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2018-11-11

赤穂の旅。後藤 仁 日本画・絵本原画/後藤大秀からくり人形~赤穂出身の日本画家・絵本画家、初の里帰り展~その2

〈カテゴリーが「写生・スケッチ旅行(国内)」から、「展覧会(個展・グループ展)案内・報告」に移ります。〉

 2018年10月20日には、赤穂市立美術工芸館 田淵記念館で、『後藤 仁 日本画・絵本原画/後藤大秀 からくり人形 ~赤穂出身の日本画家・絵本画家、初の里帰り展~』「オープニングセレモニー(開幕式典)」が盛大に開催されました。

 当日の朝10時頃には、「赤穂八幡宮 例祭・神幸式」を見に出かけました。既に境内では神輿の準備が始まっていました。私は写真を撮ったりしながら、11時半過ぎまで粘って取材し、昼食を食べに赤穂のアトリエに帰りました。美術工芸館から電話があったようで、「いわむら様が来られて帰られました・・・。」という内容なのですが、「まさか、いわむらかずお さんではあるまいし、いわむら だけでは誰だか分からないよ・・・。」と思いました。後日、東京のアトリエに帰って分かったのですが(私は携帯電話を持っておらず、旅行中はメールのチェックもしないのです)、その方は本当に、日本を代表する絵本作家・いわむらかずお さんだったようで、会場でお会いできなかったのは、誠に残念でした。いわむらかずお さんは、東京藝術大学の工芸科を出られているのですが、私が思うに、存命中の絵本作家の中では、画力が本当に確かな実に数少ない作家のお一人が、いわむらかずお さんだと断言できます。特に構図感覚やデッサン力は秀逸なのです。

赤穂の旅赤穂八幡宮 例祭・神幸式

 午後1時から「オープニングセレモニー(開幕式典)」が始まりました。
 オープニングセレモニーには、前法務大臣・岩城光英さん、参議院議員・末松信介さんからの展覧会開催へのご祝辞も届けられました。会場は、赤穂市関係者や、大垣市教育委員会・大垣祭保存会の皆様ほか、赤穂市近辺のおよそ150人の方々がお越し下さいました。新聞社の取材等も入り、席からあふれた立見のお客様で埋め尽くされた会場は、熱気に包まれました・・・。
 私は赤穂には小学校1年生までしかいなかったので、赤穂市周辺には、私の実質的な知人は親類位しかいません。だいたいの人出の推測ができる東京での展覧会開催とは違って、どれ位の人が来られるのか全く不明で、少し心配ではありましたので、何とか一安心です・・・。

 式典の司会は、地元で有名なフリーアナウンサーの水野かおり さんです。まず、主催者挨拶として、前赤穂市長・赤穂市文化とみどり財団理事長 豆田正明さんのご挨拶から始まり、出品者紹介・挨拶では、私がお話をしました。近年はギャラリートークや絵本イベント等でお話をする機会も増え、会場の雰囲気・反応に合わせて原稿無しに即興でお話をする事にしています。話の後には、いとこのお子さんから花束の贈呈もありました。次に伯父の後藤大秀さんのご挨拶です。伯父は根っからの職人ですので、このような場は苦手です。私の家族全員、人前で話したりするのは苦手なのですが、私だけは東京で長年もまれ続けたせいで、上手くはないですが、平気で話せるように鍛え上げられたのです・・・。いい事なのか、悪い事なのか・・・?。
 次にご来賓紹介・祝辞で、赤穂市長の明石元秀さんのご挨拶なのですが、公務の都合で少し遅れられて、後程お話されました。特別協力者紹介では、大垣祭保存会 中町布袋会の児玉一雄さんがご挨拶されました。
 次に、赤穂の御崎幼稚園の子供達7名による、よさこい踊りの披露がありました。頑張って踊る可愛らしい姿に、皆、ほっこり~。この中から、将来の赤穂を背負って立つ人が出てくるといいね、特に絵描き等~ (^^)/ 。次に、大垣祭保存会 中町布袋会による、からくり人形実演披露です。演奏も生演奏です。ユネスコ無形文化遺産の「大垣祭り」の山車からくり が岐阜・名古屋圏を出たのは初めてなのではないでしょうか。誠に貴重な公演です。その後、主催者・ご来賓者・出品者によるテープカットが行われ、多くの人々が記念撮影やご歓談、作品鑑賞をされました。
 休憩をはさんで、第2部の絵本朗読会も開催されました。上郡この本だいすきの会・三島澄子さん、フリーアナウンサー・水野かおり さん、朗読グループいろは・釜増直美さんによる絵本朗読です。私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店)『わかがえりのみず』(鈴木出版)『金色の鹿』(子供教育出版)が朗読され、この日の会場は年配者が多かったですが、熱心に聞き入るお子さんもいました。

赤穂市立美術工芸館赤穂市立美術工芸館 田淵記念館

赤穂市立美術工芸館オープニングセレモニー(開幕式典)  会場はお客様でいっぱいです~。感謝・感激!!!

