2020-09-21
「或る清貧画家の覚醒への断簡」 後藤 仁
私は制作の合間に時々、フェイスブックやツイッターでつぶやいています。今回はその”まとめ”の続編になります。
今年(2020年)の1月頃には刊行される予定だった、中国(中華人民共和国)向けの新作絵本『青蛙緑馬』(中国原創絵本清品系列/浙江少年児童出版社, 伝世活字国際文化メディア・小活字/文 唐 亜明、画 後藤 仁)の発売は、新型コロナウイルスの影響で、残念ながら、まだ延期されたままです。しかし、続く新作絵本(題名等は、発売決定後に発表)の原画制作は、昨年末から着実に丁寧に進めています。その絵本は、史実に基づいた伝承民話を原話とした、一人の美しく高貴な女性をめぐる壮大な史劇絵本になります。原画の完成は11月末頃を予定しており、現在、表紙・後ろ扉と最終局面2場面の作画に、全身全霊、打ち込んでいるところです。
覚醒・・・・!?。昨年までの雑務の多忙さ、災害の頻発・新型コロナウイルスの影響 等で気分も沈み気味でしたが、ここに来て、いよいよ気合が乗って参りました~。今後の日中の経済活動交流の再開状況次第ですが、中国での、2冊、ほぼ同時発売になるかも知れません。順調にいけば、その後、日本での翻訳出版も計画されています。いずれも、誠に素敵な絵本になりそうですよ~。乞うご期待!! ヽ(^o^)丿
絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁

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2020年8月14日
Real Sound|リアルサウンド
『風の谷のナウシカ』に表れる宮崎駿の“矛盾”とは? 『ミヤザキワールド』と『ナウシカ考』、2冊の書籍から考察
〔『風の谷のナウシカ』の原型の1つと言われる絵物語『シュナの旅』は、チベット民話『犬になった王子』をベースにした作品だ。・・・(中略)・・・『犬になった王子』の原典には王子が旅をした方角は正確には記されていない・・・(後略)。〈ナウシカ考〉〕
とこの記事には記載されていますが、この件には私もかなり前に気が付いていて、私の個展『饗宴Ⅱ~後藤 仁 日本画と絵本原画の世界~』ギャラリートーク(2014年9月13日 ギャラリーアートサロン、千葉市)でも、その事に触れています。アニメーター・宮崎 駿さんの内面世界を垣間見れる、とても興味深い事案です。
○Real Sound|リアルサウンド
『風の谷のナウシカ』に表れる宮崎 駿の“矛盾”とは? 『ミヤザキワールド』と『ナウシカ考』、2冊の書籍から考察
https://realsound.jp/book/2020/03/post-518026.html
○YouTube
「饗宴Ⅱ 後藤 仁 ギャラリートーク01」(2014.9.13 ギャラリーアートサロン、千葉市)

★岩波書店 公式サイト ─ 絵本『犬になった王子 チベットの民話』
https://www.iwanami.co.jp/book/b254895.html
8月21日
中国向けの新作絵本制作は、本日、「第13場面」の描き起こし・彩色を進め、およそ6~7割の進捗状況です。良い感じです。
墨による描き起こしは、1mmの10分の1以下の極細の線で描くので、極めて疲れます~。目も疲労で、ぼやけてしまいます~~。 <(@_@)>
「表紙」は昨日までに、彩色を1割位進めています。まだまだ、これからが本番です。
私のアトリエにはエアコンがないので、となりの休憩室のエアコンから導くしかありません。それでも、とても暑くて、汗がダラダラでます。貧乏画家故、やむを得ませんが、古来、本当に優れた画家は、案外、生涯、貧困にあえいだ人が多いと言います。芸術と商売は、必ずしも一致するとは限らないのです。
これもまた、仙境に遊ぶ自由画人の姿として、優雅なものではなかろうか~。
(しかし、仕事部屋とエアコンが一つあるだけでも、十分なのです。戦時中や貧困な国の子ども達を想うと、私など十二分に贅沢をしているのです。)
8月25日
日本における絵本検索No.1サイト「絵本ナビ Ehon Navi」に、「著者詳細情報・後藤 仁」のページができました。是非ご覧ください。(^o^)丿
https://www.ehonnavi.net/author.asp?n=29317
8月27日
宫崎骏《修拉之旅》:王子寻找种子之旅
https://www.bilibili.com/read/cv589036/
中国系サイトで、絵物語「シュナの旅」(宮崎 駿/徳間文庫)が掲載されていました(多分、掲載許諾は取っていないでしょうから、著作権的には問題があると思います)。
中国でも「シュナの旅」の翻訳本が出版されたのでしょうかね? この翻訳版の”あとがき”には、「犬になった王子」が「阿初王子与青稞的故事」と訳されて、記載されています。
チベット民話「犬になった王子」は、私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)の原話でもあります(文章は同じ、君島久子先生による)。
このせいでしょうが、最近、中国系サイトに、「犬になった王子(青稞种子的来历 ─ 阿初王子)」に関する記載が、とみに増えています。
私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)の、中国での翻訳出版の計画が進んでいますので、その日を楽しみにしております。
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中国向けの新作絵本制作は、数日かけて、「第13場面」の描き起こし・彩色を進め、およそ7割強の進み具合です。
