2016-01-15
挿絵本(読みもの)『おしゃかさま物語』 (佼成出版社)発刊します!!

(この画像は色校正版なので、実際販売されるものは、この版と多少異なる可能性があります。)
挿絵本(読みもの) 『おしゃかさま物語』 (佼成出版社)
文 本間正樹 / 絵 後藤 仁
(カラーページ:表紙を入れて7点、白黒ページ:18点の、計25点の日本画を掲載いたします。)
1000円 (税込み)
出版社直販のみの扱いですので、発刊後、お電話や佼成出版社ホームページから、直接、佼成出版社にお問い合わせ下さい。
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〔挿絵本の概要・あらすじ〕
約2500年前の北インドで、ガウタマ(ゴータマ)・シッダールタ王子が生まれて、悟りを開きブッダとなり、入滅するまでの、おしゃかさま(ガウタマ・ ブッダ)の生涯を、分かりやすい文章と、現地インド・ネパール取材に基づき丹念に描いた、美しい日本画でたどります。
ブッダの伝記には後世に多くの潤色が加えられ超越した人格が強調されましたが、ブッダはまぎれもなく2500年前のインドに生きた実在の人間であり、『おしゃかさま物語』はその起伏に富んだ一生を追った優れた説話文学とも読めますし、聖人を題材にした偉人伝・歴史小説ととらえる事もできます。また私の作画では、ブッダが極めて運動神経の良い美男子であったという伝承に基づき、今までにない新しいブッダ像の創出に臨みました。さらに、美人画の手腕を活かした、マハーマーヤ―(マーヤ―夫人)、ヤショーダラー姫、スジャータの美しさにも注目していただきたいと思います。仏教やブッダに関心のある方は当然ながら、関心のない方でも楽しく読める、人間ブッダの苦悩と思惟が感じられる本になりました。
私より、ネパール・北インド・チベット大震災への、深い鎮魂の祈りを込めて・・・。
インド・ネパールの古代仏教説話。(小学校中学年~大人 向け)
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昨年後半、原案考察・ラフスケッチ(ダミー)制作・本画制作と約4ヶ月間かけて、本画は日本画と墨絵で丹念に描き上げました。現在、色校正を終えて、再校を経て印刷・発刊するのみです。
私自身は特定の宗教活動等はしていないのですが、「日本画」の源流をたどると中国・インドに行きつくという事実もあり、仏教美術が日本文化に与えた影響は多大なるものがあるので、日本画家にとって仏教文化の研究は欠かせません。私はこれまでにも、世界三大仏跡(アンコール遺跡群 カンボジア、ボロブドゥール遺跡 インドネシア、バガン遺跡 ミャンマー)や、日本・中国・インド・ネパール・タイ・ラオスその他の地域の仏跡・仏教寺院を数多く取材して来ました。
また、宗教が美術に及ぼした根源的な影響をふまえると、日本神道・仏教・儒教・道教・ユダヤ教・キリスト教・イスラム教・ヒンズー教・・・等、あらゆる宗教美術への造詣というものは美術を知る上で欠かせないものと考えています。
現在、世界の各地で様々な問題が噴出し、混乱の度合いを深めています。それらは、ただの必然的な歴史上の繰り返しに過ぎないのかも知れませんが、ちっぽけな一絵描きの私ですが、「絵」を通して何か少しでもできないものかと思わざるをえません。
ブッダはおよそ2500年前のインドで、戦乱の絶えなかった当時の世相を嘆き、慈悲・仁愛による人々の救済を思惟しました。極端な道に偏らない中道の生き方や、他者をいたわる思いやりや、強い自制心による非暴力・忍従・寛容の精神が大切なのだと説きました。また、当時としては画期的な平等の思想を唱えました。これらの考え方は、現在の日本や世界のあり方を思う時、ますます大切となる教戒を含有しているのではないかと私は思っています。
2015年4月に「ネパール・北インド・チベット大震災」が発生した時、私も大きな衝撃を受けました。ネパール・インド・チベットには取材旅行でも訪れており、その偉大なる深遠なる文化に大きな感銘を受けていたからです。また、旅先で出会った良き人々を思い出しては、はたして無事でいるのだろうかと思い沈みました・・・。
その数か月後にこの本の挿絵を依頼された時、この制作が「ネパール・北インド・チベット大震災」で災難に遭われた方々への、私なりの心ばかりの鎮魂・供養になるのではないかと考えたのです。時にそんな運命論を信じたくなるのです。それは私の"思い"にしか過ぎないのでしょうが、愚鈍なる絵描きはひたすら「絵」で表現するしかないのです。偉大なる文化と思想に彩られたネパール・インド・チベットの大地へ、この祈りを伝えられたらと願っています。
日本画家・絵本画家 後藤 仁
2009年9月「ネパール写生旅行」より
今は、これらの貴重な建造物のほとんどが崩壊してしまいました。


カトマンズのロイヤル・クマリ(Royal Kumari) は、必ずシャキャ(Shakya)姓から選ばれますが、シャキャ家系は釈迦(シャカ)族の末裔だという伝説があります。
