2017-03-25
日本児童出版美術家連盟(童美連)定時総会・懇親パーティ 2017
少し早めに着いた私は、いつもながら「中野ブロードウェイ」を探索。ここは秋葉原に次ぐオタクの聖地とも言われるだけに、変わった店がたくさん集結しています。古本店「まんだらけ」を見ていると古い絵本が売っていました。「講談社の絵本 ゴールド版: かぐや姫」という昭和38年発刊の絵本です。表紙の人物画が素晴らしいので名前を見てみると、何と美人画の巨匠の伊東深水の絵ではないですか(深水の娘は女優の朝丘雪路さん)。伊東深水ご本人のコメントによると、「私の最初で最後の絵本になるだろう・・・」と書いています。これは誠に貴重な絵本を見つけました。私は、こんな時にはめっぽう鼻がききます。私は、伊東深水の師である鏑木清方が、近現代日本画家中では最も好きなのです。鏑木清方は最初、挿絵画家として出発し、後年、日本画に転向した画家として知られています。
その他にも、伊藤若冲の画集や、北海道の旧日本郵船小樽支店の金唐革紙(きんからかわし/私が復元製作に携わった高級壁紙の事)が写った写真集や、童美連に所属している篠崎三朗さんの絵による絵本「あかずきん」(世界文化社)を購入して、満足しました。


もう時間が無いので中野サンプラザに向かいます。12時から童美連事業部の会合があり、その後、午後1時から総会、夕方6時からの懇親パーティと続きました。総会では、私の童美連「理事」任命が正式に承認されました。総会で配られた童美連の会報誌「dobiren No.45 2017」には、私のアトリエに取材した「も~っとあやしいアトリエ探検隊 vol.41 後藤 仁さん」も掲載されていてグッドです。童美連会員だけにしか配られないのは、もったいないです。絵本作家・児童書イラストレーターの方はぜひ入会して下さいね♡。
懇親パーティには、童美連会員100名余りに加えて、絵本出版社・絵本関係者100名程が来られていました。今年は昨年・一昨年より多いような気がするので、それ以上いるかも知れません。



最初に童美連・前理事長の藤本四郎さんのご挨拶があり、次に新理事長に選出された きたやまようこ さんのご挨拶、ご来賓の あかね書房・代表取締役社長の岡本光晴氏、安曇野ちひろ美術館副館長の竹迫祐子氏のご挨拶と続きました。今年の乾杯の音頭は和歌山静子さんですが、今日は特におしゃれな着こなしをされていました。
その後、歓談の合間に、新入会員の紹介があり、著作権部の「著作権勉強会」の皆勤者及び出席優良者への表彰・記念品贈呈がありました。私も昨年、皆勤賞だったので、今回、壇上に上がりました。\(^_^)/ ヤッホ~
ご来賓者には、絵本出版社の編集者の他にも、ちひろ美術館・地方公共団体等の関係者や、近年急成長された絵本紹介サイト・絵本ナビの金柿秀幸社長等の各方面の多彩な顔ぶれが見られました。
最後は池田あきこ さん の三本締めで終会になりました。今年の懇親会は例年以上に人も多くて、熱気があったようにも感じました。少子化・出版不況が叫ばれる昨今ですが、絵本業界にはまだまだ、素晴らしいフレッシュな人材が豊富に存在していますので、将来に向けて期待していただけるのではないでしょうか。

その後の二次会では、私の隣に黒井 健さんや黒川みつひろ さん、少し離れて、きたやまようこ さん、池田あきこ さん等のベテラン絵本作家から、新人・中堅絵本作家、イラストレーターまで、夜遅くまで絵本談義に花が咲きました・・・。それにしても黒井 健さんは、日本画家の事もよく知ってらっしゃるので、実に深い絵画への造詣を持たれているのが分かります。童美連のベテランの方々は、絵画全般に通じている人が多いので、話していて面白いのです。
日本画家・絵本画家 後藤 仁