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2021-09-14

インドネシア(ジャワ島・バリ島)写生旅行〈1995年〉その2、後藤 仁

 私の一番最初の海外旅行、『インドネシア(ジャワ島・バリ島)写生旅行』 (1995年3月13日~27日)の続き〈その2〉です。

                 *

 旅行4日目: 1995年3月16日(木)。この日も、バリのあんちゃんの運転で、バリ島見物。ウブド(ウブッ)のホテルを出発。ウブドはバリ絵画で有名な村です。バリ島の伝統的な風景・風俗を精緻に描いたバリ絵画は、一見の価値があります。私達もウブドで二泊(多分)している間に、ウブドの通りを散策して、画廊等でバリ絵画や民芸品を見て回りました。

 あんちゃんがデンパサール近郊の自分の家に招待してくれるというので、一緒に行く事になりました。旅先で気を許すと危険な目に合う事が多いのですが、この頃になると、お互いの信頼度も増していました。
 あんちゃんの質素な家に着くと、綺麗な奥さんも出迎えてくれました。庭の椅子に腰掛けると、あんちゃんが手製キウイジュースを作ってくれました。グラスに生のキウイを砕いて入れ、カキ氷のシロップをかけ、水を入れて出来上がり! ただ、これまでバリ島では、生水はお腹をこわすので厳禁という事で、必ずペットボトルで水を飲んでいました。レストランの水でさえ、注意して飲まないようにしています。ジュースを出されたのはいいのですが、中尾君と顔を見合わせて、「どうしようか・・・」「水道水を入れていたよね・・・」と小声をかわしました。あんちゃんが向こうを見ている隙に、中尾君がグラスのジュースを庭にパッと半分位捨てました。私も捨てようとすると、あんちゃんがこちらを振り向き、「何してんの?」といった顔をしました。私達はさすがに気まずいので、「仕方ない、せっかくの好意を無駄にできない」と心の中で覚悟を決め、グイっと飲み干しました。なかなか美味しかったです~。 ( ^^) _U
 この日の出来事を思い出すと、今でも笑いがこみ上げてきます。・・・ただし本来なら、この頃のインドネシアでは、睡眠薬強盗等が横行していたので(場所によっては、レストランでも、客と店がグルになった睡眠薬強盗が起こります)、安心できる店や相手でないと、出された飲み物は飲まない方がいいです。ただ、この時は、あんちゃんの人柄を信じていましたし(それが危ないのですがね・・・)、旅先での過度の警戒心は、せっかくの現地の人々との楽しい交流を台無しにしてしまいますので、程度ものなのです。海外の旅では、周囲の人物と治安状況をいかに的確に判断できるかの、眼力と経験が必要になってきます。

 次に、サヌールの砂浜で海を眺め、バリ島最南端にある「ウルワトゥ寺院」では、75mの断崖絶壁からインド洋を一望。その後、バリ島の有名な観光地、クタ・ビーチへ。ビーチへ入るなり、物売りの若者二人が指輪をしつこくすすめてきます。初めは断っていたのですが、中尾君が品物に興味を示し、仕方ないので、私も付き合う流れに・・・。まず、このような売人の商品は偽物なのですが、当時は私も若かったので(今では絶対に相手しませんが)、誰かへの軽いプレゼント用にでもしようかと、安めの指輪2つを購入(銀らしき輪はたぶん真鍮製で、宝石部分はガラスかプラスチックかも知れません)。クタ・ビーチは雑多で、治安が悪い感じで、好きになれませんでした。(ちなみに、この10年後の2005年、クタ・ビーチで日本人が巻き込まれるテロ事件が起こりました。現在、ますます世界中の治安が悪化する傾向にあり、アジアの国々でも、特に繁華街・駅前等では、最大限の注意が必要です。)
 夕方前、海岸に建つ「タナ・ロッ寺院」(入場料・寄付金合わせて2000ルピア)へ。海につき出た半島上に建つヒンズー教寺院は、とても幻想的で、美しいです。砂浜では、子ども達が元気に遊んでいました。子どもは、やはり、遊ぶ事が仕事ですね~。ところが私達を見ると、子ども達は熱心に絵ハガキを売ってきます。絵ハガキを幾つか購入したついでに、先程、クタ・ビーチで購入した指輪を、多分良い事ではなかったかも知れませんが、その中でも愛想の良い子どもにあげてしまいました。
 その他の場所でも、バリ島には子どもの物売りが多くて、あちこちで、手作りネックレス等の小物を買わされる羽目に・・・。経済的にまだまだ発展途上国であるアジアの国々ではよくある事ですが、子ども達が労働している姿は(基本的に楽しそうに、遊び感覚で物売り等をしていますが)、いつも、とても悲しげに思え、考えさせられます。
 この日の夕方は、旅の感傷にふけりながら、「タナ・ロッ寺院」の海に沈む夕日を、いつまでも眺めていました・・・。