昨日は集中しきれず、危うく彩色の一部分を失敗しそうになりましたが、今日で何とか回復。副主人公の男性を、ほぼ描き起こしました。主人公の美しい貴婦人の容姿も、だんだん見えてきました~。素晴らしい~~。 ヽ(@_@)丿
墨線描きには極細の面相筆を使うのですが、2~3枚描くと、命毛がすり減り、一番の細部(顔・毛描き)を描く用途には使えなくなります。墨線描きでは、手がわずかでも震えたらお終いですので、極めて集中力を要し、大いに神経をすり減らします。目と胃が飛び出そうになります~。しかし、良い線が描けたら幸せです~~。 ヽ(^o^)丿
8月28日
中国向けの新作絵本制作は、本日、「第13場面」の彩色を進め、およそ8割弱の完成度です。良い感じで進んでいます~。
現在は編集責任者も、中国との往来ができないので、中国向け絵本の出版も遅れるばかりです。そこで、むやみに急いでも仕方ないので、完成予定を2カ月近く伸ばし、11月末に見定め、更にじっくりと丁寧に描く事にしました。ここからは「表紙」や結びの場面なので、ことさら集中力と時間を要すのです。
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しかしながら、未だにフェイスブック等のネット環境には慣れません(一生、慣れる気もないのですが・・・)。前に、フェイスブック グループで何かとうるさく細かく規則の忠告をする人がいるので、ほぼ全てのフェイスブック グループから退会しました。その後、勝手にグループに招待して入会させる人がいるので、仕方なしに、また稀に少し書き込んだら、また、規則をうるさく言う管理者なる人がいます。私はダイレクト メッセージ等もあまりマメに確認しないので、ずっと前に忠告を書き込まれて未読のままでいたりします。
私はフェイスブック・ツイッター等のSNSを、本質的にはほとんど重要視していなくて、「ファン等で私の作品に関心がある人は、自由に読み流して下さい・・・」位の軽いツールなのです。そこで盛んにコミュニケーションを図ろうという意図もなく、実際にお会いして尊敬・信頼できる人にしか、まともに返事もしません。私の関心事は「芸術・美術」関係に限られるので、それ以外の内容は全く見る暇もないのです。
かつて、気ままに書き連ねた内容に、メッセージで異論を唱える年長画家もいましたが、それは見当違いです。根本的に人権を差別・侮蔑する発言等は問題でしょうが、言論の自由内で思い・思考を自由に発言する権利を人は有しています。もし、余程、他人を傷つけている等の大きな問題があるのなら、実際にお会いした時にでも、直接、耳打ちして下されば良いのです。私は常人ではない絵描きバカなので、一般的な常識が分からないのです。
ただ、時代の流れには逆らえず、否応なしに、SNSを使うしかない時代なのですよ。ただ何かと面倒なので、その内、頃合いを見て、公式サイト・ブログ以外は止めようとは思っています・・・。
8月29日
日本教育新聞 「子どもに読ませたい本・ながいかみのむすめチャンファメイ」
https://www.kyoiku-press.com/post-173877/
私の作画絵本『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店こどものとも)が、おすすめ絵本として、ここでも紹介されています。
多くのチャンファメイ ファンの方々から、再版・ハードカバー化のご要望をいただいています。このコロナ時代にも大切にしたい、とても素晴らしい物語です。早く日本から中国から世界中で、ハードカバー版が出版される事を願っています。

8月30日
公益財団法人 伊藤忠記念財団の公式サイトのトップページにて、私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)が、名作絵本「はらぺこあおむし」「だいくとおにろく」「こぐまちゃん」等と共に紹介されています(随時更新しているようなので、今しばらくだけかも知れません?)。スクロールして、絵本の紹介画面をご覧ください。
https://www.itc-zaidan.or.jp/
https://www.itc-zaidan.or.jp/summary/ebook/waiwai/detail/155
8月31日
JICA 独立行政法人 国際協力機構
「世界を知るための絵本や図書のリスト」
https://www.jica.go.jp/tsukuba/library/
https://www.jica.go.jp/tsukuba/library/ku57pq000005itnk-att/document_05.pdf
このリストでも、私の作画絵本『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店こどものとも)が挙げられています。海外(異国)の文化を知る事は、日本の文化を知る事にもつながります。お子さん・お孫さんには、軽々しい流行物絵本を読ませるのではなく、本当に情操上の為になる、良い絵本を読ませてあげて下さい。
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國立臺灣美術館など、海外の多くの図書館にも、私の作画絵本『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店こどものとも)、『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)は所蔵されています。世界中の子ども達に読んでもらいたい、感動的物語絵本です~。