赤穂市立美術工芸館後藤 仁 出品者紹介・挨拶 (完全に逆光だよ~)

赤穂市立美術工芸館花束贈呈  いとこのお子さん より

赤穂市立美術工芸館御崎幼稚園の子供達7名による、よさこい踊りの披露  テープの手前で踊らせてやってよ~ (^^♪

赤穂市立美術工芸館大垣祭保存会 中町布袋会による、大垣祭り(ユネスコ無形文化遺産、国重要無形民俗文化財) からくり人形実演披露  布袋軕・倒立唐子人形の離れからくり は見事!! 3体とも、伯父・後藤大秀によって復元制作された、からくり人形です。

赤穂市立美術工芸館テープカット  赤穂市長、赤穂市文化とみどり財団理事長、大垣祭保存会 中町布袋会、後藤大秀、後藤 仁

赤穂市立美術工芸館テープカット

赤穂市立美術工芸館大垣祭保存会 中町布袋会の皆様、後藤大秀さんと記念撮影

08.jpg絵本朗読会  三島澄子さん朗読、絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)


赤穂市立美術工芸館展覧会会場入口  お祝いのお花もたくさん来ました。誠にありがとうございました。

赤穂市立美術工芸館展覧会会場  日本画作品、代表作25点 展示

赤穂市立美術工芸館展覧会会場  日本画作品、代表作25点 展示

赤穂市立美術工芸館展覧会会場  日本画作品(後藤 仁)・能面作品(後藤大秀) 展示

赤穂市立美術工芸館展覧会会場  絵本原画作品 展示、絵本5作品の全原画90点が並びます。壮観~!!

赤穂市立美術工芸館展覧会会場  日本画作品・スケッチブック 展示

赤穂市立美術工芸館展覧会ロビー会場  金唐革紙作品4点 展示

 式典終了後、人が引いた頃、一通り会場の撮影をして、その後、赤穂御崎の海岸周辺を散策し、夕食を食べ、夜7時過ぎに再び「赤穂八幡宮 例祭・神幸式」を見に行きました。裸天狗や獅子舞いが神社の拝殿から飛び出て踊るさまを、9時頃まで取材していました。赤穂にいる間に、展覧会のみならず、やるべき事は山程あります。明日からは、赤穂周辺の散策が23日まで続きます。この様子はまた、次回ご報告としましょう・・・・。

赤穂の旅赤穂御崎  展覧会場の喧騒の後に、この静かな海の美しい夕景をひとり眺めると、心が落ち着きます~。

赤穂の旅赤穂八幡宮 例祭・神幸式  裸天狗と獅子舞い、赤穂には、いい祭りが伝わっています。

 誠に充実した大型展覧会とオープニングセレモニーを、我が故郷・赤穂で行えた事は、実に感慨深く、感無量です。会場にお越しいただきました皆様に、心より御礼申し上げます。

  日本画家・絵本画家 後藤 仁

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後藤 仁 プロフィール

後藤 仁(JIN GOTO、后藤 仁、고토 진)

Author:後藤 仁(JIN GOTO、后藤 仁、고토 진)
~後藤 仁 公式ブログ1~
絵師〈日本画家・絵本画家、天井画・金唐革紙制作〉後藤 仁(JIN GOTO、后藤 仁、고토 진)の日本画制作、絵本原画制作、写生旅行、展覧会などのご案内を日誌につづります。

【後藤 仁 略歴】
 師系は、山本丘人(文化勲章受章者)、小茂田青樹(武蔵野美術大学教授)、田中青坪(東京藝術大学名誉教授)、後藤純男(日本芸術院賞・恩賜賞受賞者)。
 アジアや日本各地に取材した「アジアの美人画/日本の美人画」を中心画題として、人物画、風景画、花鳥画などを日本画で描く。また、日本画の技術を応用して、手製高級壁紙の金唐革紙(きんからかわし/国選定保存技術)や、大垣祭り(ユネスコ無形文化遺産)の天井画、絵本の原画などの制作を行う。
 国立大学法人 東京藝術大学 デザイン科 非常勤(ゲスト)講師(2017~21年度)。学校法人桑沢学園 東京造形大学 絵本講師(2017~18年度)。日本美術家連盟 会員(推薦者:中島千波先生)、日本中国文化交流協会 会員、絵本学会 会員。
    *
 1968年兵庫県赤穂市生まれ。15歳、大阪市立工芸高校 美術科で日本画を始める。東京藝術大学 絵画科日本画専攻 卒業、後藤純男先生(日本芸術院賞・恩賜賞受賞者)に師事。在学中より約12年間、旧岩崎邸、入船山記念館、孫文記念館(移情閣)等の金唐革紙(手製高級壁紙)の全復元を行う。
 卒業以降は日本画家として活動し、日本・中国・インドをはじめ世界各地に取材した「アジアの美人画/日本の美人画」をテーマとする作品を描き、国内外で展覧会を開催する。近年は「絵本」の原画制作に力を入れる。
 2023年、大垣祭り(ユネスコ無形文化遺産)天井画『黒龍と四つ姫の図』を制作奉納する。

○絵本作品に『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店)、『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)、『わかがえりのみず』(鈴木出版)、『金色の鹿』(子供教育出版)、『青蛙緑馬』(浙江少年児童出版社/中国)。挿絵作品に『おしゃかさま物語』(佼成出版社)。
 『犬になった王子 チベットの民話』は、Internationale Jugendbibliothek München ミュンヘン国際児童図書館(ドイツ)の「The White Ravens 2014/ザ・ホワイト・レイブンス 国際推薦児童図書目録2014」に選定される。また、宮崎 駿 氏の絵物語「シュナの旅」の原話になった事でも知られている。
○NHK日曜美術館の取材協力他、テレビ・新聞・専門誌・インターネットサイト等への出演・掲載も多い。

★現在、日本国内向けと、中国向けの「絵本」を制作中です~❣

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