 この夜は、デンパサールのホテル(名前は未記録、この時分は手帳の記録・資料の保存が適当でした)へ。ウブドのホテル(多分、「CHANDRA GARDEN ホテル」)は良かったのですが、確か、明後日の航空移動日に備えて、空港に近いデンパサールのホテルに移ったのだと思います。多分、二泊二人(ダブル部屋)で50000ルピア(一泊・ダブル部屋25000ルピア/1万円→約22万5000ルピア : 1ルピア≒約0.044円)だったと思いますが、最初にタクシーに連れていってもらったデンパサールのホテルより、ずっと快適なホテルでした。朝は、朝食の食パンとゆで卵とバリコーヒー(バリコピ)が付いてきます。バリコーヒーは、カップの底に細かいコーヒーかすを沈めて、上澄みを飲むというスタイルで、香り・こくは薄いですが、あっさりして独特の美味しさです。

インドネシア写生旅行
「タナ・ロッ寺院」の美しい夕景

 旅行5日目: 3月17日(金)。この日もバリ島見物。デンパサールのホテルから出発。バリ州政庁舎を見て、ウブド近郊の「ゴア・ガジャ」へ。ゴア・ガジャとは「象の洞窟」を意味し、奇妙な巨大石像の顔の口部分が洞窟になっています。6体の女性石像がある沐浴場も美しいです。ここでは、人の良さそうな おばあさんとお孫さんが、お供え物を手作りしていました。
 かなり車で走って、プヌロカンへ。ここから、バトゥール山(1717m)と巨大なカルデラ湖・バトゥール湖が望めます。次に、「ティルタ・エンプル寺院」(入場料550ルピア)へ。ティルタ・エンプルは「聖なる泉」を意味し、沐浴場では男達が沐浴をしています。このヒンズー教寺院では、ちょうど、「オダラン」というお祭りが開催されていました。「オダラン」はヒンズー教寺院の建立記念日を祝うお祭りですが、毎日のようにバリ島のどこかで行われているといいます。このお祭りはとても見応えがあり、美しい伝統衣装の善男善女が、頭にお供え物(ガボガン)を乗せて続々と寺へお参りする光景は、とても印象的で目に焼き付きました。後に私は、この「オダラン」をモチーフに、日本画作品を何度も描いています。
 この夜は、プリアタンのプリアタン宮殿「レゴン・クラトン(宮廷舞踊)」(7:30~9:00/一人5000ルピア)を鑑賞しました。舞踊の演目は、「インストゥルメンタル」「ウエルカム・ダンス(歓迎と祝福の踊り)」「クビャール・トロンポン」「レゴン・クラトン(レゴン・ラッサム)」「タルナ・ジャヤ」「バロン・ナンディニ」と続きます。バリ舞踊で最も有名な「ティルタ・サリ舞踊団(Tirta Sari)」の舞踊は、極めて高い技術であり、最高に幻想的で素晴らしいものでした。ガムラン(インドネシアの伝統的な民族音楽)の調べに合わせて、誠に優雅な踊りが繰り広げられていきます・・・。

 私が前に、拙ブログの「最も感動したランキング ベスト23 」インドネシア バリ島「バリ舞踊」第12位に挙げましたが、この日の「オダラン」と「レゴン・クラトン」は、まさにバリ島の旅のハイライトとして、決して一生忘れる事がないでしょう・・・。この後、私が「アジアの美人画」シリーズを描く大きなきっかけともなりました。