國立臺灣美術館─兒童繪本區107年11月新書單
https://www.ntmofa.gov.tw/information_1061_94357.html
國立臺灣美術館─兒童繪本區107年9月新書單
https://www.ntmofa.gov.tw/information_1061_88542.html
9月1日
中国向けの新作絵本制作は、本日、「第13場面」の彩色を進め、9割程まで追い込みました。後半、墨線が流麗に伸び、神憑ってきました~。これこそ正に、画神降臨です~ !! 。
玉の如く美しい貴婦人の姿態が、ここに現出しています。あと少し、描き起こして・彩色して、完成というところでしょう。
「第1場面」の女性像に比べて、少し大人びた感じになりましたが、「第1場面」はやや幼い頃で、「第13場面」は妙齢に達した・・・という風に解釈していただけると幸いです。
9月2日
中国向けの新作絵本制作は、本日、「第13場面」の細部を描きつめ、完成まであと一息 !!。あとは、金泥(きんでい/純金の粉末)を入れ、細部を調整すると完了というところです~。
「第13場面」に合わせて、「第11場面」のヒロインの目の辺りの細部を、再度、描きつめました。更に、ぐっと良くなりました。 ヽ(^o^)丿
描き始めは、なかなか良い線が出ないのですが、後半、調子が徐々に上がってきます。正に、画神降臨~~。
美人画の最後のつめは、極めて神経を使うので、気がおかしくなりそうになります。しかし、天女、あるいは、観音菩薩かと見まごう、気品のある美人像が描けました。良かったね~!!!
9月4日
中国向けの新作絵本制作は、本日、「第13場面」の金泥をさし、完成まで、もう一息です~。あと1~2日もあれば、できるかな~。('ω')ノ
純金泥(純金の粉末)には、他の絵の具とは異なる特殊な取扱い方法があり、また、とても高価で(安い時でも、0.4gで5000円近くします)、絵本の原画に使用する画家はほぼいないと思います。コストパフォーマンス的には最悪です。本来は、高額で原画が取引される「日本画」だからこそ、使用可能なのです。
しかし私は、これから長く、長く、生きる、子ども達に向けて描く「絵本」であるから、なおのこと、”本物の絵の具”で、より”本物の描写”を見せてやりたいのです。たとえ、印刷再現の限界があろうとも、いいのです。その違いが分かるか否かではなく、たとえ見極めができなくとも、”本物の絵”を見ていただきたいのです。
そんな絵本で育った子ども達には、たとえ記憶になくとも、心の奥底には、豊かな”感性”とたくましい”信念”が宿るのだと、私は信じています。それが本当の絵描きの使命なのです。
もっともっと芸術の高みを目指して、誠心誠意、粉骨砕身、良い絵を描かなければなりませんね・・・。
9月5日
拙作絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)の売れ行きが、このコロナ禍にも関わらず、むしろ結構、好調なようです。重版出来~大増刷とはいきませんが、少増刷の知らせが岩波書店から来ました。
本当に良い「絵本」が世の中に認知されるのには、意外と時間がかかるものなのです・・・。むしろ、いい加減にも見える描写技術の、流行的で軽々な絵本がやたらと売れる、変なご時世です ( ;∀;) 。
しかしながら、この絵本の印税たるや、私が「チベット・四川省 写生旅行」に赴いた予算までも届いていません(チベットは特殊な地域ゆえに、旅費がとても高くつくのです)。ビジネス的に見ると、完全な赤字です。
それでも良い。・・・そうなのです、本当に良い作品を描く為には、コストパフォーマンス等を想定せず、ただひたすら良い作品を描く為だけに動くのが、後藤 仁たる所以なのです。そんな絵描きバカがいないと、世の中、軽薄な作品ばかりで埋め尽くされてしまいます。そして、一番かわいそうなのは、そんな似非美術で育つ子ども達なのですよ~。( ゚Д゚)丿
★岩波書店 公式サイト ─ 絵本『犬になった王子 チベットの民話』
https://www.iwanami.co.jp/book/b254895.html
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エキサイトニュースに、こんな「後藤 仁」ページがありました。芸術家の他にも、多くの人物を、よくまとめていますが、結構、古い情報に基づいているようですね・・・。
https://www.excite.co.jp/news/dictionary/person/PE1c3b7451e562c25b1a65c87f2d5229546c20a9cb/
9月6日
豊橋創造大学短期大学部 研究紀要 37号
「保育系学生が読む昔話・民話・神話2」青嶋由美子
http://www.sozo.ac.jp/slic/kiyo/
http://www2.sozo.ac.jp/pdf/kiyou37/contents/37-1Aoshima.pdf
この紀要には、私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)も紹介されています。定番の昔話・民話絵本に比べたら、まだまだ認知度は低いようですが、少しずつ教育機関等でも取り扱われる機会が増えています。
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★『絵本BOOKEND2019』(絵本学会/朔北社)
「作家の証言」後藤 仁 掲載、好評発売中!!
