えると、円形のストゥーパ層(第一円壇ストゥーパ~第三円壇ストゥーパ、大ストゥーパ)が現われます。正に、”悟り”の世界です。回廊の狭くて絢爛豪華な通路を越えて、無辺の円壇に出ると、気持ちが一気に晴々とします~。ずっと遠くまで、周辺の密林や山々が望めます。各小ストゥーパの中には、穏やかな表情をした仏像が安置されています。内部には何も無い、巨大な中央の大ストゥーパは、ここが世界の中心であるかのような、荘厳な静けさに満ちていました・・・。
 日本の大乗仏教では既に観念が薄れていますが、上座仏教やヒンズー教では、尊者や仏像等を巡る時は「右繞(うにょう)」と言って、必ず右回りに(基本3回)回らねばならず、ストゥーパも右繞でなければならないのですが、この当時の私は、それを知らずに、右左と適当に見て回っていました。それにしても、ボロブドゥールの石刻表現は、宗教的崇高さは言うまでもなく、美術的価値も極めて高いものでした。感心しっぱなしで、巨大な遺跡を一通り見て回るだけで、あっという間に、今日の午後が終わりました・・・。

インドネシア写生旅行
ユネスコ世界遺産、世界三大仏教遺跡 「ボロブドゥール寺院」 外観
インドネシア写生旅行
「ボロブドゥール寺院」 円壇・小ストゥーパ


 ボロブドゥール遺跡からの帰りもバスなのですが、バスが市内のどの辺りを走っているかが分かりづらく、おおよその見当で降りて、そこからベチャで宿に向かうしかありません。
 明日は、ボロブドゥール遺跡と並ぶ、インドネシア・ジャワ島随一の見所、巨大ヒンズー(ヒンドゥー)教遺跡の「プランバナン遺跡」を巡ります。続きも、お楽しみに~❤

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後藤 仁 プロフィール

後藤 仁(JIN GOTO、后藤 仁、고토 진)

Author:後藤 仁(JIN GOTO、后藤 仁、고토 진)
~後藤 仁 公式ブログ1~
絵師〈日本画家・絵本画家、金唐革紙製作〉後藤 仁(JIN GOTO、后藤 仁、고토 진)の日本画制作、絵本原画制作、写生旅行、展覧会などのご案内を日誌につづります。

 【後藤 仁 略歴】
1968年兵庫県赤穂市生まれ。15歳、大阪市立工芸高校 美術科で日本画を始める。東京藝術大学 絵画科日本画専攻 卒業、後藤純男先生(日本芸術院賞・恩賜賞受賞者)に師事。在学中より約12年間、旧岩崎邸、入船山記念館、孫文記念館(移情閣)等の金唐革紙(手製高級壁紙)の全復元を行う。
卒業以降は日本画家として活動し、中国・インドをはじめ世界各地に取材した「アジアの美人画」をテーマとする作品を描き、国内外で展覧会を開催する。近年は絵本の原画制作に力を入れる。
○絵本作品に『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店)、『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)、『わかがえりのみず』(鈴木出版)、『金色の鹿』(子供教育出版)、挿絵作品に『おしゃかさま物語』(佼成出版社)。
『犬になった王子 チベットの民話』は、Internationale Jugendbibliothek München ミュンヘン国際児童図書館(ドイツ)の「The White Ravens 2014/ザ・ホワイト・レイブンス 国際推薦児童図書目録2014」に選定される。また、宮崎 駿 氏の絵物語「シュナの旅」の原話になった事でも知られている。
○NHK日曜美術館の取材協力他、テレビ・新聞・専門誌・インターネットサイト等への出演・掲載も多い。
○東京藝術大学 デザイン科講師、東京造形大学 絵本講師 他、日本画・絵本講師。国選定保存技術 金唐革紙 製作技術保持者。日本美術家連盟 会員(ご推薦者:中島千波先生)、絵本学会 会員、日本中国文化交流協会 会員。千葉県松戸市在住。

★現在、日本国内向けと、中国向けの「絵本」を制作中です~❣

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絵:後藤 仁 /文:君島 久子 /出版社:岩波書店絵本ナビ


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