インドネシア写生旅行
デンパサールのホテルで、朝食中の中尾俊雄君 (ホテル名は、残念ながら記録していませんが、快適なホテルでした。ガイドブックの地図への記入から、デンパサールのディポネゴロ通りの警察署近くのホテルではないかと思います。)

インドネシア写生旅行
「ゴア・ガジャ」 中尾俊雄君と私

インドネシア写生旅行
「ティルタ・エンプル寺院」 バリ島のお祭り・オダラン

インドネシア写生旅行
プリアタン宮殿 「レゴン・クラトン」 ウエルカム・ダンス(歓迎と祝福の踊り)
インドネシア写生旅行
プリアタン宮殿 「レゴン・クラトン」 レゴン・クラトン(レゴン・ラッサム)
インドネシア写生旅行
プリアタン宮殿 「レゴン・クラトン」 バロン・ナンディニ


日本画「妙なる国の少女(バリ島)」後藤 仁
日本画「妙なる国の少女(バリ島)」(F50号/2002年制作) 後藤 仁


 明日は、バリ島からジャワ島・ジョグジャカルタへ、飛行機で飛びます。いよいよ、世界三大仏教遺跡・ユネスコ世界遺産「ボロブドゥール遺跡」とのご対面です。続きを、ご期待下さい~ 💖 。

 絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁


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ジャンル : 学問・文化・芸術

2021-09-11

「絵師 日々の言霊」 後藤 仁 〈10〉

 私は日本画・絵本原画制作の合間合間に、日々思った事・見付けた事などを、Facebook・Twitterでつぶやきます。これは、その続編〈10〉になります。
 一絵師のたわいもない独白は、いい加減で無責任な言葉にしか過ぎません。しかしその行間に、芸術家の真実が垣間見えるかも知れません。荒削りで不器用な絵師の言葉の中から、”真実の言霊”を見出していただけましたら光栄です。

 今回は、「大垣祭り・中町 布袋軕」天井画 制作報告や既にまとめた長文を除く、中国向け新作絵本〈第3弾〉制作過程、新型コロナウイルスワクチン接種 等の記事をまとめています。
 「大垣祭り・天井画」と「新作絵本」も、ますます作画が進んでいます。この後も、乞うご期待~❣

 絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁、 后藤 仁(中国語)

                  ★


2021年8月17日

 本日は、松戸市の「新型コロナウイルスワクチン」(1回目)を接種しました。接種は誠に順調に素早く進行し、注射時の痛みは全くなく、針を刺した事が分からない位でした。献血の針の方が、わずかな痛みを感じますね~。接種後6時間余りが経過し、ほんのわずかに注射部分周辺の張り感があり、体温は36.8度位まで上がったり、少し下がったりしていますが、今の所、全く問題はありません。
 50歳代の私にも、ようやくワクチン接種の番が回って来ましたが、若い人ほど接種が遅くなるという現状では、感染はまだまだ広がる懸念がありますね・・・。

 私は、比較的健康体で、あまり病気にもならないので、普段、インフルエンザの予防接種等は受けません。幼少期のワクチン接種以降、大人になってからは、大学3年生の時(1995年)の「インドネシア(ジャワ島・バリ島)写生旅行」の際に、当時、インドネシアでコレラが大流行りしていたので、その時に、コレラのワクチン接種をした経験の一度きりです。
 今回、病院嫌いである私がワクチン接種をする理由は、コロナが全国的・世界的に猛威を振るっている上、来年以降、海外取材・展覧会企画旅行等をする時の為の備えという、自己理由もあります。しかし、それ以上に、私は普段、多くのご年配の方々等に”絵(日本画)”を教えている立場上、他者に感染をさせる恐れを最小限に抑えたい、また、苦難に立ち向かわれている医療関係者や飲食店関係者等のご負担を、ワクチン接種により少しでも和らげられるなら・・・、という思いによる所が大きいです。
 今後、多くの若い人達もワクチン接種を受けられて、日本・世界の社会・経済・文化が好転する事を、ただただ祈っております。
 