『絵本BOOKEND 2019』
編集/絵本学会機関誌編集委員会
発行/絵本学会 発売/朔北社
B5判・並製・100頁 (本体1200円+税)
ISBN978-4-86085-135-4 (2019.8)
『絵本BOOKEND』の主要企画コーナー【作家の証言】第3回に、後藤 仁 特集「古里・赤穂の思い出、そして日本画家・絵本画家へと至る路」を掲載しています。
「作家の証言」は、第1回:国際的絵本作家、スタシス・エイドリゲーヴィチュスさん、第2回:文化功労者でもある日本を代表する絵本作家、安野光雅さんに続いて、おこがましい事に力不足ながら、第3回:私(後藤 仁)が務めています。絵本制作以外にも美術(日本画・金唐革紙)の専門的な話まで詳細に記しています。
続く、第4回は私が実際にお会いした絵本作家の中で、画力(デッサン力)と絵本理論の面で最も尊敬できる画家であり、東京藝術大学の大先輩でもある、いわむらかずお さん です。合わせて、ぜひお近くの書店で手に取ってご覧下さい。
『絵本BOOKEND2019』 後藤 仁
http://www.sakuhokusha.co.jp/book/bookend2019.html
https://ehongakkai.com/publish/16.html
『絵本BOOKEND2018』 安野光雅
http://www.sakuhokusha.co.jp/book/bookend2018.html
『絵本BOOKEND2020』 いわむらかずお
https://ehongakkai.com/publish/17.html
9月7日
今朝、”戦争”の夢を見た。私の夢は概してリアルであるが、今回もまた、極めて真実味があった。まるで本当に戦場に迷い込んだかのようである・・・。
最初は、子供の頃の思い出的な、無邪気に皆で野球をしているような曖昧な光景だったが、途中から戦場の場面になり、リアルさが増し、ストーリーのつじつまが合ってきた。
大きな川の流れる峡谷を挟んで対峙する、二つの部隊があるようで、私は手前の岸辺の上部で、何故か戦場のビデオ撮影をしていた。私は戦争を見物する、学生的な設定らしい。峡谷の下の方では、アジア系と思われる兵士達が川を挟んで、大勢で戦っていた。どうやら、朝鮮人か中国人的な設定であろうか、日本人ではないらしい。私は元々、兵器などあまり詳しくはないが、結構リアルな兵器が用いられている。下の方では、流血し倒れている兵士もいる。旧式の戦闘機が頭上を飛び交い、私はそれらにビデオを向けて、ひたすら撮影する。
現代の光景とも思えない、少し古い時代の描写であろう。朝鮮戦争辺りなのか・・・。下で大砲が放たれると、私のお腹にまで響く。それはそれはリアルな感覚である。今でも、その感覚が残っている。
少し下の崖にいる、一人の兵士が振り向いて、後ろ上部にいる私に銃口を向けた。その真剣な眼差しと、目が合う。少しの間、そのままの状態が続いたが、兵士は、再び銃口を対岸に向けた。ホッとする・・・。
その直後、目が覚めた私は、右手がやけにしびれていたが、すぐにまた眠りについた。その他にもリアルな描写が長く続いたのだが、今は詳しくは思い出せない・・・。しかし、時代と場所を違えて、実際の戦争に迷い込んだかのような、あまりに現実的な夢であった。最近、終戦75年という事で、NHKで戦争記録の番組を幾つか観たので、その影響であろうか。はたまた最近ハマって観ていた中国ドラマ「麗王別姫」の影響であろうか~。私は元来、戦争・いくさは嫌いで、嗜好してそれらを見る事はない。また、戦争ゲーム等もやった事すらない。それなのに、こんなにリアルな夢を見た。何か悪い出来事の啓示であろうか?。はたまた、実際に時空を超えて、昔の戦争に迷い込んだのであろうか?。
それにしても、世の中が永久に、平和である事を祈りたい・・・。
9月8日
朝学習の読み聞かせ - かほく市立大海小学校CMSサイト
https://cms1.ishikawa-c.ed.jp/oomixe/blogs/blog_entries/view/74/02355bcbc3698e54b7ff292decbda2cf?frame_id=84
