2013-03-27
絵本『ながいかみのむすめ チャンファメイ』出版までの永き道のり その1
私の手がけた初絵本『ながいかみのむすめ チャンファメイ』の出版までには、とても多くの時間と労力がかかりました。
私は永年、日本画家として活動して来ました。幼い時から絵が好きで、15歳で日本画を始め、2013年で日本画画業30年になります。大阪市立工芸高校美術科日本画専攻、立川美術学院日本画科(現代アートの村上隆氏らに学ぶ)、東京藝術大学絵画科日本画専攻(後藤純男先生門下)で学びました。
今の私の主要画題は「アジアの美人画」で、アジア・日本の少数民族や伝統舞踊を踊る女性などを、物語性をたたえた画風で描いて来ました。そんな中、現在の日本画でほとんど描かれなくなった「物語絵」「絵巻物」を描きたいとずっと思って来ました。
その折、約8年前に私の『個展』に福音館書店編集部の方が突然訪れましたが、その時はただ作品を見られて絵本の話をされて帰りました。私は子供の時、最初に絵に興味を持ったきっかけは「絵本」だった事を思い出し、ずっと「絵本」を描いてみたいと思ってきた自分を再発見しました。元々私の興味は日本画だけではなく、いわさきちひろやアーサー・ラッカムや村上勉氏などの絵本画家の作品もとても好きだったのです。ただ日本画家として専念して活動する中で、「絵本」という選択肢を忘却していたのです。しかしその後、編集者からは何の便りもありませんでした。
それから時が過ぎ、5年あまり前の『個展』の時、前に来た編集者ともう一人、別の少し若い編集者がいらっしゃいました。その若い編集者が、「絵本を描いてみませんか?」と言われましたので、私は「ぜひ、描きたいです!」と即答しました。
しかし、それからがまた永い道のりでした・・・
まず、本日はここまでとしましょう。このつづきはまた次回、お話ししましょう。 GOTO JIN
テーマ : 絵本・制作・イラスト
ジャンル : 学問・文化・芸術