8月18日

 本日、先月28日から描いていた、中国向け新作絵本〈第3弾〉「第3場面」”下図”を完成させ、念紙(ねんし/転写用の和紙)で本紙(雲肌麻紙)に転写しました。
 大作の大垣祭り「天井画」と並行して制作しているので、なかなか、はかどりませんが、確実に前進はしています。今回も、前作の新作絵本〈第2弾〉(出版はまだ先になる模様)に続き、この世の者とも思えぬ、絶世の美女を描いています。出来うるならば、前よりも更に、美的な表現を模索しつつ・・・。
 中国の国情も刻々と変化し、一筋縄ではいかない様相です。しかし、本当に良い物は、国境や人種・民族・信条を越え、必ず多くの皆様に喜んでいただけるものと信じて、創作の手だけは緩める事なく、ひたすら、この画道を歩み続けたいです。

           *

 松戸市「新型コロナウイルスワクチン」(1回目)接種後・経過報告の続きです。
 昨日の午前中に接種した後、8時間位経過すると、注射部分周辺が少しだけ痛くなり始めました。ハチに刺された痛みをずっと弱めたような感じで、その部分に物が当たると少し傷みます。
 今朝、目覚めると、少しだけ頭痛がありましたが、大したものではありません。注射部分周辺は、見た目は変化ありませんが、やはり少しの痛みがあります。弱めの筋肉痛のような感じで、手を上げると、少し傷みます。体温は36.1度位で普通でした。
 昼位になると、体温が37度位まで上がりましたが、倦怠感などは、ほぼありません。頭痛はおさまってきました。
 夕方の今も同じ感じで、体温は高めで、腕のわずかな痛みは残っていますが、それ以外は特に変化はありません。明日になると、ほぼ平常通りになりそうな状態です・・・。
 2回目接種後は副反応が重くなると言いますので、断言はできませんが、これで、新型コロナウイルスへの感染が抑制されるのなら、素晴らしい事ですね~💕


8月19日

 私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)”在庫僅少”になってしまっています・・・。アマゾン Amazonでは、新品や中古品が定価より高く設定されて売られていますよ~。 ( ;∀;)ノ 
 私の高学年向けの渋めな「絵本」など、元より、大した量は売れない定めなのです。そんな中でも有難い事に、読みたい方々が、せっかく大勢いらっしゃるのに、作品が行き渡らないのは、大問題です。岩波書店さん、早め早めの増刷を、お願いいたします。 <(_ _)>

○岩波書店公式サイト ─ 絵本『犬になった王子 チベットの民話』
https://www.iwanami.co.jp/book/b254895.html

○アマゾン Amazon ─ 絵本『犬になった王子 チベットの民話』
https://www.amazon.co.jp/%E7%8A%AC%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E7%8E%8B%E5%AD%90%E2%80%95%E2%80%95%E3%83%81%E3%83%99%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AE%E6%B0%91%E8%A9%B1-%E5%90%9B%E5%B3%B6-%E4%B9%85%E5%AD%90/dp/4001112426/

絵本『犬になった王子(チベットの民話)』表紙 小
絵本『犬になった王子 チベットの民話』 (君島久子 文、後藤 仁 絵/岩波書店) 表紙


8月20日

 本日は、中国向け新作絵本〈第3弾〉「第3場面」”骨描き(こつがき/墨による最初の線描)”をして、胡粉(ごふん/貝殻から作られる、白色の絵の具)の地塗りをしています。この丁寧な下地作りが、日本画では重要な工程になるのです。私は通常、胡粉は、薄く二度塗りします。
 今、一度塗りの後、乾かしている所で、この後、二度塗り目をほどこそうと思います。
 だんだんと、美しい王朝絵巻が浮かび上がってきますよ~。😘


8月22日

 スタジオジブリ・アニメーション映画「もののけ姫」のテレビ再放送にからんで、このようなサイトでも、「シュナの旅」(宮崎 駿)や、チベット民話「犬になった王子」と拙作絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)について語られています。