私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)を、学校の読み聞かせにて、ご活用いただき誠に有難うございます。今後とも拙作絵本をお楽しみ下さい。
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中国向けの新作絵本制作は、本日、「第13場面」が完成しました。様々な作画がある中でも、美人像を本当に美人に描くのは最も大変な事です。今回もかなり苦心しましたが、とても美しい美人像が描けておおよそ満足です。
今日から、「第14・15場面」の下図に取り掛かりました。いよいよ大詰めですが、この2場面も複雑で難しい描写が求められます。最後まで気が抜けませんね・・・。(@_@)
絵描きは絵描きのやるべき事だけをせねばなりません。画商や催事企画者などの真似事をしている、時間的・精神的ゆとりは全くないのです。たとえその行動が、人としては良い行いであっても、画家がやるべき事と、そうでない余計事があるのです。そのような本業から外れた企画ばかりに気が向いている画家を、人としては奇特な人だと思えても、画家の行動としては認める事はできません。多分、そのような人は、本質的な画家なのではなくて、とにかく次々と企画を起こしては、自己アピールをしたいのでしょうか・・・?。
一生、愚直に、自身の”絵”に向き合う画家が、本当の画家であると信じています。たとえ人として偏っていようと、極論を言えば(犯罪を決して肯定はしませんが)カラヴァッジオみたいに殺人を犯そうと、芸術家・画家としての高みがあれば、芸術家・画家としては信じられるのです。それは一般常識を超えた世界でしょうが、そんな倒錯世界でも、”絵”だけを追及できる人こそが、本当の絵描きと言えるのです。
9月13日
珍しいですが、韓国の通販サイトに、私の作画絵本『犬になった王子 チベットの民話』(岩波書店)を見付けました。
ネット社会は難しい面も多々あり、アナログ人間の私では完全には馴染めないのですが、国境・物理的距離を越えるという点では有用なツールです。
https://www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?itemid=33329443
9月15日
中国向けの新作絵本制作は、この数日間、「第14・15場面」の下図を描き進めています。「第14場面」には、雄大な風景の中に、人物が100人以上、登場します。またまた、この場面の日本画での描写は、相当大変になる事でしょう。数を減らした方が、当然、早く描け楽なのですが、今回の歴史物語の壮大さを表現するには、やはり、大勢の人々・建造物 等を正確に丁寧に描くしかないのです。その労力を厭うならば、最高の作品など描けないのです。
続く「第15場面」にも多くの人が登場します。この2枚は、「後ろ扉」を除いての最終場面になるので、最後の気力を振り絞り、2カ月余りかけて「表紙」と共に描きつくしたいと思います~。この2場面には、後藤 仁 絵本ファン(そんな人いるのかな?)が泣いて喜ぶと言う、懐かしのキャラクターが沢山隠れていますよ~~。('ω')ノ
果たして、できるのでしょうか・・・、否、やらねばならないのです。拙作絵本を楽しみにしてくれている、中国~日本、そして世界中の子ども達・青年達・大人達のためにも、全身全霊を傾け、描き切らねばならないのです。それが、本当の絵描きがやるべき、唯一の大切な事なのですから・・・。
9月18日
中国向けの新作絵本制作は、本日、「表紙」の彩色を進めると共に、「第15場面」の骨描き(こつがき)を仕上げ、「第14場面」と合わせて、胡粉と黄土の下地を2回ずつ塗りました。私の作品制作においては、この下地造りを、古式にのっとり丁寧に行います。現代の日本画家は胡粉塗り等をいい加減にして、厚塗りでごまかしたような作風が増えましたが、幾つかの理由で、この工程はとても重要なのです。
「第15場面」には、チベットの空の下で出会った、懐かしの善男善女・生命たちが、多数描き込まれました。素敵すぎます~。 ヽ( ;∀;)/
気合・気力も最高潮に乗ってきました~。誠に美しく麗しく、素敵な絵本になりそうですね。ヒャッホーー ヽ(^o^)丿~~