○ジブリのせかい ─ 『もののけ姫』を宮崎駿監督が解説!
https://ghibli.jpn.org/report/qa-mononoke/

○ピクシブ百科事典 ─ ヤックル
https://dic.pixiv.net/a/%E3%83%A4%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AB


8月23日

 本日は、中国向け新作絵本〈第3弾〉「第3場面」下地塗りとして、黄土色と青系の色の2色を塗り分けました。通常は基本色の黄土色で下地塗りをする場合が多いのですが、場面によっては例外もあります。


9月4日

 中国の、WeChat 微信/知乎 「高性价比的艺术留学(費用対効果の高いアート留学)」という記事には、世界中の代表的な芸術大学・美術大学がまとめられています。
 その中の、日本「东京艺术大学(東京藝術大学)」では、村上 隆さん(世界的 現代アーティスト)、小田部羊一さん(宮崎 駿さんの先輩アニメーター、スーパーマリオのキャラクターデザイン等を手掛ける)、李 叔同さん(中国の著名な詩人・禅僧・教育者)、坂本龙一さん(坂本龍一/日本を代表する音楽家)と共に、光栄な事に、私・后藤 仁(後藤 仁)も紹介されています。

https://mp.weixin.qq.com/s?__biz=Mzg2NzUxNTMwNA==&mid=2247494819&idx=1&sn=fb9c20174057b0ed61d21f3b2c265f4a&chksm=ceb8c264f9cf4b728316413053148b0d55bb79928341cc63acf330778ee737b8ddd2840b6851&scene=178&cur_album_id=1576042972037578755#rd

https://zhuanlan.zhihu.com/p/397244046


9月8日

 昨日の午前中、松戸市の「新型コロナウイルスワクチン」(2回目)を接種しました。これで多分、ある程度の抗体ができて、多くの人々に”絵”を教えたりする立場上も、少しは安心材料になります。
 昨日の注射時は、わずかにチクリとしましたが、痛いという程ではありませんでした。夕方~夜には、左手を挙げると、注射部分にわずかな痛みがある程度で、体温は36.9度位と少し高めな以外は、大きな体調変化はありませんでした。
 今日も、朝から37.0度と体温が少し高めで、腕の痛みが少しある以外は、さほど変化はありません。ただ、夜中の4時頃に一旦、目覚めた時に、異様な寒気を感じましたが、これが副反応かどうかは分かりません。昼過ぎ~現在も、体温が37.0~37.3度位と少し高めで、何となく一日中、眠たい気もしますが、副反応と言える程の著しい体調変化はありません。明日になると、日常と全く変わらなくなりそうですね~。
 今回は、頭痛(軽度)が無い分、1回目の接種後より、私は楽な気がします。人によって違いがあるのでしょうから、個人個人の体質・考え方次第ですが、これで日本の、世界の、コロナ禍のリスクを軽減できるのなら、とても良い事でしょう。

            *

 先日、千葉県柏市居酒屋「庄や」の前で、通行人に声を掛けながら、スタッフが弁当を一生懸命に売っていました。私も一つ、購入~🍙 ❣
 今の時代、画家稼業も誠に厳しい時代となりましたが、飲食店も、これまた、とても大変です・・・。私は東京藝術大学卒業後、「金唐革紙(国選定保存技術、手製高級壁紙)」の仕事を本格再開するまでの1年半位の間、茨城県取手市「庄や」でバイトをしていました。日中、絵(日本画)を制作し、週に3日・1日8時間位、居酒屋で夜間働いていました。親の財力・人脈でも無い限りは、”絵”(売り絵)だけで食べていくのは、昔も今も実に困難なのです。

 私は当時、体力があり、手が器用で素早いので、週末のパントリー(飲み物を作る所)を一人で任せられ、私よりパントリーをこなせる人がいないという事で、あまり嬉しくも無いのですが、「パントリスト」というニックネームを付けられました・・・。そんな経験もあり、今の飲食業界(特に居酒屋・酒屋 等)の大変さが少しは分かるのです・・・。また、バイトが無くなった地方出身の大学生等は、さぞ厳しい環境だろうと、とても心配しています。
 私は貧乏画家の宿命で、今まで、美術・絵画関係(日本画、絵本画、金唐革紙、大学講師・絵画教室講師 等)以外にも、全く絵とは関係ない、様々な種類の職業(30種類以上)を経験してきました。
 ただ、一見、”美術”とは直接結びつかない余計に思える経験なのですが、これらの多くの経験が、様々な社会的立場・地位の人々への理解を深める事に繋がり、「日本画」や「絵本」の創作に間接的に役立っているのではなかろうかと、今では、良くとらえています。また少なくとも、画家以前に、人間的な成長には影響しているのではないかとも思います。 

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2021-09-09

インドネシア(ジャワ島・バリ島)写生旅行〈1995年〉その1、後藤 仁

 私は現在までに、アジア圏を中心に、13か国・地域や、日本全国(全47都道府県)を写生旅行してきました。貧乏画家故に予算に限りがあり、数としては大した事はないのですが、いずれも誠に充実した写生旅行でした。
 私は”旅”を愛し、”旅での写生”を画家人生の生き甲斐にしてきました。ところが、現在のコロナ禍により、海外・国内旅行も制限され、来年以降もしばらくは難しそうです。そこで、この間に、まだブログに記していない、過去の「海外写生旅行」をぼちぼちとまとめておこうと思います。なにぶん昔の事ですので、記憶違いの事項やあいまいな箇所も多々あるかと思いますが、残された画像や資料を元に、感動の旅をできるだけ詳細に辿ってみたいと思います~。
 まずは、私の一番最初の海外旅行『インドネシア(ジャワ島・バリ島)写生旅行』 (1995年3月13日~27日)です。私は26歳、東京藝術大学3年生の終わりの春期休暇に、この旅を行いました。

 大学4年生を前に、私は卒業制作の題材を考察していました(当初は、「東大寺大仏殿」を描く予定でいました)。東京藝術大学 日本画専攻の同級生、中尾俊雄君がインドネシアの旅を一緒に行ってくれる人を探しているというので、前々からアジア文化に関心の高かった私は、この機会に彼と一緒に旅行する事にしました。私はそれまで、国内旅行にはよく出掛けていましたが、海外旅行は未経験でした。中尾君はヨーロッパの旅等を何回か経験しているといい、海外初旅行は経験者に同行する方が安全だろうと考えたのです。
 ジャワ島にある世界三大仏教遺跡・ボロブドゥール遺跡には、かねてから、ぜひとも訪れてみたかったのです。また、バリ舞踊にも関心がありました。そして、卒業制作の題材探しも、旅の大きな目的でした。
 それからパスポートを取り、その時分、インドネシアではコレラが流行しているというので、念のために品川東京検疫所と那覇検疫所でコレラワクチンを2回接種しました。2月27日~3月4日に、師である後藤純男先生に随行して「沖縄(本島)写生旅行」に行っていたので、2回目はやむなく沖縄で接種したのです。ちなみに私が初めて飛行機に乗ったのは、この沖縄旅行でした。私は結構苦学生でしたので、なかなか生活にゆとりを持てず、旅好きの割には飛行機デビュー・海外旅行デビューも、存外、遅かったのです・・・。
 新宿のH.I.Sで、インドネシア行の往復航空券(日本・成田 → インドネシア・バリ島 → インドネシア・ジャワ島 → 日本・成田/9万2000円)と海外旅行保険(7610円)も購入しました。

                 *

 旅行1日目: 1995年3月13日(月)11:00 日本・成田発 → 20:10 インドネシア・バリ島、デンパサール着
 ガルーダ・インドネシア航空の機内は落ち着いたブルー色で、食事や雰囲気も良かったです。赤道を越える頃に、かなり機体が揺れて、乗客の女性達からは悲鳴が起こったりしましたが、基本、快適な空旅でした。インドネシア上空で飛行機の窓から見下ろすと、田園や曲がりくねった川が、パッチワークのようで面白いです。インドネシア・ジャカルタのスカルノ・ハッタ国際空港を経由して、バリ島のグラ・ライ国際空港に到着しました。
 こうして、小さな不安と大きな期待を胸に、私の海外初の旅が始まりました~!!

インドネシア写生旅行
インドネシア・ジャカルタ 「スカルノ・ハッタ国際空港」 ガルーダ・インドネシア航空、マークのガルーダがカッコイイ~❣

 空港で両替をすると、1万円→22万5000ルピアでした(1ルピア≒約0.044円/ウブドの両替所では、1万円→24万ルピアの所もありましたが、その他はだいたいこのレートでした。当時のインドネシアの物価は、日本の6~7分の1くらいでした)。空港からタクシー(1万1000ルピア)でデンパサール市内へ。タクシー運転手の案内で安めの宿を探し、ダブル部屋で二人で1万6500ルピアのホテルに泊まりました。
 チェックイン時、宿に、私らより少し年上のあんちゃんが来て、車でバリ島を案内するといいます。バリ島は交通網が発達しておらず、どのみち右も左も分からぬ土地ですし、人相から悪い人ではなさそうだと中尾君と相談し、その人に運転・案内してもらう事にしました。一日(確か二人で)7万5000ルピアだといいます。インドネシアの物価からすると高めのような気もしましたが、後で分かったのですが、その人はレンタカーを借りて一日中、運転をしてくれるので、そのレンタカー代にかなり持っていかれるそうで、比較的良心的な価格だったようです。
 
 旅行2日目: 3月14日(火)。この日は、バリ島の有名なヒンズー(ヒンドゥー)教寺院・ブサキ寺院方面を巡ります。
 金銀細工の村・チュルク(チュルッ)の銀細工工房を見物し、バドゥブランで「バロンダンス」(入場料一人6000ルピア)を鑑賞しました。「バロンダンス」の、聖獣・バロンが登場する日本の獅子舞いのような演目や、女性達の優雅なバリ舞踊、勇猛な男達の剣の舞に、一気に魅了されました。その後、バンリのヒンズー教寺院「クヘン寺院」(入場料3000ルピア)を参拝。バリ島のヒンズー教寺院に入るには、伝統衣装のサロン(腰巻き)とサッシュ (腰帯) を着用しないといけないので、寺の前の出店で2万5000ルピアで購入。車での移動の途中、棚田が見える景色の良いレストランで昼食。
 午後は、聖なる山・アグン山(3142m)の麓に建つヒンズー教寺院「ブサキ寺院」へ。広大な寺院の境内へ入るとすぐに、若い兄さんが、私と中尾君にそれぞれ一人ずつ、つきまとってきました。寺院の高台までついてきて、勝手に解説をします。一通り見終えて寺院の出口に近づいた時、脇道の人気(ひとけ)の無い草地に私達は誘導されました。すると、突然どこからか3人程の兄さんが加わり、私と中尾君を5人程で取り巻いて、「ここは大きな寺院、ガイド代も高い・・・」等と英語で話しながら、にらみつけてきました。私と中尾君の一眼レフカメラをじろじろと見回して、いかにも欲しそうな顔つきです。仕方ないので、確か1000円程のルピアを渡しました。当時、私と中尾君は若くて、筋肉質で、顔もいかつい方だったので、それ以上は要求してこなかったのでしょうが、私達がもっと弱そうだったら、確実にカメラと高額をもぎ取られていた事でしょうね。それ以来、旅先で”勝手にガイド”が現れても、すぐに強く断るようにしています。今のインドネシアはどうか分かりませんが、有名な観光地では注意しましょう~。
 その後、クルンクンの「ププタン記念碑」や「クルタ・ゴサ宮廷」の天井画を見て、コウモリのいる洞穴「ゴア・ラワ」へ。
 デンパサールの宿は街外れにあり雰囲気も良くないので、この夜は、ウブド(ウブッ)の宿に移動。多分、「CHANDRA GARDEN ホテル」だったと思いますが、一泊二人(ダブル部屋)2万7500ルピアの、コテージ風の快適な宿でした。

インドネシア写生旅行
バドゥブラン 「バロンダンス」 バリ舞踊
インドネシア写生旅行
バドゥブラン 「バロンダンス」 聖獣・バロンと、男達の剣の舞

インドネシア写生旅行
バンリ 「クヘン寺院」 バリ島のサロン(腰巻き)、サッシュ (腰帯) をつけた私

インドネシア写生旅行
「ブサキ寺院」 中尾俊雄君と私

インドネシア写生旅行
ウブド 「CHANDRA GARDEN ホテル」


旅行3日目: 3月15日(水)。この日もあんちゃんに車を運転してもらい、バリ島観光。その日のおおよその行き先を指示すると、その方角の見所に車で連れていってくれるので、大助かりです。私達が寺院等を見物している間、運転手のあんちゃんは、いつも駐車場の車中でじっと待っていました。
 バリ彫刻で知られるマスを経て、「ブキッ・サリ寺院(サゲー寺院)」ではサル(猿)に遭遇。パチュンの棚田を見て、ブドゥグル(ブラタン湖)のウルン・ダヌ寺院を見物。今日はかなりの距離を車で走りましたが、サルに出会い、棚田やブラタン湖の爽快な景色も見れて、満足しました。

インドネシア写生旅行
「ブキッ・サリ寺院(サゲー寺院)」 サルと私。眼鏡をサルに取られないように、はずします。
インドネシア写生旅行
「ブキッ・サリ寺院(サゲー寺院)」 サルと私


 この頃は、私の手帳や写真資料の記述があいまいで、判別しにくい箇所もあるのですが(例えば、料金が、一人分なのか二人分なのかが分かりにくい部分があり)、おおよそこの内容で大きな間違いはないと思います。この続きは、バリ島観光の続編になります。お楽しみに~💖

 絵師(日本画家・絵本画家)後藤 仁

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ジャンル : 学問・文化・芸術

後藤 仁 プロフィール

後藤 仁(GOTO JIN/后藤 仁)

Author:後藤 仁(GOTO JIN/后藤 仁)
~後藤 仁 公式ブログ1~
日本画家・絵本画家 後藤 仁(GOTO JIN/后藤 仁)の日本画制作、絵本原画制作、写生旅行、展覧会などのご案内を日誌につづります。

 〔後藤 仁 略歴〕
1968年兵庫県赤穂市生まれ。15歳、大阪市立工芸高校 美術科で日本画を始める。東京藝術大学 絵画科日本画専攻 卒業、後藤純男先生(日本芸術院賞・恩賜賞受賞者)に師事。在学中より約12年間、旧岩崎邸、入船山記念館、孫文記念館(移情閣)等の金唐革紙(手製高級壁紙)の全復元を行う。
卒業以降は日本画家として活動し、中国・インドをはじめ世界各地に取材した「アジアの美人画」をテーマとする作品を描き、国内外で展覧会を開催する。近年は絵本の原画制作に力を入れる。
○絵本作品に『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店)、『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)、『わかがえりのみず』(鈴木出版)、『金色の鹿』(子供教育出版)、挿絵作品に『おしゃかさま物語』(佼成出版社)。
『犬になった王子 チベットの民話』は、Internationale Jugendbibliothek München ミュンヘン国際児童図書館(ドイツ)の「The White Ravens 2014/ザ・ホワイト・レイブンス 国際推薦児童図書目録2014」に選定される。また、宮崎 駿 氏の絵物語「シュナの旅」の原話になった事でも知られている。
○NHK日曜美術館の取材協力他、テレビ・新聞・専門誌・インターネットサイト等への出演・掲載も多い。
○東京藝術大学デザイン科 非常勤講師、元 東京造形大学 絵本講師。国選定保存技術 金唐革紙 製作技術保持者。日本美術家連盟 会員(ご推薦者:中島千波先生)、絵本学会 会員、日本中国文化交流協会 会員、この本だいすきの会 会員。千葉県松戸市在住。
★現在、ユネスコ無形文化遺産・大垣祭り 布袋軕「天井画」の制作中~❣ 中国向けの「絵本」も制作中~❣

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絵:後藤 仁 /文:君島 久子 /出版社:岩波書店絵本ナビ


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